"ある"と知らないことは調べられない
日本三大検定と呼ばれるものを知っているだろうか?いわゆる漢字検定、英語検定、数学検定だ。今でこそ数学検定は高校で単位認定されたり、受験で考慮されたりするが、私が学生だった頃はそこまでしているところは稀であり、知名度も低かった。
私が中学生の頃、漢字検定の存在は知っていた。学校が団体受検の案内をしていたからだ。しかし、私は受けたことがない。漢字はそれなりに好きだが、部首、同音異義語、対義語、四字熟語など様々なことを知らないと合格は難しい。私は漢字単品には興味があるものの、熟語になると途端に弱くなる。
そして同じく中学生の頃、小学校と比べて英語という科目が授業では増え、学校からは英語検定の案内もあった。とある私立高校が、英語検定3級を持っていれば受験料無料だったので、6月頃に実施された回で英語検定3級に挑戦した。英語検定の3級以上は二次試験として面接がある。緊張し、しかも不慣れな英語。聞き取りも上手く行かず、たどたどしく対応した。これは無理かと思った。だが、幸運にも合格していた。
英語検定準2級は、高校1年生になった時に高校主導で強制的に受検することになった。こちらは1点差で一次試験を突破出来なかった。それ以来英語検定は受けていない。
そして数学検定。この検定の存在は大学に入ってから知った。図書館にあるパソコンで資格や検定について調べていて知ったのだ。その後2級から順に挑戦していく。2級、準1級は合格したが、大学2年の頃に1級は合格出来なかった。検定は背伸びをするために受けるものと私は考えており、大学院で数学を研究したことのある私は、敢えて今更1級を受けようとは思えない。
他にも、理科検定や歴史能力検定など、様々な検定が実施されている。自身の能力を測りたいと思っても、そういう検定が"ある"と知らなければ調べようもない。特に子どもの頃において、知っていれば挑戦したと思うことはたくさんあるだろう。今はインターネットがあるが、それでも"ある"ということを知らなければ検索そのものができないものだ。学校や家庭、生活の身の回りで、色んなものが"ある"ということを知る機会を増やす。可能性を狭めないためには、そういうことが大切なのではないかと思う。