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11月仮想・中日陣営振り返り

どうも、甲斐朕です。
今回は、11月仮想についての振り返りなどをしていこうと思います。

まずは、今回の仮想ドラフトに臨むにあたって筆者の考える中日ドラゴンズの補強ポイントをざっくりまとめます。

①スラッガー

これに関しては言わずもがなでしょう。中日はとにかく打てません。今年のドラフトでそのタイプの選手を獲得しなかったことも踏まえれば一塁・三塁のコーナーや両翼を守るスラッガーは絶対に必要です。左打ちだとなお良いですが、長打力のある左打者があまりにも育っていなさすぎることや中村コーチと和田コーチの存在も踏まえれば、左への拘りを捨てて長打力は右打者に任せるというのもありかもしれません。

②投手

次に投手です。今季は小笠原投手が初の2桁勝利を達成、髙橋投手や上田投手の台頭もありましたが、中心になっている大野投手、柳投手、松葉投手の年齢や二軍の投手陣が量・質共に不足していることを踏まえれば、次世代の先発投手の獲得は必須であると考えます。リリーフについては量・質共に豊富ではありますが右投手が中心になっているので可能であれば左投手が欲しいところです。


③二遊間

まさか今回の仮想で二遊間を補強ポイントにしなければいけないとは。今年のドラフトで村松選手、田中選手、福永選手を獲得したもののまさかの阿部選手と京田選手がトレードによって退団。三ツ俣選手も退団し、ショートとして目処が立つのが土田選手くらいという状況になってしまったので、1年目から一軍でショートを守れる選手が必要です。

④捕手

続いて捕手です。正捕手として木下選手が活躍しておりプロスペクトとしても石橋選手に期待がかかり、今年のドラフトでも山浅選手を獲得しましたが、郡司選手や昨年ドラ4の味谷選手は捕手としての出場は少なく、A・マルティネス選手、桂選手、山下選手が退団したことや大野選手の年齢も踏まえれば高い順位でとは言わないまでも捕手の獲得は必須であると考えます。

では、指名結果です。

支配下
1 上田希由翔 内野手 明治大学
2 平野大地 投手 専大松戸高校
3 尾崎完太 投手 法政大学
4 泉口友汰 内野手 NTT西日本
5 古田島成龍 投手 日本通運
6 武田陸玖 投手 山形中央高校
7 友田佑卓 捕手 日本大学
育成
1 西舘昂汰 投手 専修大学
2 野中太陽 投手 大阪商業大学
3 長尾光 投手 埼玉武蔵ヒートベアーズ
4 杉本幸基 投手 徳島インディゴソックス
5 橋本吏功 外野手 東洋大学
6 紫藤大輝 投手 上武大学
7 萩宗久 外野手 横浜高校

続いて各選手の簡単な紹介と振り返りです。

1 上田希由翔 内野手
(愛産大三河高→明治大)
右投げ左打ち 182cm/90kg

今秋リーグ戦にて

度会隆輝(ENEOS)選手、真鍋慧(広陵)選手の外れ外れ1位ですが、この選手が外れ外れ1位になることにも来年のドラフト候補の豊作っぷりが表れています。規格外の体格から生まれるパワーと大きなフォロースルーで痛烈な打球を放つ左のスラッガーで、名門明治大学で1年次から4番に座る逸材です。ポジションは主にファースト・サード・レフトを守りますが、今春にはセカンドを守る試合も。見かけによらず俊敏性があり、高校時代は投手として活躍しただけありかなりの強肩です。大学ではここまで6季で通算打率.301、6本塁打、50打点の打棒を誇り大学日本代表でも中軸を担いましたが、まだ各所に伸び代も残っており来年の活躍が楽しみな存在です。愛知県岡崎市出身で左のスラッガー、ポジション的にも中日にピッタリの選手ではないでしょうか。


