頬粘膜がん 216日目 退院して2ヶ月


 頬粘膜癌 216日目。

 血圧 116-77 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 99 %
 脈拍 58 拍/分
 体温 36.4 ℃
 体重 70.4 kg

 さて今日から6月である。
 3月末に退院して早くも2ヶ月が経過したわけだ。
 あっという間だね。その間は、まぁ自宅療養って状態で過ごしている。自宅療養って言っても別に特別な何かをするわけじゃない。体が衰えないように歩いたり、そもそもが退院してもきちんと食べられるのかどうかってのが問題だったので食事環境を整えるっていうのが一番だった。
 退院時に課題だったことをまとめておく。

・味覚障害があり、きちんと食べて栄養を摂取し体重を保持すること。
・口内の炎症がひどいのでその管理と口内の衛生管理。
・筋力を保ち、なんならやや筋力をつけること。
・開口障害が悪くならないように維持すること。
・再発・転移を予防すること。

 以上5点が目下の課題だった。

 味覚障害については、甘みが分からない状態だったことと、塩味についてもおかしくなっておりなんていうか、食事についてはあまり楽しみを見いだせない状況であった。正直退院直後は食欲の”欲”の部分は激減していたので食事は作業になっていたし、関心があまり持てない状況であった。それでも体重を落としたりすると結局の所体力が落ちて病気について良い影響はないのでなんとか食べるようにはしていた。この2ヶ月の間に味覚障害はだんだんと良くなり、今はほとんど元に戻ったという感じだ。口内の爛れも殆ど無くなったと言っても良い。ただ、今日粘膜部分の再生はあまり捗ったとは言えず、唇の左端まで粘膜の損傷部分が及んでいる。それに伴い開口が思うようにできず、開口幅は10mm強まで下がっている。それでも、味覚障害が緩和されたこともあり食事はかなり摂れるようになった。

 ウォーキングは病院の頃に比べれば強度は減っているがちゃんと続けられている。

 なんせ、仕事はしていない状況なので毎日の中でよっぽど天気が悪い日でもないかぎりは外出してウォーキングというか散歩にいそしんでいる毎日最低5000歩は歩けている。調子が良ければ10000歩オーバーという具合。入院時から筋力が低下したという感じはしない。入院時はリハビリ室のトレッドミルが使えたので30分のスロージョギングができたのは大きかった。今はジョギングは遠慮している。トレッドミルと違って、一般道は段差や傾斜やいろいろで躓いたりなんだりと思いのほか危ないのだ。退院時は特に白血球数も少なく易感染状態だったので擦り傷なんかでも簡単に化膿しちゃう状況だったので安全第一で歩くにとどめていた。まずまず体力の維持はできている。

 再発・転移の予防については、初回のCT画像検査はパスできた。予防ができているかどうかはわからないが第一関門は突破したという所だ。

 生活習慣は多少乱れ気味ではあるが、ウォーキングを中心とした下肢筋力増強と体幹の強化は怠りなく行えている。ナイアシンを中心に、ビタミンB群の補強も続けている。筋力増強のためにペタイン摂取の食事も心がけている。タコ・イカはもともと好きだから良かったw 

 おおむね快調という事だろうと思う。時々、体調が崩れたりして寝込むってほどではないが寝て過ごす日がたまにあったりするのはがんになる前からみると違った部分かもしれない。

 現在抱えている後遺症などはこんな感じ。

・開口障害。開口幅10mm強。食べにくいというのはそれなりにある。慣れたといえるが大きく口を開けて食べるものは無理で、ハンバーガーや寿司も基本は無理だ。唐揚げみたいなものも細かく切り刻んで食べるという感じ。口の周囲(左側)が痛いのと唾液があまり出ないので口の中がすぐに乾燥する。また、飲み物とか油断すると左側の唇から零れてしまうことがある。

・両耳の難聴と耳鳴り。これは多分治らない感じだ。常にホワイトノイズでサーっという音やキーンという耳鳴りがしている。左耳が特にだけれど高音域の聞こえが悪くなったまま。左耳は知覚異常が残っていて、イヤホンやヘッドホンをしてもちょっと感覚が変だったり強く当たったりする。この知覚異常は軽い痛みをともなったもので、寝ている時に左を下にして横になると耳が痛い。もともと左向きになって寝るタチだったので寝にくいw

・左耳の知覚異常もそうだが左肩も同じように知覚異常があり、肩周囲については知覚鈍麻が残っている。知覚鈍麻プラス左腕が上までしっかり挙がらない。まぁ頸部廓清(左首のリンパ節を切除して首をばっさり切り開いた)のでその部分に突っ張りがあり、さらに放射線による後遺症で強ばりが強化されている感じ。首の運動領域が減って頭を横に倒すのも後ろを向くようにねじるのも動きが悪いというかできない。

・左肩から首にかけて強ばりが激しい事によるのかどうかはわからないが、呼吸がしにくい。気道が充分に開かないのか、常に息苦しい感じがある。元気な頃からみると呼吸の具合は50%減みたいな感じだろうか。すぐに息が上がるようになった。それもあって走れないってのもある。

・呼吸が苦しいのと関連しているのかは分からないが、嚥下能力が低下している。飲み込みの力が弱った。誤嚥してむせやすくなった。反射が悪くなったんだと思う。それにともなって喉が狭くなり薬を飲んでいても飲みづらくなってきた。すぐにのどにつかえるみたいな感じがある。大きい食べ物は口に入らないからいいんだけれど、多分おおきな塊を飲み込むとヤバい感じはある。パンを食べている時でも、時々つかえたり、喉を通る時に痛かったりいろいろあるにはある。

・抗がん剤治療の影響だと思うが、腎臓の機能が若干低下気味。もともと前立腺も少し状態がわるいのもあって尿の排出が若干悪い。

 こんな感じの後遺症が残ってはいるが概ね元気だ。

 先週、大学病院から電話があり、4月分の傷病手当の診断書ができたということで取りに行ってきた。ついでに5月分の傷病手当の診断書を依頼。

 昼は大学病院の食堂にて冷やし中華をいただく。今年初の冷やし中華。麺類はやっぱり食べやすいね。具材も細切りだったりするのでそのまま食べられる。食事用のハサミも持ち歩いていたけれど使わずですんだ。

 美味しかったです。ごちそうさま。

今年初の冷やし中華

 午後からは地域のがんサロンにて、頭頸部がん患者のミーティングがあるとのことで参加してきた。

 参加者は僕を含めて5名。元歯科医の先生とか富山の元大学病院の先生とかw を含め基本平日の日中なので仕事をリタイヤされた方中心。他にもメンバーが数人おられるようだが仕事についている人はこの時間には参加できないからね。僕もそのうち仕事に出るようになれば参加できなくなるんだろうけど。

 オンライン参加で東京の舌癌患者さんが参加されていたのだが、ずっと経過観察してこられのだそうだが、最近になって口腔底と歯肉部分にあった白板症ががん化したとのことで近々手術することになったのだという。頬粘膜にも白板症がありそれもがん化するのでじゃないかと不安なのだという。がん患者になるといくら経過観察で症状がでなくてもいつ再発したり別の所に転移したりするかわからない不安とともに生きている。5年経過して寛解となった後も再発するなんてこともままあるというのは知識としてはわかっているけれど、納得できる話ではない。応援することしかできないが少しでも早く状況がよくなりますようにと祈るのみだ。


 帰宅時、近所の猫さんと戯れるw

 ふんわりとした毛並みの美人猫さんだ。

 ”じゃんけん、グー”

近所の猫様

 盛りだくさんの一日。


 今日もいい1日であった。



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