生もので難しいw-up

はじめに

CSCSのTatsuroです。
noteでの初投稿になります。若手から中堅になりつつあるので、まだまだ若輩者でありますが、少しずつアウトプットの機会を増やしていこうと思います。いろいろな考えがありますが、“個人解”として伝えていこうと思います。

w-up前、それぞれの準備

まず、選手各々が全体のw-up前に必要な事を行います。チームが提供するものや、各々が必要なものをやっていたりします。
 僕は野球チームに所属しています。コンタクトスポーツでない分、選手がダメージを受ける箇所はそれぞれで決まってきますので、シーズン中盤になるとエクササイズはルーティン化してきます。こうすることで、今まで通りの選手にはそのまま準備してもらいます。
一方で、新たにエラーが出た選手によりフォーカスをおいて一緒にエクササイズなどを行って修正していきます。

全体のw-up エンジンはゆっくりと

全体のw-upが始まる時に心がけていることは、選手を安全にスタートさせること。
選手が怪我をすれば選手生命にも、チームにも大きな打撃となります。選手生命を預かるという意味で、大きなプレッシャーを感じながらやっています。

それでは、w-upをどのように構成しているか、みていきましょう。
スタティックストレッチ⇨体幹⇨20m3往復Jog⇨ダイナミックストレッチ⇨ ジョグスピードでの野球動作に近いアジリティ⇨バリスティックストレッチ⇨低強度plyo&max60〜70%20mラン⇨中強度アジリティ⇨max80〜100%10〜20mスプリント

選手を車に例えると、まずは今日の点検をして状態を確認して、エンジンをかけます。いきなりフルスロットにするのではなく、一速ずつ上げたり時には1度落としたりとしながら100%の状態に持っていきます。この点検で僕か選手がいつもと違う違和感を感じれば、怪我をする前にストップ出来ます。
重要なことは、エンジンはゆっくりとかけて今日の状態はどうかなと感じながらやることです。

w-up構成の最初に触れると、僕は最初にスタティックストレッチから始めます。これを聞くと、''えっ、パワー発揮落ちるじゃん"って思うかもしれません。そのこともふまえて試合前なので、ネガティブな要素を抑えるために15秒程度で次の種目に移行していきます。

ネガティブな要素がありながら行うにはそれを上回るポジティブな要素があると思っているからです。

 1つ目は、動き始める前の準備の最小公約数を合わせること。

 2つ目は、その日の選手の雰囲気を感じること。

このことが今回のメインテーマです。同じような構成で行っても、上手く行く日とそうでない日があります。これは長年の悩みでしたが、そこの良し悪しを決めるのはこの雰囲気だと思います。

雰囲気を感じて、どう変化させるか



選手も人間なので、その試合会場の雰囲気、天気、順位、連敗、連勝、首位攻防戦、早朝の練習時間など多くのことが要因としてあります。
この流れを踏まえて、選手が今日どんな雰囲気を纏っているかをストレッチの時間で見ていきます。
ここで、選手達が集中出来ているかを見抜く簡単な方法があります。それは、15秒ごとに変化するストレッチにテンポよくついてこれるかです。これが出来ていない選手が多ければ、他の事に気を取られていて、まさに上の空状態です。そこで、全然集中してないと叱ればまた雰囲気が悪くなります。かといって、そのままやってもw-upの種目についてくるテンポが遅いので、ダラダラとなってしまいます。
“じゃあ、どうすればいいの?”
まず、こんな状態になった時には、w-upの構成を変えます。スタティックストレッチも必要最低限の箇所だけにして、早めに切り上げます。
体幹を終えて、ジョグに入りそのまま野球動作のアジリティ、バリスティックストレッチや声を合わせてやる種目を入れます。こうすることで選手のテンポ、集中力を上げていきます。この状態が上がってきたら、ダイナミックストレッチや構成がおかしくなければやり残したものをやります。
中強度のアジリティを行うまでにテンポと集中力を上げておけば、betterな状態まで持っていけます。
w-upで選手が戦闘態勢にしっかりと入れたと感じた時には怪我をすることはほぼありません。
逆に雰囲気がふわっとしていて、嫌な予感がしたまま雰囲気を変えれずに練習、試合がスタートすると毎回ではなくても怪我をする回数は多いように感じます。
昔からある言葉に心技体がありますが、w-upをこの言葉に当てはめるならば心と身体を整えて高度な技術発揮出来る状態にすることでしょうか。

w-upをこんな視点でやってるんだなってことを感じてもらえれば、幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!