2 平野大地 投手
(専大松戸高)
右投げ右打ち 181cm/84kg

なぜこの選手が2位に残っていたのか。個人的ナンバーワン高卒右腕です。今夏から頭角を現し、ストレートは常時140中盤以上を記録し最速は150キロ。さらにはコントロールにも優れ変化球も器用に操ります。少し怪我がちな点は気にはなりますが、投手を始めたのも高校入学後と伸び代たっぷりで、来年にかけての成長が非常に楽しみです。中日は2年連続高卒右腕を指名しておらず、世代的にもちょうどよく髙橋宏斗投手に次ぐ存在になれると思い指名しました(ちなみに打力もかなりのものがあるらしい)。


3 尾崎完太 投手
(滋賀学園高→法政大)
左投げ左打ち 175cm/73kg

今秋リーグ戦にて。とにかくフォームが良い

美しいフォームから繰り出される常時140中盤以上が出る良質なストレートとスライダー、カーブ、チェンジアップといった多彩な変化球で三振の山を築く好左腕。今年は制球が荒い場面が多く与四球は多かったものの、まだ線が細いためこの冬下半身を徹底的に鍛えれば変わってきそうです。即戦力というより素材での評価ですがそのポテンシャルは大学生左腕の中でもピカイチで、先発リリーフ両方で期待できそうです。


4 泉口友汰 内野手
(大阪桐蔭高→青山学院大→NTT西日本)
右投げ左打ち 178cm/81kg

卓越した守備に加え、東都2部通算打率.308のバットコントロールと4年秋に1部で2本の本塁打を放ったパンチ力が魅力の来年の社会人ナンバーワンショート。社会人に進んでからも好プレーを連発し、打撃でも上位を任されしっかりと結果を残しています。中日は京田選手のトレード移籍によりショートの人材不足は不可避なので土田選手と高いレベルで争ってほしいと思い指名。


5 古田島成龍 投手
(取手松陽高→中央学院大→日本通運)
右投げ右打ち 175cm/82kg

昨年の明治神宮野球大会で中央学院大学を初の日本一に導いたエースで、日本通運に進んでからは1年目から多く登板し、日本選手権ではリリーフで4イニングを投げ無失点の活躍を見せました。大学時代先発では常時140強ほどだったストレートは今ではリリーフ時には150キロ前後が常時出るほどに進化しており、スライダーや決め球として有効なチェンジアップはさらに精度が上がっています。先発リリーフ両方で即戦力として期待できますが、来年先発として活躍すればこの順位には残っていないでしょう。


6 武田陸玖 投手
(山形中央高)
左投げ左打ち 172cm/73kg

なぜこの順位まで残っていたのか。体格は小柄ですが、スリークォーター気味のフォームから角度のある140キロ前後のストレートと鋭いスライダーで三振の山を築く様は今年阪神に2位指名された門別啓人投手を彷彿とさせます。打者としても非常に優れた才能を持っており矢澤宏太2世と言われることもありますが、個人的には投手としての才能により魅力を感じます。将来上田洸太朗投手や森山暁生投手らと共に貴重な左腕としてチームの柱になれると期待し指名。


7 友田佑卓 捕手
(九州学院高→日本大)
右投げ左打ち 173cm/76kg

今秋リーグ戦にて

超ハイレベルな東都1部においてナンバーワンと言っても良いスローイングとフットワークを中心とした守備が持ち味の捕手。打撃では怪腕ひしめく1部に昇格した昨秋からは結果が出ていないものの、2部では2年春に3割を超える打率を残し、高校時代は上記の守備と共に打力もプロスカウトから高く評価されておりポテンシャルは間違いありません。とにかく捕手の頭数が足りていない中日において、まずはサブから活躍できる守備に優れた捕手が欲しいと思い指名。


育成1 西舘昂汰 投手
(筑陽学園高→専修大学)
右投げ右打ち 188cm/86kg

今秋入れ替え戦にて

188cmの体格を誇り、底知れないポテンシャルを持つ大型右腕。高校時代から素材を高く評価されていたものの大学入学後はなかなか殻を破れない時期が続きましたが今秋遂に先発として開眼し2完封、入れ替え戦でも完投勝利を挙げるなど活躍。常時140中盤~後半が出るストレートは力があり、スライダーもカウント球として有効で、制球力も高くゲームメイク能力があります。前述の通り先発としての経験が豊富ではなく、身体的なポテンシャルを考えれば来年にかけての成長次第ではドラフト上位も狙える素材だと思います。


