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第2回 DBSS 「お前、何の分析やってるか分かってやってんの?」~分析の種類を体系的に知る feat:堂島との会話より

日系企業は高学歴の新卒くんを「鳴り物入り」などといってチヤホヤする。一方、外資は「ふーん」って感じ。学歴は「過去のこと」であり「これから何ができるか?」の方が大事だからだ。言われてみれば当たり前なのだが、日系企業は「派閥」「旧※※」という言い方で「過去の群れ」を大事にする傾向がある。グローバル競争の中、そんなことだから日本は経済成長が頭打ちになり、人口も減少しているわけだ。そして、こういう「甘やかされた日系企業(環境)が合わない!」と猛り、オラついて、意気揚々と外資企業に転職してくる「お坊ちゃん」は後を絶たない。ほとんどの外資は「完全なる成果主義(パフォーマンス主義)」なので、おおむね日系企業からの転職組の「お坊ちゃん」たちは、ワールドスタンダードの働き方に打ちひしがれて半年以内で7割は辞めていく(そもそも英語も話せない、書けないのに転職してくるなよ!)。んが、残り3割は「覚醒の1歩手前まで来る奴」がいる。彼らは、ほとんどの場合、ジェネラリストではなく「スペシャリスト・タイプ」である。東大よりも京大、慶應よりも早稲田や上智が生き残りやすい傾向がある。約10年前、その3割に入り、生き残り、筆者が鬼のように鍛え、今や年収ン千万(億に届く勢い)を、世界からふんだくる後輩(笑)の話から本コラムを始めよう。

後輩、堂島(仮名)は東京理科大卒で、どことなく将棋の豊島名人に似ている。そんな堂島は「計算」が誰よりも早かった。教えると、どんどん「やる」ので個人的に面接の段階から「こいつは、とりま採用だな」と決めていた千里眼は間違いではなかったことが証明された。

しかし、ある時、気づいた。

「こいつには、アクセルしかねえ!」ということに。教えると暴走機関車のように進むので入社3-4か月で顔はやつれ、いつ倒れるか、無断欠勤するか、ハタからみて心配するほどだった。

しかし、堂島は入社した1年目は倒れなかった。

ただ、いぜんとして「猛烈さが抜けない」ので数週間、ウオッチしていると(こういうとこが俺も日本人だな)あることに気付いた。

「こいつは要領の悪さを圧倒的なスピードと量でカバーしてやがる化け物だ!」と。たとえるなら、こうだ。クライアントや上司から来るであろう仕事の量が「30項目」あるとしたら、事前に「10000-30000項目」の準備をしていたのだ。英検3級の英単語試験を受けるのに、英検1級やケンブリッジ英検なみの単語量を勉強をしていたということになる。

その日、私は堂島を飲みに誘って「要領」を伝授した。

このnoteは、その時の再現である。

では、さっそくいこう。

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