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#19 恋です!ヤンキー君と白杖ガール(2021)-よくぞここまで才能ある若手を集めたものだ

放映当初、「よくぞここまで才能のある若手俳優を集めたものだ」と感嘆した記憶があります。『弱視』の主人公、彼女を支える『弱視』の仲間、彼らを優しく見守る健常者等を嫌味なく演じられた若手俳優さん、そして、彼らの才能を見出したスタッフの力量に感服しました。

天才・杉咲花

幼い頃から爪痕を残してきた役者さんです。このドラマでは『弱視』という難しい役柄を見事に演じ切られました。というか、演じているようには見えませんでした。というか、才能を活かせるドラマとの出逢いが少な過ぎるような気がします。『プリズム』(NHK)を含め、どんなストーリーもどんな共演者も彼女の個性に食われてしまうようです。

あたり役、杉野遙亮

目覚ましい活躍をされる中、この方にも当たり役に恵まれていないイメージを抱いていましたが、このドラマの黒川森生はハマり役だったと思います。弱視の主人公との触れ合いを通して、いかついヤンキーが優しいヤンキーに変貌していくプロセスに嫌味を感じることがありませんでした。

脇役のレベルも凄まじい

弱視仲間のキャスティングも高水準でした。細田佳央太さんの演技力は「ドラゴン桜2」の発達障害役で折り紙付きですが、このドラマでの青野陽太(弱視のさわやか下ネタ野郎)役にも好感が持てました。気の強い弱視の仲間・柴村空を演じた田辺桃子さんの存在感も際立っていました。おふたりとも2023年は数多くのドラマで大活躍されていますので、スタッフの目利きはなかなかのものだと思います。

掘り出しもの、めるる

ネットで騒然となったのが、黒川に想いを寄せるハチ子を演じた生見愛瑠さんでした。役者デビューだったにもかかわらず、演技が自然すぎて、ハチ子が「めるる」だと認識するのにかなりの時間がかかりました。「石子と羽男」や「風間公親」でもゲストとして強烈な爪痕を残し、「日曜の夜くらいは」や「セクシー田中さん」では、コンプレックスと戦いながら成長していく重要な役柄を演じられています。ドラマで主役を勝ち取る日も近いのではないでしょうか?そういう意味で、めるるを含め、才能のある若手俳優にぴったりの役柄を当てがった制作チームの判断力には敬服せざるをません。





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