育成2 野中太陽 投手
(太成学院高→大阪商業大)
右投げ右打ち 183cm/80kg

重心高めでテイクバックの小さいフォームから投げ下ろす常時140後半の力強いストレートが、現役時代の浅尾拓也コーチを彷彿とさせる右腕。層の厚い大商大投手陣において登板機会は多くなく、制球や変化球、投球術などに課題は残りますがこれからが楽しみな素材で、バンテリンドームのマウンドにフィットしそうなフォームと馬力を高く評価し指名。


育成3 長尾光 投手
(明桜高→埼玉武蔵ヒートベアーズ)
右投げ右打ち 183cm/82kg

サポーターのドリーさん(@dori_d_58)の推薦選手。長身からオーバースローで投げ下ろす力強いストレートはリリーフ時で常時150キロに迫るスピードを計測します。また、スライダーやフォークなどの変化球もキレがあり今年はイニング数を上回る数の三振を奪っています。与四球が多く制球には不安があるもののNPBで鍛えれば飛躍しそうな素材の良さを評価して指名。来年で高卒3年目という若さも魅力です。


育成4 杉本幸基 投手
(大垣日大高→日本大→徳島インディゴソックス)
右投げ右打ち 183cm/85kg

先日徳島インディゴソックスへの入団が発表された右の剛腕で、最速151キロのストレートは今年の東都1部の中でも屈指の威力とノビがありました。投球の殆どがストレートで変化球や制球には課題があり与四球も多く、その点を不安視されたのか大学では登板機会は多くなかったものの、ポテンシャルは間違いないものがあり、NPBで鍛えた姿を見たいと思い指名。石川県出身で高校は岐阜なので、中日にとっては準地元と言えます。


育成5 橋本吏功 外野手
(花咲徳栄高→東洋大)
右投げ右打ち 168cm/78kg

サポーターのサルノリさん(@98BB_dragons)の推薦選手。小柄な体格ながら2年春には東都1部で打率.360・ランニングを含む2本塁打・10打点、今春には2部で打率.351・1本塁打・10打点をマークしたパンチ力のある打撃と、大学生としては破格の守備力が持ち味のセンター。大島選手の守備の衰え、後藤選手や加藤選手の年齢も考慮して外野でチームを支える貴重な存在になれる可能性があると思い指名。


育成6 紫藤大輝 投手
(東海大相模高→上武大学)
右投げ右打ち 178cm/81kg

横浜市長杯にて

サイド気味の角度から常時140キロを超える力強いストレートに、スライダーやツーシームなどを織り交ぜる、流行りのパワー型サイド右腕。大学球界でも屈指の投手力を誇る上武大学においても主にリリーフとして大車輪の活躍で大学選手権準優勝、神宮大会出場に貢献しました。まだ線が細く、フィジカル面の強化でさらに球速が伸びそうなことや、近年このタイプの投手が活躍するケースが増えていることもあり指名。


育成7 萩宗久 外野手
(横浜高校)
右投げ右打ち 185cm/84kg

今秋の神奈川大会にて

恵まれた体格から生まれるパワーで物凄い打球を飛ばす右の大砲。旧チームから中軸を任され夏には甲子園出場を決めるサヨナラ打を放つなど結果を残しており、守備でもセンターを守るなどポテンシャルの高さが窺えます。腰痛を抱えていることは不安要素ですが来年の高校野球を大いに賑わす可能性があるスラッガーであり、このタイプの選手を育成でも1人獲得しておきたかったこともあり指名。横浜高校の選手ではありますが岐阜県出身で地元選手とも言えます。

振り返り

度会選手、真鍋選手の抽選を外すという最悪なスタートからでしたがそれでも上田選手を指名できたことや補強ポイントに合致する選手を取りながら将来性に溢れる選手も多く指名することができたので、100点に近い指名だったと思っています。この時期の仮想ドラフトということで非常に難しかったのですが、これを機にまた来年のアマチュア野球、ドラフトを楽しむことができそうです。また、このnoteを読んでくださった皆様がよりアマチュア野球やドラフトに関心を持ってくださったら嬉しいです。拙い文章でしたがここまで読んでくださりありがとうございました。

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