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Yahooニュースで流れた葛根湯と小柴胡湯加桔梗石膏のコロナへの効き目について
こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
今日の予定記事の前に、Yahooニュースで流れた葛根湯と小柴胡湯加桔梗石膏のコロナへの効き目について説明します
Yahooニュースはこちらです
Yahooニュースの元になった臨床研究
東北大学病院の髙山 真先生たちによる特定臨床研究『軽症、中等症COVID-19患者の感冒様症状に対する漢方薬追加投与に関する多施設共同ランダム化比較試験』の結果が、論文として11月9日にFrontiers in Pharmacology に掲載されました
これは、多施設共同、介入試験、並行群間、無作為化(1:1比率)、医師主導型、2群間試験です。次の7 つの医療施設と共同で実施されました
東北大学病院、千葉大学病院、慶應義塾大学病院、秋田大学病院、東邦大学病院、横浜市立大学病院、日本赤十字石巻病院
患者として参加できる主な基準は、鼻咽頭のRT-PCR検査でコロナ陽性 (SARS-CoV-2) で、臨床的に症状のある軽度から中期 I 期までの20歳以上の男女で通院と入院患者です
*日本における症候性COVID-19の病期
軽症:酸素飽和度(SpO2)96%以上で呼吸困難なく咳嗽あり
中等症 I 期:SpO2 93%~96%で呼吸困難と肺炎所見あり
中等症 II 期:SpO2 93%以下で酸素投与・治療必要、重症で集中治療または機械換気必要
患者として参加できない主な理由は、研究で使用する漢方薬や西洋薬に対するアレルギーがある、妊娠・授乳期、低カリウム血症とフロセミドやステロイドの内服を使用している、です
コントロール群では、コロナ感染後に発現した症状に対して、解熱剤、鎮咳剤、去痰剤を組み合わせた通常の治療が行われました
38℃以上の発熱時にはアセトアミノフェン500mgが1日3回まで
咳がNRS(Numerical Rating Scale:症状のない0から重い10まで)2以上の場合はジメモルファンリン酸塩30mg/日
咳が悪化した場合は、ツロブテロール2mg/日も使用
喀痰がNRS2以上の場合はL-Carbocisteine 750mg/dayを使用
ただし、抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体,SARS-CoV-2の抗ウイルス剤,ステロイド剤は治療に使用しなかった
漢方薬群の患者には、上記の従来治療に加えて、葛根湯 KT(@ツムラ製薬、東京)2.5gと小柴胡湯加桔梗石膏 SSKKS(@ツムラ製薬、東京)2.5gの混合エキス顆粒を1日3回、14日間経口投与しました
患者の平均年齢は35才、平均の肥満度、BMI は22.5 でした。さらにワクチン接種者で患者になった人はオミクロン流行期 が大部分でした
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日本で使用が認められている葛根湯 KTエキス顆粒は、7種類の生薬の乾燥エキスを含んでいます。日本薬局方プエラリア根、日本ナツメ、日本エフェドラ生薬、日本カンゾウ、日本桂皮、日本芍薬根、日本生姜の7種の生薬の乾燥エキスが含まれています
小柴胡湯加桔梗石膏 SSKKSエキス顆粒は、9種類の生薬の乾燥エキスを含んでいる。JPブプレウルム根、JPオウゴン根、JP高麗人参、JPツボクサ、JPナツメ、JPショウガ、JPカンゾウ、JPプラチコドン根、およびJP石膏の9種類の生薬の乾燥エキスが含まれています
結果1. 発熱期間、咳、痰、疲労、息切れの緩和に対する効果は?
下が発熱、咳、痰、疲労、息切れ期間のカプラン-マイヤー曲線です。漢方服用群 (黒線) と コントロール群 (灰色線) で差が出ませんでした
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結果2. 年齢、重症度、発症から登録までの期間、ワクチン接種、各症状のベースラインを調整共変量とした場合の結果
共変量調整累積罹患率解析の結果,発熱の回復は漢方群では対照群より有意に早く(HR, 1.76; 95% CI, 1.03-3.01; p = 0.0385),年齢と解熱までの期間の関係は有意だった(HR, 2.56; 95% CI, 1.37-4.78; p = 0.0031 ).咳・痰・息切れの緩和については,治療群間で有意差は認められなかったが,年齢とワクチン接種の共変量は症状緩和までの期間と有意に関連した.
さらに、ベースライン時にワクチン未接種かつ中等度ステージⅠの患者のみを対象に追加評価を行った.このサブグループにおいて,漢方薬投与群(n=3)の重症呼吸不全への移行は,対照群(n=8)の半分以下であった
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論文タイトル:Multicenter, randomized controlled trial of traditional Japanese medicine, kakkonto with shosaikotokakikyosekko, for mild and moderate coronavirus disease patients
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今日の結論
大切なのは、鼻洗浄をして、ビタミンDと太陽光線を切らさないこと
薬は解熱剤、鎮咳剤、去痰剤
イベルメクチンが効く人はお使いください
38℃以上の発熱時にはアセトアミノフェン500mgが1日3回まで
咳がNRS(Numerical Rating Scale:症状のない0から重い10まで)2以上の場合はジメモルファンリン酸塩30mg/日
咳が悪化した場合は、ツロブテロール2mg/日も使用
喀痰がNRS2以上の場合はL-Carbocisteine 750mg/dayを使用
個人的には小柴胡湯加桔梗石膏は結構きつい漢方薬ですとお伝えします
次回は鼻スプレーの記事を出します
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鼻洗浄の記事はこちらです
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