「縦横無尽」に苦しみ救われている話。

「縦横無尽」
自由自在。思う存分という意味。

「縦横無尽」
2018年M-1グランプリの優勝コンビ、霜降り明星のキャッチコピーでもある言葉。文字通り彼らは漫才の枠を超えて舞台を駆け回ってその年の一番星に輝いた。

「縦横無尽」は、それから霜降り明星のファンで且つ女装趣味のある僕の座右の銘になった。


具体的に言えば僕の女装メイクは誰よりも縦横無尽でいる自信がある。元々のパーツに自信が0mmもある僕は、アイライナーとアイシャドウを縦横無尽に走らせていた。

人ってこんなに見た目が変わるんだなーと初めて見た時はかなり驚いたし、初見で僕の女装と女装を落とした時の顔を両方見てあっさり気付く人は結構少ない。
縦横無尽という言葉には無限の可能性があると実感した。

行動にも顕著に現れていて、毎週土曜日はなんせ俺たちの夜は忙しいと言った感じで名古屋の女装の友人とめちゃくちゃにはちゃめちゃに酒を飲んで遊んでいる。

飲みすぎて自分がマーライオンになってない回数をカウントする方が難しいくらいに。東京でも遊ぶから本当に縦横無尽に駆け巡ってるかもしれない。


ただ、縦横無尽の意味は自由自在という点で、むしろなかなか自分自信がそうも行かない事の方が多い。女装で考え込む時、仕事が自分の中で盛り上がらない時、こんな時は縛られる気持ちばかりでいっぱいだった。

それが僕の中では初夏にまとめてやってきていた。正直何をやっていても頭が痛かったし、Twitterでは日々ネガティヴの海に溺れていた。

その頃、僕の好きで好きでたまらない霜降り明星はというと、彼らもまたピンチになっていた。(知らない人は「霜降りせいや zoom」で検索してね。)

彼らのラジオを毎週聞いていた僕は自分のメンタルとも相まって不安だった。何を喋るのかな、どんな風に謝るのかな、この先どうなるのかな、って。実際に金曜深夜3時、ラジオを付けた僕は全部に衝撃だった。

霜降り明星は自分の持ち味だけでその一件に触れることなく、空気を変えた。安い言葉だけどめちゃくちゃ感動した。僕よりももっと大変な人が、自力で周りの空気すらも変えてしまった事実に涙が出た。

なるほどと、考え方が180度とは言わないものの90度くらいは新しい見方を得た。自分が苦しんでる時にこんな力がある訳ないんだけど、勇気が出た。

最近個人的には悩むことも少なく、でも(人に迷惑をめちゃくちゃかけてるから)変わらなきゃなと思う気持ちがかなり強いのが2020年10月中旬の自分のポイント。本も少し読みながら、ネガティブってこんな原因だったのか!と気づいたり気づいてなかったりしている。

簡単に影響されて揺らぐ事が多い自分とはわかってるんだけど、色んな自由で繊細な刺激を目で見て感じながら、自分の存在を僕の中で一番星にできたら幸せだと思う。

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