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社名とロゴを決めていった話

DRAMLADという社名は造語で「1杯のウイスキー」を指す"A dram of whisky"の"Dram"と、スコットランドで男性が「古い親友、気の置けない親友」に対して使う"Lad"を組み合わせました。ほぼ直訳すると「ウイスキー好きな男」です。

DRAMLADは合同会社ですので、本来であれば英語表記は"DRAMLAD LLC"とするところではありますが、前述のようにDRAMLADそのものが人を指すので"& Co."としました。

社名とロゴに込めた想い

ほぼ直訳の「ウイスキー好きな男」では私達DRAMLADのチームを指すだけになるので、もう少し広義に「ウイスキーを楽しむ人」という意味を持たせ、そこから派生して「ウイスキーを共に楽しむ仲間」という意味も込めました。

ですので、私達のチームがDRAMLADであり、ウイスキーファンの皆様もまたDRAMLADであるというのが社名に込めた想いです。

ロゴは、水引の梅結びとスコットランドのケルティック文様を融合させることを意識して作りました。その理由は「スコッチウイスキーを取り扱う日本の会社」であることを表現できていて、それを説明できるようなロゴが望ましいと考えたためです。

決定までに意識したこと

実は、社名やロゴは、立ち上げ前の事業構想の段階では後半~終盤に作りました。まずはブランディングとマーケティングを考え、DRAMLADの方向性やポジションを定義するところから始めるべきだと考えたからです。

※もちろん先にロゴや社名を決めて、頭の中にあるイメージを視覚化してから・・・と順序を逆にしても良いと思います。やり方は1つではないので。どちらかと言うと、どの順番が自分に合ってるかで決めても良いのかなと思っています。

ある程度、方向性やポジションが定まってきた頃、ウイスキーのブランディングにおいて最も信頼している2人に相談し、ディスカッションが始まりました。そこで意識した点をまとめると下記の通りです。

① Dramを使いたい
② 初めて見る字面である
③ 濁音を入れる
④ 海外の人が見ても通じる

①はウイスキーを取り扱う会社として、②と③は少しだけインパクトを持たせたり記憶に残るように、④は言葉として海外でも認識されやすく奇妙な印象を持たれないかに留意しました。

ディスカッションでは、「Dram+〇〇」にするのか「〇〇+Dram」にするのかといった単語の順番、Dram以外の可能性の模索、フォント選び、ロゴの形状や配置など、トータルで50以上の案が出て、2~3日で煮詰めたり、1~2週間放置してみたりしながら、少しづつ候補を絞り込んでいき、さらに複数人の海外の方々にも字面から伝わるイメージを確認して、最終的に社名をDRAMLADに決定しました。

配色とフォント

「高品質なウイスキーを選んで提供していきたい」という想いのもと、それに見合うイメージの配色とフォント選びをしなければならないと考え、「高品質ウイスキー選ぶ」から連想される言葉を抽出して配色の設定を行いました。

ざっと挙げると以下の通りです。

●高品質→高級感、洗練、クール、特別感、スマート
●ウイスキー→琥珀色、銅(ポットスチル)、落ち着いた
●選ぶ→冷静さ、信頼、安心、知性的、真面目

「ウイスキー」で候補になった色は、比較的早い段階で琥珀色から銅色に寄せてイメージしてHEX color#8E653Fに決めましたが、それに合わせる背景色は「高品質」と「選ぶ」から連想される色のイメージとして、暖色系の柔らかで親しみやすい色ではなく、寒色系で冷静さや知性的な印象を持たせた方が良いだろうと考え、いくつかのパターンを組み合わせた結果、濃紺色をベースとしてHEX color#031229にしました。

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フォントは、セリフ体が伝統的で格式高く高級感のあるイメージを持たれやすいのでウイスキーには合っているのかもしれません。しかし、一方で現代的であったり先進的なイメージを持たれやすいサンセリフ体のニュアンスも取り入れたいと考え、いくつかの候補の中から「Audrey」を選びました。

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ここで、DRAMLADが2つの単語からできていることを視覚的に見せたいと思い「DramLad」としてみたのですが、「Audrey」の場合、どちらかというとフェミニンで線が細い印象を持ちましたので、「Trajan」「Cormorant SC」のように、スモールキャピタルで組むことにしました。

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配置

ロゴと社名を横並びにすると、ロゴが小さくなってしまうため、上下にして中央揃えにしました。ロゴと社名の大きさについては、黄金比を基準にしたうえで、比率をカチッと合わせるというよりも、バランスを取りながら調整しました。デザインのプロでもなければ、そういったセンスに長けているわけでもないので、何かの基準があるのは非常に助かります。

そのプロセスは単純です。
まず黄金比を基にガイドを設定します。

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それに合わせてロゴと社名の大きさと配置を決め、バランスを見ながら微調整していきます。

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ロゴの大きさは、2つの黄金比が交わる範囲内の正円(ちょうど黄金比の中の正方形の1辺を直径とする円と同じ)に収まるように、また社名の大きさは、スモールキャピタルにした小文字の高さを基準にして、カーニング調整をして完成させていきました。

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最後に

想いを乗せて形にしていくことは、きっと多くの方々が様々な形で経験していることだと思います。会社の印象が決まる大事な要素の1つですので試行錯誤を繰り返してようやく完成に至りましたが、純粋にウイスキーが好きだからこそ、こうした産みの苦しみも楽しいと思える経験になったと考えています。

ウイスキー片手に読んでいただければ幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。



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