頬粘膜がん 137日目 小麦粉の仕事ぶりが素晴らしい


 頬粘膜癌、137日目。

 血圧 95-69 mmHg
 血糖 113 mg/dL (朝食前)
 酸素 97 %
 脈拍 74 拍/分
 体温 36.6 ℃
 体重 75.5 kg

 今朝も良い天気であったかい日になりそうな予感がする出だしだった。

夜明け前

 この瞬間から10分経つともう街はは動き始めているみたいな雰囲気になっていく。ほんのちょっとの時間なのに不思議な事だ。

 毎朝のウォーキングも、天気が良いか悪いかで気分は全然違う。天気の良い日は、歩いていても体が軽く、1歩ごとの呼吸にのせる僕の声も軽くなる。呼吸に乗せる声ってのがいまひとつ伝わらないかもしれないが、それはなんでもいいのだけれどかけ声みたいなものを掛けながら歩いたり、それこそ
「いっち、にっ、さんっ、しっ」
でもいいし、
「いっち、にっ、はっ、はっ」
でもいい。
なんなら、メロデイを口ずさんでもいい。僕は意外にメロディを口ずさみながら歩く事が多いかもしれない。
 朝の外来病棟だ、別に誰がいる訳でもないし、時々看護師の人や夜勤なのか早く出てこられたのかわからないがドクターもおられたりする。掃除の係の人もいれば、早く目が覚めて飲み物を自動販売機に買いに来られる入院患者さんもおられる。
 その中を、イヤホンから音楽を聴きながらそれを口ずさんでウォーキングする中年よりもやや壮年よりのおじさんが歌いながら横を通り過ぎて行ったって、別にどうという事はない。そう、おじさんの方はどうという事はない。相手がどう思っているかはちょっと不明だし、気持ち悪いと思っている可能性も否定はできないがまぁそれはそれでいいじゃ無いか。どうせ、朝のウォーキングだもの。多少変わった人がいたって不思議じゃない。
 これは朝のウォーキングを習慣にすると分かる。結構不思議な人と出会ったりもするしだからって驚いたりはしないのだ。そういうのにも慣れちゃうから。

 歌を口ずさみながら、あるいはメロディでもいいんだけれど口ずさみながら歩くと、実は結構大変だという事がわかる。声がそんなに都合良く出てこないのだ。動きながら歌うというのは結構な高等技術なのだ。歌詞とかちゃんとしてなくていい、鼻歌感覚で歌いながら歩いてみて欲しい。結構苦しいのだ。すぐに息があがる。
 僕は自分でこれを経験するまで、AKBだとかまぁ僕の世代だとおニャン子クラブだったりしたんだけれど、そういうアイドルが歌が下手っぴーだなぁって思っていたけれど、下手じゃないんだって、あれは凄い事なんだってのを知った。
 踊りながらとか歌うなんて、まったくもって信じられない芸当なのだ。

 それぐらいの事だから、当然そうやって歌いながら歩くとめちゃくちゃ腹筋が鍛えられて腹から声が出るようになるのだ。腹筋が鍛えられるのである。そっと手先で腹筋のあたりを触ってみればわかる。普段だるんだるんな自分の腹筋がビシッと仕事をしている姿を感じる事ができる。

 さて、実は今日はちょっと特別なイベントを用意していた。
 病院の昼ご飯を欠食(ようするにお休み)にして、他のものを食べてみようのコーナーだ。これは先週に、栄養相談という名の食についてのいろんな雑談と情報交換(いや僕は貰うばかりなので交換じゃ無いですねw)の中で、ずっとうどんとそうめんの麺食(昼・夕)にしているが流石に飽きるけど、どうしたもんでしょう? みたいな話の中で、まずスパとか焼きそばとか、ラーメンとかメニューにはないよねぇって話があった。
 で、実際の所だが、退院したあとでやっぱりメニューに行き詰まる事もあるし飽きる事もあるだろう。そういう時に不自然に自炊あるのみって意気込んでもいいけれど、ちょっとぐらい手を抜けそうな逃げ道を作っておくのもいいですよって話だった。
 入院中に時間を見つけて、食堂で食べられそうなメニューを見つけておくみたいな感じだ。うまくいけば、場合によってはいろいろ食べられるものが発見できるかもしれないって話である。それの実践編だ。

 いつも拝見させていただいているブログの中で、格好いいフライフィッシングをされる方の素敵なページがあるのだけれど、そこで登場する数々のらーめんがとてつもなく美味しそうなのだ。

 というわけで、第一回目の今回は醤油ラーメンである。
 中華麺って久しぶりに食べたけど、おいしいね。醤油のスープもなんか動物系みたいな骨からでましたよって言うのかな、そういうスープ、なんか動物ですもの的な風味が感じられてシャバな感じがした。
 餃子は、一応頼んでみたが、挽肉のなんかそういうおかずみたいな感じでしたw 意外と味が濃くなくてしょっぱくないのがありがたかったです。もっと美味しく食べてあげたかったな。

しょうゆらーめん

 昼も、夜も完食。

 今日もいい1日であった。

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