★国語教師(2)

保健室の浅宮ゆかり先生は30代前半で独身、生徒にたいへん人気があります。どこも悪くないのに頭が痛いだの腹が痛いだの言って保健室に来る男子生徒がたくさんいます。(笑)

女子生徒にも人気があるんですよね。親とか友達に言えないことをゆかり先生に相談します。先生は何か自分の意見を強く言うことなく、生徒の話をうんうんと聞きます。先生の発言は滅多に否定がないのです。相手の心を優しく包み込む力がハンパない感じがします。いわゆる、受容の力と言いますか。

僕は父の食事を提供する仕事がなくなったため最近はあまり調理していません。何を作るにも一人用というのは悩ましい面があるんですよ。豚汁は鍋いっぱい、フルフルに作ってじっくり煮込むのが美味しいに決まってますけど、もしいまそれをやったら一週間豚汁祭りになってしまいますよ。

昼は学食を利用しています。先生や生徒たちと会話していろいろな情報を得たいという気持ちが強いからです。学食はたいへん安くてうどん、そば、カレーが280円です。一番高いメニューはカツカレーかな。それでも380円なんですよ。高校生相手ですからね、高い値段は付け難いですよね。

国語の授業ですが、僕の担当は一年生なんですけど、まあこの前まで中学生だったわけですから、まだ幼い感じはどうしても残りますよね。テキストは漢字が少なくて読みやすい作品を選んでいます。

太宰治の「走れメロス」などは一年生の教材にぴったりだと思いますね。難しい言い回しが一つもありませんから。

一学年200人、5クラスありますので作文の宿題を出したりしたら読んで評価するのがたいへんです。たとえば授業が三時に終わり、部活の指導をして夕方五時から作文の評価作業をやり、夜八時に終わったとするじゃないですか。一般企業では当然ながら残業代が支払われるでしょう。ところが学校って、残業という概念がないんですよ。九時に終わっても十一時に終わっても残業とは見なされない。かなりのブラック企業ですよね。(笑)

家に生徒の答案を持ち帰り採点してる先生、たくさんいるんですよ。

一方、サボりの名人みたいな先生もいます。名前はあえて書きませんが社会科の授業中、延々とNHKのドキュメンタリーの録画映像を流して授業終わり間近に簡単な解説をして終わり。教師としての稼動時間は五分!素晴らしい省エネ授業なんです。(笑)

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