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ポエムチック

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わたしのひとりごと
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失敗の魚

何かひとつ重大なミスを犯したのではないかと思ったとき、または犯した時。 自分が浜に打ち上げられた魚のように思えた。 焦りでまともな判断が出来なくなる。 心拍数の上昇と共に冷や汗が湧き出し頭の中が真っ白になる。 わけも分からずピチピチと飛び跳ね、どうにか現状を打開し生き延びようとする魚のように。

幼子わたし

いつも思ってしまう。 なんだか、私、幼いのでは?って。 周りが社会人らしい社会人へと成長を遂げる中、何だかいつまでも高校生のままである気がして。 若々しいとは違う。 ボタンをかけ違えたようなおかしさ。 友人と言葉を交わす中で浮かび上がってくる。 そんな事実に戦々恐々としながら何とか背伸びをして生きている。 いつか誰かに「あなたは幼い」と指を指されるのではないかと怯えて。

遠い昔の空想

小学校へ向かうバスに乗りながら、言葉の分からない人たちの暮らしを窓越しに観ていた。 等間隔に植えてあるヤシの木を見て、その上を跳びながらどこかへ行けやしないかと、冷えた車内で空想に耽った。