見出し画像

食べる機能の発達❷離乳初期

離乳食初期は、ごっくん期とも呼ばれます。

気道を閉じて誤嚥や窒息しない食べ方を身につける、哺乳動作から食べる動作を覚えていく時期です。哺乳動作は口を開けて行いますが、赤ちゃんの口の形、気道の入口の高さが大人とは違うので口を開けて飲むことが出来ます。

また生まれてしばらくは、生後にみられ発達と共にみられなくなる原始反射のうちの哺乳に関する反射が哺乳動作をになっています。哺乳に関する反射が見られなくなる(反射がハッキリ出ていると触られた方に顔が向いてうまくあげられない、舌がスプーンや食べ物を押し出してしまう)、お座りが安定する(後ろにそっくりかえると口は閉じにくい)時期が離乳食を始める時期、としています。

口を閉じて舌先を上あごの前方にあるヒダヒダに押し付けて、そこを開始点に舌を前から後ろへ順に上あごに押し付けながら口からのどへ送り込んで行きます。

口の中で食物を飲み込みやすく作り変える力はこの時期身についていないので、滑らかなペーストが適した食事とされています。

離乳初期、ごっくん飲み込む時に下くちびるが口の中に巻き込まれる様になります、と聞いた事はありますか?


離乳初期は未だ母乳やミルクも栄養摂取のため飲んでいます。離乳初期の口の動きは母乳やミルクを飲む哺乳動作から離乳食を食べる口の使い方へ変わって来ます。

下くちびるを口の中に巻きこむ様にするのは、哺乳動作の時に下くちびるの上に置いている舌、口の外へ出している舌を、赤ちゃん自身が出ないでよ上あごのヒダヒダに舌の先は押しつけてよね、とやっている動作だと考えられています。食べ方覚えてるの、頑張ってるな、とこの動きを見ると思います。

スライド3

#食べる機能の発達

参考文献 

金子芳洋編:食べる機能の障害、医歯薬出版

向井美惠編:食べる機能をうながす食事、医歯薬出版

田角勝、向井美惠編:小児の摂食嚥下リハビリテーション、医歯薬出版

向井美惠:お母さんの疑問にこたえる                    乳幼児の食べる機能の気付きと支援、医歯薬出版


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?