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【まえがき】 『オズの魔法使い』の魅力のひとつは、役に立たないと思われていたものたちが活…
"Oh, no, my dear; I'm really a very good man, but I'm a very bad Wizard,…
「翠玉荘(すいぎょくそう)、茶話会を始めます。司会と書記は、私、泥田(どろた)がつとめま…
「住所のわかるものをお見せ下さい」 国営銀行出張所の窓口職員にそう言われ、ノイルは一度、翠…
「できた?」 ぴたりと閉まらない作業場の引き戸が大きな音を立てて開けられて、一服終えたツ…
「やだ!ノイルさん!」 詩織の悲鳴と空気を切る音にツァオレンが振り向いた。 半獣人は、若い…
(舞台の袖から、着物の女が出てくる。お囃子の音は高らかに響く。女が着ているのは銀鼠の小紋に萌葱の帯。帯締めは朱、黄色、青と鮮やかな色でレインボーカラーに並んでいる。女は舞台中央、座布団に座り、手をついて礼をする。舞台脇、めくりには「魔子」と黒々と書かれている。客席の拍手が鳴りやみ、女は顔をあげる) 魔子:今宵、お集りの紳士淑女、お坊ちゃん、お嬢ちゃん…あら、お坊ちゃんも多いわね (「まこたん!」と客席から声) 魔子:あんたは、お坊ちゃんじゃないわよ!…さて、ご紹介いたします