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形成外科専門医試験体験記〜10症例集め方のTips〜

専修医の期間に徐々に将来を経験すると思います。
将来どういうものが必要かイメージしながら、
症例を診察して行くと、専門医をいざ受けたくなった時に、症例が足りないと騒がなくて済みます。

私も、形成一年目から色々な症例を経験しましたが
人事の移動があったりするとフォローアップが出来なかったり、術前写真や術中写真の不足があり、10症例として提示することが出来ない症例もありました。

まだ専門医を受ける学年でなくても、知っていて損はない内容ですので、目を通してみてください。

10症例とは?


2024 年度(第 47 回)日本形成外科学会専門医認定審査 についての公示 より引用

10症例とは、この大分類の8分類のうち、5分類以上が含まれるように、自身の形成外科での研修の成果を示す10個の症例です。
形成外科専門として、代表されるような症例である必要があります。

どこの形成外科でも症例を経験しやすいのは、
1.外傷
3.腫瘍
5.難治性潰瘍
8.その他

ものによるのは、
2. 小児先天奇形

逆に頻度が少ないのは
4.瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイド
6.炎症、変性疾患
7.美容
でしょう。

これは、施設にもよると思います。
自分の施設の集まりやすい分類、集まりにくい分類を理解しておき、
集まりにくい分類に出会った時は、意識的に専門医試験の時に過不足がないように写真や検査を記録しておくことが重要です。

症例がどの分類に当てはまるかは、NCDの分類に準じます。

形成外科NCD

https://jsprs.or.jp/member/committee/wp-content/uploads/2020/04/CRF_list.pdf

外傷や腫瘍に症例が、かたよりがちですが、
難治性潰瘍、その他、炎症変性疾患に当てはまる症例があれば、専門医試験の直前になって分類が足りないと焦ることはないでしょう。症例の経過がシンプルなものでおすすめなのが、

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