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カルピスと仏教

今日は7月7日。
7月7日といえば、1919年にカルピスが日本初の乳酸菌飲料として発売された日です。

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実はカルピスという商品名には、仏教が絡んでることはご存知ですか?

絡んでるといえば、昔のカルピスは飲んだ時に喉になんか絡んでくるものがありましたよね。

今は改良されてあれもほとんどなくなっているそう。

閑話休題。

カルピスのカルは、お察しの通り「カルシウムのカル」ですが、ピスはなんでしょう?

実はこれ、サンスクリット語の「サルピス」から来ています。
サンスクリット語とは、古代インドの言葉。

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ヒンズー教や仏教の聖典にはサンスクリット語で書かれたものが多くあり、現在でも一部地域で話されている言語です。

そんなサンスクリット語のサルピスとは仏教の「五味」の中に出てくる言葉で、五味とは牛乳を生成する過程の味を表現しています。

ちなみに仏教において「乳」は重要な存在であり、ブッダが山の中で何年にもわたって苦行をしたあと、極限状態で里へ降りてきた際、町娘に乳粥を与えてもらって命が救われました。

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その時に、苦行だけでは得られなかった悟りを、この施しを受けたことによって得たのです。
ブッダに乳粥を与えた町娘の名前が「スジャータ」といいます。
カルピスの由来を話してるつもりが、間違えてコーヒーに入れるミルク「スジャータ」の由来に着地してしまいました。

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話を戻して、牛乳を生成する五段階をそれぞれ「乳(にゅう)・酪(らく)・生酥(しょうそ)・熟酥(じゅくそ)・醍醐(だいご)」と呼びます。

もちろん1番美味しいのは醍醐で、物事の中で1番うまみのある部分を「醍醐味」と呼ぶのもここから来ています。

カルピスの由来を知りたいのに、別の由来を2つも知ってしまいましたね。

この、味の最高ポイント「醍醐」をサンスクリット語で「サルピルマンダ」といいます。

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そこから、カルピス株式会社の創業者である三島海雲(実はこの人も浄土真宗のお坊さん)さんは、「カルピル」にしようとしました。

しかし何となく歯切れが悪いので決定に二の足を踏んでいた時、甲子園の入場曲や童謡赤とんぼなどの作曲で知られる山田耕筰さんからアドバイスを受け、醍醐の次点である熟酥を意味するサンスクリット語「サルピス」から名前をとって「カルピス」と名付けたのです。

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随分と寄り道が多くなりましたが、伝わりましたでしょうか?
カルピス記念日の今日、カルピス風呂に入っ。。。間違えました。カルピスを飲んでみるのもいいかもしれません。

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