頬粘膜がん 283日目 僕がいる、1ヶ月先の未来


 頬粘膜癌 283日目。

 血圧 109-77 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 94 %
 脈拍 63 拍/分
 体温 36.6 ℃
 体重 71.0 kg

 毎日が本当に暑い。
 今日は一瞬雨が降ったんだが、それが一瞬過ぎてやんだ後が暑いというかなんだか低温サウナに入っているような感じだ。これが普通になってしまったんだとしたら、日本も暮らしかたを変えなくちゃならないんじゃないかな。

 昔、学生時代だからすでに30年以上経過しているわけだけれど、インドネシアだとか東南アジアは暑さが凄くて男どもは日中は働かずに日陰でダラダラして過ごしているんだよなんてのを、当時の社会科の先生がさもありなんという風に教えてくれていたわけだが、今は日本の気候がむしろその頃習った東南アジアの気候に限りなく近づいている。
 もう、僕はインドネシアのおじさんのように涼しい木陰でハンモックに揺られて過ごしたい。いや、すでに涼しい木陰なんてものが殆どなくなっているので、東南アジアのおじさんはすでに諦めなくてはならんかもしれない。
 むしろ、僕の頭の中にあるインドに近いんじゃないか? インドには行った事がないのでそりゃわかんないわけなんだけど、明日の僕の住んでいる地域の最高気温は40度だって言ってるわけで、これはもう湿潤温暖気候ではないよねぇ。インドに住んでいる気分で過ごさなくちゃ駄目なんじゃないか? インド人のように生きるってどんな感じかな。

 さぁ、お盆休みまでラスト1日。
 もう一踏ん張りだ。

 お盆休みの最初の1日は、仕事関係の会合のお手伝いということで涼しいホテルでのお客さんをお迎えするお仕事である。それ以降はいよいよお盆休み。なんていうか、お盆休みを何して過ごすかなぁみたいな事が現実になってちょっと嬉しい。ぶっちゃけ、冬にはそんなこと全然想像できなかったので。
 今は、2~3ヶ月先の事についてはなんとなく想像しながら過ごせる。確実そうな未来がそこにある。未来の事を想像しながら過ごせるというのは、”当たり前の事”なんだけれど、当たり前の事じゃない。

 3月末に退院した時分は、1ヶ月先の予定ぐらいまでしか考えられなかった。自宅療養していたわけだけれど、来月の診察日だとか、今月中に旅行したいだとか、それぐらいのスパンの予定しか考えられなかった。
 今月中に旅行したいと予定しても、実際に旅行に行けるんだか行けないんだかは、その時になってみないと判らない。体調が悪けりゃ無理だしとか、症状が悪くなれば場合によっては入院だしってのが結構リアルな感じだった。
 今は、取りあえずはよっぽどの事がなければ1ヶ月以内に入院することは無いんじゃないかな・・・・・・ぐらいは思えるようになったんだから成長したものである。リアルに1ヶ月先については想像できるんだから、その1ヶ月先の未来ぐらいまでは予想してもいいんじゃないかぐらいの感じだ。
 さすがに、半年先の事はまだよくわからない。もちろん、1年先の事もあまりよくわからない。実感がわかないから全然想像できない。仕事に就くと、そこらへんが強制的に予定に組み込まれていくのが少し面白い。年間予定みたいなものが組まれていって、その中に時分も組み込まれていたりして、それでも、僕自身はそこらへんがあまりリアルに想像できないんだけれどw なんとなく、いるようないないような感じで僕にはあまりリアルじゃないんだけれど、僕がいるらしい未来が予想されていくっていうのは少し不思議な感覚だったりする。これはうまく説明できないなぁ。

 取りあえずは、僕がそこにいるであろうちょっと先の未来(1ヶ月ぐらい先がなんとなくリアルになってきたよって話。

 今日もいい1日であった。


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