頬粘膜がん 356日目 歩いてる瞬間が一番楽ってどうよ


 頬粘膜癌 356日目。

 血圧 103-74 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 98 %
 脈拍 82 拍/分
 体温 36.7 ℃
 体重 70.8 kg

 手術後の週末、日曜日。
 病院は静かなものだ。外来が休みなので放送も殆どかからないし、病棟の看護婦の数も少なめ。なぜだか入院患者もノンビルムードになるみたいで全体的にのんびりした雰囲気が広がる。
 昨日あたりからウォーキングを始めた。
 近頃の医療は本当に凄いものだ。首を広く切開したというのに術後、翌日にはもう自分で動けるようになっている。僕は今回のがんになるまで日にち薬という言葉は知らなかった。もともと完済の方面の言葉らしく、関東の方では知らない人も多いのだとか。
 僕の住んでいる北陸でもあまり使われる事はないのではないだろうか。
 僕は介護の仕事をしていたけれど、現場デコの言葉が出てくる事がなかったのでおそらくこっちの人は知らないか、知ってても使わないって感じなんだろう。

意味的には多分、体は日にちが経つにつれて自然に回復していくものですよ、そこから派生して、辛い事や哀しいことも日にちが経つにつれて自然と癒やされていくモノですよという具合に使われるっぽいかんじだ。(違ってたらすみません、なんせこっちの地方では使わない言葉でたてなのです)

 ただ、間違いなく日に日に体調は良くなっている。

 自分でもちょっと信じられない勢いだ。首を手術するとか、普通に聞くと結構ビビるレベルの話なんだが、その手術から今日で中3日。まぁ押さえのリリーフ投手なら体を整えて今日は登板できるって所だろうが。

 しかし、8時間の手術をしたというのにこの体調の回復用はどうだろう。

 ぶっちゃけ、食事も殆ど普通にできている。いろいろ後遺症的な不都合がないわけではないが入院前の90%ぐらいのところまで今日の時点で回復しているんじゃないだろうか。

 やはりというか、飲み込みは悪くなったと思う。これは若干だ。術前の1割減までいってるかなどうかなってレベル。のどが術前より少し細くなった感じ。薬の錠剤が嚥下の際にひっかかる時がある。

 もうちょっと生活してみないときちんとは判らない。なんせ、病院食でお粥とかやわらか食みたいな状態なので。この病院食の技術も凄いものがある。鶏肉とか普通に胸肉とかだと思うけど結構ほろほろと食べられる。むしろ牛のしぐれ煮のほうが食べにくいぐらいで肉を軟らかくするヤバい薬とかあるんじゃね?と思うくらいだ。

 まぁ塩分もかなり控えめと思われる。

 意外とこれに慣れてしまっているので味噌汁とかあんがい今の具合で丁度良かったりするぐらいだ。シャバで食べる味噌汁がししょっぱく感じる体質になってしまっているw

 飲み込みが若干悪くなって、唾液が出にくくなったので食実の質が下がっている。舌がかわくとかなり食べにくい。ほんの少量の唾液の添加で食べ物というのは粘度が与えられて飲み込みを相当に助けているようだ。

 唾液が少ないので食べたものの水分もこっちの口の方が吸い取っていくいきおいなので口の中がとにかくパサパサになっていく。お粥もなんだがざらついた食感になってしまってそのざらつきが不味さみたいなものになっていく。これがいけない。

 そうじてザラザラした食感になっていくのでマズくも無いのに不味く感じてしまう。そういう意味では適当な粘り気や湿り気ってのはおいしさには欠かせないものだったり、あるいは美味しさを増す添加剤的な役割をしているかもしれないと思う。

 まぁ、口の中が総じてザラっとしていていつも感じが悪いままに食べ物が入ってきても美味しいに繋がりにくいという所だ。

 コーヒーもとろっとした食感みたいなのは殆ど感じられなくなっているような気がする。

 美味しい食感っていうのはかなり失われた感じがする。

 それでも食べにくさ(機能的な意味合いで)で言えば10%減くらいのかんじでしょう。

 今の不便はむしろ右の耳の感覚とか、肩関節がおかしくなっている事。コレの方が日常的な不便という意味では大きいかも知れない。寝ていて、肩関節が痛い。座ってからだを緩く保っている時にはそうでもないが、仰向きに寝ると肩が開く。(旨く伝わるかな)普通に座っている時頼も腕が外側煮広がった状態になる。肩関節の位置が真横まで広がる感じだ。普段は少し肩関節は前に出ている。

 きちんと姿勢を正せば、旨を開いて肩が外に広がった常置亜になる。寝ると自然にそういう形になるのだが、肩が開くと関節が痛い。ついでに首の皮膚も引っ張られて傷口あたりも痛い。

 横向きには慣れない。入院前から左肩は五十肩とか関節炎ですでおかしくなっているので左下にしても横になるのは辛い。右首を切ったので右下はちょっとヤバそう。

 まぁ比だししたにしても右首が引っ張られてちょっとヤバいんだが。で、必然的に仰向けになるんだが、その姿勢も関節が痛くて辛いのだ。

 まぁ眠剤使ったりして1時間ぐらいは深めに眠れていると思う。

 でもその後は痛みと眠気と行ったり来たりみたいな感じになる。

 肩が痛いのであんまりぐっすりは眠れてない感じではある。

 この肩の痛さはじっと座っていてもなんだが肩が固まっていくみたいな感じで痛くなってくるので、なんならウォーキングとかしてる時とかの法が調子はいい。

 歩いている時は、口が渇く事を除けばすごく楽だ。座ってると,体のあちこちの痛い事が気になるからねw

 まぁそれでもこれだけ動けて、しゃべれるようになって、耐えられるんだからまずまずだ。明日はもうちょっと楽になるんだろう。首に突っ込まれている1本のチューブも調子によってだが、明日撤去の予定でもあるし。

 今日の朝、昼、盤のご飯。

 一応全部食べた。よしよし。


朝食
昼食
夕食

 晩御飯、たまご閉じみたいなの、美味しいんだけど口の中に入れるとザラザラした感じでいまいち。本当はたいして好きでもないんだが、えのきのおろし酢のヤツが口に入れるとさっぱりしていて食べやすい。すっぱくて味は本当はそれほど好きじゃ無いんだけどねw 食べやすいと、好き嫌いは別物なんだな。


 病理の結果は、おそらく1週間くらいで戻ってくるんじゃ無いかとのこと。


 今日もいい1日であった。


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