証券会社について

今回は証券会社についてのお話です。

証券会社にも様々ありますが、今回は
FX取引ができる証券会社についてです。

皆さんの頭の中では、証券会社は顧客から受けた注文を市場(マーケット)に取次してくれるところ。というイメージでしょうか。

確かにそれで合っているのですが、実はFXという世界において、顧客から受けた注文をマーケットに流している証券会社は全体のうちの数パーセントしか存在しません。

専門用語で
A-book (えーぶっく) : 市場に注文を流す
B-book (びーぶっく) : 市場に注文を流さない
という分類がなされています。

今回は専門用語を覚えようという話ではありませんので、例え話を使って説明していきます。

ちなみにFX取引をしているほとんどの方が
この分類を知らないまま取り組んでいます。

A-bookの証券会社は、顧客からの注文を市場に流します。つまり皆さんのFX取引は市場で成立しているわけです。

A-bookを何かに例えるなら、不動産仲介のお店がイメージしやすいと思います。

引越しをしたいとき、皆さんは大家さんを知りませんから、不動産仲介のお店につないでもらい大家さんと契約をします。
不動産屋さんには仲介してもらった手数料を一度だけ支払い、毎月の家賃は大家さんに支払いますね。

ここでいう例えは
契約 : FXにおけるエントリーや決済
仲介業者 : 証券会社
大家さん : 市場(マーケット)
になります。

B-bookの証券会社は、顧客からの注文を市場に流しません。

流しません………!?!?

どういうことでしょう?
皆さんが注文したFXのエントリーは架空のことなのでしょうか?
結論から申し上げると残念ながら架空です。

B-bookを何かに例えるなら、パチンコ屋さんがイメージしやすいです。

皆さんはパチンコで財を成せるとは思わないでしょうが、世の中にはパチンコが大好きな人もたくさんいます。

そして、パチンコ屋さんが何で成り立っているかというと、お客さんの負け分で成り立っています。

パチンコ屋さんの巨大なお店の家賃も
働いておられるスタッフさんのお給料も
社長さんが建てた大豪邸も
パチンコで勝った人の勝ち分も
ぜーんぶお客さんの負け分です。

そんな中でもパチンコを生業にしているプロもいて、そのプロが毎日毎日、同じパチンコ屋さんで10万円ずつ勝っていくとします。

月にして300万円の勝ちをもっていきます。
それは他の人の負け分であり、パチンコ屋さんの売上が毎月300万円少なくなるのです。

パチンコ屋さんからすると、できればそのプロの方には来てほしくない。他の店に行ってほしい。と思うのは当然です。あまりに続くようだと出入り禁止にするかもしれません。

そろそろ分かってきましたね。
B-bookの証券会社は市場に注文を流さない
顧客と証券会社の間でのみお金がグルグル回っています。

ということは?
FXの取引で大きく勝ったとしても、B-bookの証券会社では大きく勝つと追い出されてしまいます。
色んな理由をつけて資金凍結されたり、取引しにくいように制限をかけたりします。

もっと突っ込んで表現しますと
ほとんどのFX取引している人はB-bookを使い
その取引は市場に流れていないのですから
そもそもFX取引ですらないわけで、

残念ながら "FX取引っぽい何か" なのです。

FXという世界で、健全かつ確実に利益を産み
将来の見通しを立てていきたいのであれば

勝つための手法をなどを勉強する前に、まずは証券会社の仕組みを知り、経済を知ることが大切です。

皆さんのリテラシーが少しでも向上すれば幸いです。

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