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クリームソーダとチーズケーキ


最近のマイブームは目的もなく1人で歩き回ることである。
先日も1人で散歩していると
大きめの店舗に挟まれた
奥に細長いカフェを見つけた。
歩き疲れていたことと
喉が渇いていたことから
立ち寄ってみることにした。

店内は4人掛けのテーブルが3つと
2人掛けのテーブルが4つ
壁には観葉植物やドライフラワー
BGMは米津玄師やあいみょんなど
店員は1人で(おそらく店主)おしゃれなメガネをかけた
寡黙だが優しい雰囲気の方。

うん。自分に似合わない。

だがここで
「行き慣れてない感」
を出すわけにはいかない。

僕は席に着き、メニューを見てすぐさま

「チーズケーキとドリンクのセットで、ドリンクはクリームソーダでお願いします。」

注文をすると5分程度でまずクリームソーダが出てきた。





クリームソーダを頼むたびに思う。
どう飲むのが正解なのだろうか。
そもそもこれは飲むという概念で間違いないのか?
ソーダなのだからそりゃ、飲むでしょ。
そう自分の中の自分達の会話を横目に
ストローでソーダを飲む。

『甘い、、、!』

もう甘いを通り越してなんなら辛い。
そこに溜まっていたシロップを飲んでしまったのだ。
やはりこれは先にアイスを食べて
その後にシロップを混ぜて飲むものだったんだな。
だがもう仕方ない。
今から取り返せばいい。
スプーンを手に取りアイスを食べていく。

このアイスはあまり甘くない。
クリーミーですごく食べやすい。
おいしい。

甘すぎるのがあまり好きでない僕にとってはありがたい。
そう思いながらアイスを食べているとチーズケーキが出てきた。





おしゃれだなぁ。
この黒い板のようなお皿は
おしゃれの代名詞みたいなものだ。
自分の家にあっても使いこなせるとは思えない。

おしゃれなのはわかった。
味はどうだ?

「おいしい。」

甘味はほとんどなく、
どちらかと言うと塩味がある
デザートというより
おかずに近い味がする。

チーズケーキに使われるチーズは4種類。
クリームチーズ、マスカルポーネチーズ、リコッタチーズ、カッテージチーズ

塩味があるのはカッテージチーズだ。
これはカッテージチーズを使っているに違いない。

僕が知っているカフェでカッテージチーズを使ったチーズケーキを出しているところはあまりなかったので
テンションが無駄にあがってしまった。
だが、ここはおしゃれなカフェ。
僕は1人。
1人でニヤニヤしているとやばいやつ認定されかねない。

僕はクリームソーダとチーズケーキを食べ終え
レジへ向かう。

支払いの最中
上がっていたテンションが抑えられず
店主に聞いた。

「ここのチーズケーキに使っているチーズは
カッテージチーズですか?」

「いえ、普通のクリームチーズですよ。」

どうやら僕の舌は
最初のクリームソーダのシロップ爆弾で
甘味を感じる機能が低下していたようだ。

すごく良いお店だったが
恥ずかしくて当分行けそうにはない。

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