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プライベートブランドとしてのポジショニング②

前回の「価格帯と顧客層で自社商品をポジショニング」の続きです。
今回の記事では、「既存商品と競合比較でポジショニング」していったプロセスについて書いています。前回の記事は下のリンクからご覧ください。

既存商品と競合比較でポジショニング

DRAMLADがリリースしていくウイスキーはシングルモルト・スコッチウイスキーがメインです。

ですので、シングルモルトに限ってウイスキーの特性を大きくオフィシャルとボトラーズに分け、それぞれが一般的に普及されている普遍性の高い定番商品なのか、限定的で希少価値が高く新規性があり新鮮な印象を持たれる商品なのかに分けて、それぞれを軸にしてグループ化したのが下の図です。

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ここで、DRAMLADの競合となる、現在国内で流通している様々なプライベートボトルが、この図のどこに位置しているのかを考えます。

最も該当するのは、当然プライベートボトルのグループです。
さらに、このグループには次のような特徴があります。

・流通量が非常に少ないシングルカスク
・そのボトルだけのオリジナルラベル

このプライベートボトルのグループの中で、最も市場価値が高い商品、つまり、ラベルの目新しさはもちろん、シングルカスクの希少価値、それに付随してくるであろう話題性、その全てが突出して振り切っている高付加価値帯のスター商品は、図の一番右上に位置していると推定できます。

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恐らく、多くのプライベートボトルが、この位置を狙い、目指し、企画開発されているかと思います。

では、DRAMLADが今後リリースしていく商品も、競合と同じポジションにいるべきなのでしょうか?

オリジナルラベルの観点からポジションを考える

そこで、オリジナルラベルの観点からポジションを考えてみます。なぜなら、オリジナルラベルはボトルの顔ですので、ブランドとして明確なメッセージを伝えていく大事なツールの1つであり、ラベルデザインはそのために設計されるべきだと考えているからです。

また、DRAMLADの自社商品が3種類のレンジでセグメントしていることを踏まえると、それぞれのラベルデザインが、それぞれのコンセプトに基づいたラベルである必要があります。

ここで着目したのは、「オフィシャル限定商品」「ボトラーズ定番商品」の2つのグループでした。

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オフィシャル限定商品
不定期的に幾つかの蒸溜所からリリースされているオフィシャル限定商品は、一目でその蒸溜所オフィシャルボトルだと分かるラベルデザインで、オフィシャルリリースである信頼感とともに、蒸溜所から公式にリリースされた限定商品である特別感や希少性を持ち合わせています。

ボトラーズ定番商品
ボトラーズ定番商品もまた、それぞれのボトラーズによって確立されている自社ブランドでリリースされていますので、一目でどのボトラーズか分かるラベルです。同時に、リリースの度に異なる蒸溜所・ヴィンテージ・カスクタイプ・度数・・・といった様々なスペックですので、毎回のリリースに興味・関心と期待感も持たせられます。

こうして、オリジナルラベルの観点と、自社商品の3種類のレンジに基づいて、「オフィシャル限定商品」と「ボトラーズ定番商品」に着目した結果、既存商品と競合比較でのDRAMLADのポジショニングを次のように定義しました。

●オフィシャル限定商品のように、この会社のプライベートブランドだとすぐに分かりやすく、かつ、希少性が伝わること。

●ボトラーズ定番商品のように、そのブランドのロゴをラベルに明示して、毎回違うカスクをセレクトして、その新しさが伝わること。

●上記2点と自社商品の3種類のレンジに基づき、3種類の定番ラベルを設定して、競合との違いを明確すること。

次回は、DRAMLADのボトルがブランドとして認知されるべきポジショニングについて書きます。

ウイスキー片手に読んでいただければ幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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