![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/100981043/rectangle_large_type_2_46d95b5bddc45794e53e25bd5c4bd307.png?width=800)
これで良いんだ。
絵描く事が好き。小さい頃から変わらず絵を描き唯一人に自慢出来る事だった自分にとって芸大に行く事は周りから見ても自然過ぎた。
芸大に入ると同じ志を持った。とは言わないが似た様な人や変わった人など他の大学と何も変わらない様に思うし口を開けば自分は、とか自分が、が沢山居た。
大学に入り毎回講評の際に今作のコンセプトは?テーマは?と言われ続ける毎日。
芸大生時代にずっと頭にあるのは皆変わった事をしなければならないという観点から作品も抽象化しつつ平面絵画を飛び越えて立体に行く人、映像に行く人など様々な中今だに素描を作品として描いている自分は何なのかとね。周りの会話も見たものをそっくりに描く事の意味はもう無いという会話が日常的に耳に入る中で見たままの景色を描く自分。
変わらず描き続けて三年目が経とうとしたある晩にアトリエで友達に言われた言葉で[君みたいに自分もなりたい]と言われた。
いや、辞めとけと思う。それに多分君は僕の良い部分しか知らないよ、ってね。
普段一人で過ごしながら講評の時には周りとの差を言われるのは正直辛いな。と心で思う。
そんな事を思いながらコーヒーを飲みながらクッキーを食べてその友達と話す。
一人でいて寂しくないのか?とも聞かれたが偶に寂しい時はある。
でも孤独の時間をどう過ごすかは自分自身かなり大事にしている。
絵を描く動機はシンプルだ。自分の直感に信じてコレは描きたい。と自然に思えた時だ。
何故描きたいと思ったのかを探る手段で絵を描く。
大学の卒展で観に来てくれた人の中には絵の前に長時間立っている人や直接あの絵が凄く好きです。という声を貰えた日にはこれで良いんだ。と思えた。
自分は何が好きかを知っているのは何よりも大事だなと思えた大学生活ではあったように思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?