間違いだらけの塾選び! Part 3 「有名」な全国展開のフランチャイズ塾の深い闇

これまで、僅かな例外を除き、街の酒屋さんが突然セブン・イレブンに変わり、綺麗な看板と共に照明の明るい店舗に変わってびっくりされた経験はおありでしょう、と書きました。小売店業界であれば、例え本社に売上の上納金を納めても、集客に役立ち、本社のノウハウを得て、利益追求は良い仕組みかもしれません。まさにフランチャイズです。しかし、学習塾には、その
システムは大きな闇があることを、今回は綴ってみたいと思っております。

学習塾に、大手の有名ブランドの看板を借り、ど素人の脱サラ・OLが始めた
塾では、これまで具体例を書いて来ましたが、なぜ良くないか、前回は講師の質についてお話ししましたが、なぜ、フランチャイズ学習塾が良くないか。まず、多くの場合、ど素人の脱サラ・OLは自己資金を出しています。大手の有名会社ブランドイメージが、駅近の店舗を確保し、オーナーとなった校長は、その売上上納のために、教育より利潤追求に走ります。

そのため、Part 2で書いたように賃金は出来るだけ安く抑えたいので、時給が少額ですむ学生講師をアルバイトで雇います。あまり時給が安いと、優秀な学生講師は、より時給の高い方に流れてしまうので、質も低くなりがちです。その上、よく「家庭教師で、20〜30代のお兄さん、お姉さんの感覚が良い」というご家庭も多いですが、それだけ経験が少ない、ということです。

これは友人の経験ですが、親会社が英会話で有名なE◯◯個別指導塾B校「校長」のN氏(脱サラOL)は、契約書を送ることを講師の彼が言うまで失念していて、危うくこれまで授業をした時給分がタダになるところでした。そういう杜撰な経営をしている「自称校長」が大変多いのです。また、プロ講師の彼の授業をオンライン指導中にずっと覗いていて、彼の教え方のノウハウを盗もうとしていた、と怒り心頭でした。

彼は大学人ですから、教授の教え方には「著作権」があるのに、毎晩覗いていたことを「校長として当然の行為」と開き直ったというのです。大学では教授の授業を見学なら事前許可が必要ですし、そうでなければ「アカハラ・パワハラ」に当たり、大学教授が怒れば、大学ではハラスメント委員会、その上の懲戒委員会で、減俸、降格(教授から準教授へ)、など大変な問題なのに、です。ちなみに、ハラスメントとは、相手(学生など)が不愉快に思ったら、「教育的効果を考えたとしても」パワハラになってしまうのです。

次に驚いたのは、源泉徴収票が年内に提出されたもの、1月に発行されたものの金額が異なり、積算根拠を求めたら、無視。ついには、出鱈目な積算根拠で、3枚目の源泉徴収票が送られてきたのです!しかも、その中には交通費、教材費も「給与」に入っていて、その校長は学生講師ばかり相手にしているので、源泉徴収票の書き方も知らないのでは?と愚痴っていました。すぐに辞めたそうですが。彼の問題は、まだその校長が正しい源泉徴収票を出してくれないので確定申告ができない、とこぼしていて未解決のままです。

これまで、「間違いだらけの塾選び」Part 1 からPart 3まで書いてきましたが、保護者の方が切り詰めて子どもの教育費として出していても、それはやかろう悪かろうの学生講師で、残りは校長の利潤となり、生徒様の学力向上など眼中にないという校舎も少なくありません。もちろん、全てのフランチャイズ学習塾がそうだとは申し上げられませんが、プロ講師間では結構情報が共有されるので、この世界では常識です。

最後に、このシリーズで私が申し上げたかったことは、カリキュラムを習うには集団塾で良いのですが、やはり弱点強化には個別指導で、その生徒様1人1人が違う学習プランを提示する暇など無いところに行って「塾での成績が伸びない」とのお電話を良く聞きますが、ちょっと待って下さい。子どもの勉強量が足りないと子どもに「勉強しろ」と怒っていませんか?適切な指導者がいない塾に大切なお子様を通わせていませんか?最後は個人指導しかありません。これについては、また次回、書かせて頂きます。


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