夜明けの全てについて思う事

「ケイコ、目を澄ませて」の三宅唱監督の最新作「夜明けのすべて」を昨日、3/2土曜日
品川Tジョイシネマにて鑑賞。まず一言.私の短い映画鑑賞歴においてだが、ベスト5は間違いない素晴らしい作品でした。
素晴らしさについて
書き留めたく、以下に駄文を披歴させていただきます。
本作は瀬尾まい子氏の原作の映画化となる。なので、素晴らしさの理由は、ストーリーそれ自体というよりも、その料理の仕方になる、
まずひとつ
二人の主人公の苦境の原因のPMSの病気の説明は、必要最小限にとどめ、二人の人間としてのあり方を丁寧に描いている事だ。これには、主演の二人。
藤沢美沙を演じた上白石萌音と、山𣷹を演じた松村北斗の演技が大いに貢献していることは間違いない。

まさに想像上の人物が創造されたという印象である。
演技の何が素晴らしいのか、ということについて、あえて一言で言うと、演技に
見えない自然さということだろうか。自分も病気したからわかるが、何か病気により健康時にできたことができなくなると、それを観ない様にする。無かったことにしたくなる。
そのひとつとして藤澤のやりすぎと言える。気の遣い方
おやつなどを何かつけて買ってきて振る舞う。あの姿は、なんと自然に、彼女の痛みを表現していることか‼️
それを上白石萌音が演じるからとても自然になるが、一方で、上白石は、自身のパブリックイメージ、いわゆるオーラを消し去り、藤澤美沙として生きている様が見て取れる。
北村北斗への記述^_^少ないが。これは彼について貶めるものではない。どうしても格好いいのだ。
上白石については、山添の眼の前で、お菓子を、口に流し込む所作がめちゃくちゃいい。あれでラブストーリーじゃないことがよくわかる。

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