#つんドル を観た
映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』を観ました。
映画鑑賞レポはなかなか書いたことがないのでどきどき…何か失礼がありましたらすみません。
この作品が公開されることについては、仕事をしている中でお取引先の方に教えていただいて知りました。
私も【元アイドル】で、卒業後大学進学・新卒入社をして入社3年目になる、至って普通の会社員です。
私の経歴を知っている映画関係の方が、ぜひ同じようなキャリアを持つ私にと、この作品のことを教えてくださって試写会にお邪魔してきました。
この原作者である大木さんは、在籍グループは違いますし、在籍タイミングも被ってはいませんが、私の先輩です。独自のセカンドキャリアを切り拓く先輩として、もちろん私も存じております。
その偉大な先輩も、私が今まさにぶつかっている壁にぶつかっていたんだと知って、少し気持ちが軽くなりました。
私がこの作品から感じたことは、元アイドルは決して特別ではないことです。
社会人になって今は営業という立場にいるため、たくさんの人に会ってもらう中でいかに覚えてもらえるか・印象に残ることができるかは、まず一番に大切だと日々感じています。
私は(就職した地域で活動しているアイドルグループの所属だったので)経歴のインパクトでだいたいの方に覚えていただけていたり、よく名刺を交換する際に「噂には聞いていました」と言っていただいたりすることもあります。
でも、元アイドルだからって強靭なメンタルが全員にあるわけでもない。全員がおしゃべり上手なわけでもない。
舞台に立つ人は自分の弱みを隠しながら、最高な偶像としての求められた在るべき姿を追い求めて、ステージに立っているのだと思います。
「意外と普通の子なんだね」「もっとメンタル強いと思ってた」私がよく言われる2トップワード。
『辛い時沢山あったけどそれも乗り越えてきてるでしょ』と思ってその言葉をかけてくださっていることはもちろん分かりつつも、
もしもっとメンタルが強くて、特殊な個性を持ち合わせていたら、私はまだあの輝かしい世界に残れていたと思います。
映画の中でもポイントになっている「偽りの自分」。
これは確かに意識をしているかもしれません。偽りというよりかは、一般的なイメージにあった自分、というところを意識しています。
「元〇〇〇の子にこの間会ったけど、あんまりいい子じゃなかった」
もしこんな話が聞かれてしまったら、相手に残る印象は私の個人名ではなくグループ名になります。
今も新メンバーが加入し、常に進化しているグループの印象を、過去の人間である私が悪くしてしまわないようにしなければいけないと思って過ごしてきました。
頑張っている後輩たちがもっともっと素敵に見えるようにしたいなと思っています。
話がだいぶ自分の話ばかりになってしまいましたが、とにかく心の奥底にある言語化できない気持ちがふわっと軽くなるような、そんな素敵な作品でした。
アイドル時代に培った、
常に考えて行動すること
言われた通りに行動することは正義かもしれないけどそれだけではなんの面白みもない、と思ってトゲトゲと過ごしてきた日々が、社会人になった今になってすごく大切な私の基礎になっていることに最近気が付きました。
ぺーぺーのくせにやりたいことだけはたくさんあって「この企画やらせてください!」と言ったら実現するために先輩方が手を貸してくれて、それを実現させるために私は日々セールスに駆け回らせてもらっています。
こんなにも自由奔放に伸び伸びやらせてもらえていることはすごくすごく恵まれていて幸せなことです。
コロナ禍で大変なときに採用していただきました。これからはしっかり会社にも恩返ししたいです。
アイドルに憧れていた自分
アイドルになれた自分
元アイドルになった自分
どの瞬間も最高に素敵な人に恵まれてきました。
何回も腐りかけては周りの人が支えてくれました。
私は引退してもう6年半になりました。
けれど、まだ私のことを覚えてくれていて、応援してくれる方もいます。
沢山の素敵な人に会えたことも、私の人生の財産です。
アイドルだって人間です。「元」となれば尚更です。
詰む瞬間もあるし、「えっ?」と思うようなことだって起きてしまいます。
きっとそれは人として毎日頑張って生きていくなかで、誰もが経験すること。
元アイドルでなくても共感できる瞬間がつまった作品なのではないかなと思いました。
…という感想を試写会で観させていただいてからゆっくりゆっくり書いていたら、公開当日になってしまいました。
素敵な作品との出逢いに感謝しています。
2023.11.3
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