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(医師向け)フリーランスの内科医になってわかったこと 2


前回の続きです。

その② 専門特化することと今ある需要は反比例することが多い

一般的には
転職する際には
できるだけ
他者の参入障壁が高くなり
自分に付加価値がつくよう
いろんな専門知識や専門技能、資格を得た方が良い

と言われます。

ただ医師、特にフリーランスを志す
内科医にとっては
資格そのものはあまり付加価値をもたらさない

というのが今のところの感想です。

僕自身も専門技能を持っており、
それを生かしてフリーランスとして活動できる
ところがないか
探してはみたのですが、
なかなか見つかりませんでした。

むしろ好条件の案件というのは、
だいたい医師が誰も行きたがらない病院や診療所
(地理的、評判、いろいろありますが)
や日程的に常勤医の先生がアルバイトで行くのが難しい案件

などが多いように感じましたし、

多くの求人情報を見ていると
勤務内容そのものは
ありふれた日常疾患の対応や救急初期対応を求めたもの
だらけでした。

ごく稀に
特定の専門科(循環器内科や消化器内科などが多い)
の募集もあり、
水面下では専門医のヘッドハンティング
行われているようですが、、、
コネや知名度は必要になるでしょう。

大都市以外の地方では
特にこの傾向は顕著なのではないか
と思います。

そもそも専門医が必要とされる場所というのは
地域の基幹病院や大学病院
など
ある程度規模の大きなところであり、
そこには常勤の医師が求められますので
非常勤のフリーランスが入る余地は
ほとんどありません。

実際
僕にくるオファーも
常勤医でなら。。。
というお話ばかりでした(^^;)

専門医をとることは意味がない?

では、
専門医を取得することや
研鑽を積むことが無意味か?
と言われると
そんなこともないと思います。

実際、
採用面接の際には
履歴書を提出しますが、
それをみながら面接担当者(だいたい院長や事務長)は
採用するかどうかを判断する基準として

ある程度きちんと研鑽を積んでいるか?
いままでどんな病院に勤務していたのか?
短期間に病院を転々としたりしていないか?

などはチェックしています。

その際、
専門医を取得しているということは
一言で
ある程度の研鑽を積んでいる証明

になります。

一方で医学博士の有無に関しては
いままで問われたことは一度もありません。


そもそも大病院の主要ポストにつきたいとか
アカデミックな活動をしない限り
医学博士である必然性が乏しいからだと思います。

専門医を持っている事を活かす方法

もし
どこかの専門科である程度を研鑽を積んでいたけど
中堅になりもっと自由に働きたい
と思って
これをみていらっしゃる方がいましたら、

初めから自分の専門を活かした職場を
探すのではなく、
条件はある程度広めにしておいて、

専門医をとる上での様々なスキルや経験を
武器に、面接の際にしっかりと先方に
プレゼンテーションしましょう。

きっとポジティブに作用するはずです。

さらに、
丁寧な診療や対応で評判が高まれば
専門医としてのスキルを
発揮する場を病院側から
新たに設けてくれる場合

あると思います。

また
フリーランスの医師として
ある程度の専門性を活かして
勤務したいのであれば、

"自分の患者は自分で開拓する"
くらいの気概が必要
だと
僕は考えています。

既存の市場に専門医の募集が少ないのは、
地域の潜在的なニーズがあっても
それに病院側が気がつけていない場合が
とても多いから
です。

そこに自らコミットして
市場を開拓すれば
病院側もあなたを手放したくなくなるはずです。

この点は開業医の視点に近いかもしれませんね。
個人事業主ですので。

それでは、また。

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