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耳障りの良い健康情報は疑いましょう

こんにちは、Dr.K(ドクターコージ)です。

最近ダイエット広告についてのご相談が続いたので、多くの方の参考になれば、とまとめてみました。

今回の見出し画像は、DALL-Eに記事の話題を投げかけて出力した物を使っています。
記事本文の作成に生成AIは使用していません。

【ダイエット広告の罠】

「食べる物は制限無しで◯◯を服用するだけでみるみる体脂肪が落ちて細マッチョに」
「1食◯◯に置き換えるだけでラクラクダイエット」
などの広告が良くありますね。

もちろんその様な情報の中には、しっかり実践すればそれなりの効果がある場合もあるでしょうが、その様な場合、「意識的か無意識的かによらず食事量が減っている」ことが多いです。

運動を併用したりしてるんでしょ?と思う方がいるかも知れませんが、運動では体脂肪は減らせませんし、むしろ食欲が増し食べる量が増える傾向になります。

そして置き換えダイエットやサプリメントにより例え体重が減ったとしても、それを死ぬまで続けていくのか、と言うことになりますよね。販売会社としてはもちろん続けて欲しいでしょうが、今後50年100年とその企業が倒産せずに生き残っている確率や、その製品を販売し続けている確率は、極めて低いと思います。

そして現実的には画期的に効く様なサプリメントや置き換えダイエット食品はありません。もしその様な物があるならば、こんなに品を変え様々な製品が登場する必要は無いはずですからね。

【ダイエットの王道はシンプル】

では太っている方、体脂肪を減らしたいと言う方はどうすれば良いのでしょうか?

その様な耳触りの良いサプリメントなどに手を出す資金と気持ちがあるのならば、まずは「糖質(甘い物とデンプン質)」を食べる頻度と量を減らしましょう。アレルギー体質だったりする方は、同時に小麦粉加工品、乳製品を一度完全に断ってみて下さい。

減らした分、蛋白質と野菜、良質な脂質を意識して摂る様にします。ココを忘れると、単純に食事不足になり栄養失調となります。

鶏卵や魚は特に良い蛋白質と脂質の源ですが、苦手な方やアレルギーのある方は、良質な蛋白質を多く含む豆類や穀類などを活用しても良いと思います。

同時に、寝る前3-4時間と起床後3-4時間は血糖値を上げインスリンを過剰分泌させる様な物は口にしない様にします。水、ブラックコーヒー、お茶などもインスリン分泌をある程度刺激はしますが、そこまで気にする必要はありません。朝起きてすぐにパンやシリアルとフルーツジュースなどを摂るよりはよほどマシです。

糖質過多の食事に慣れていると、起床後に空腹感を感じたり、食後2-3時間後や寝る前に小腹が空く様な感じがすることがあるので、それを我慢するのが辛いと言う方もいると思いますが、その場合は食事以外の間食から甘味とデンプンを減らして、糖質依存から離脱する期間を設けた方が良いです。

もし最初から寝る前と起床後の3-4時間以内に水分以外は摂らないことが苦痛で無い場合には、コレを励行するだけで体調が良くなってくる方も多かったりします。

細かい栄養計算は、実際の消化吸収率や代謝を考慮していないので、あまり気にすることはありません。目安として体重1kgあたり30kcalと言う指標がありますが、あくまで参考程度です。後ほどお話しする体重の増減を見ながら、ご自身に合わせて調節しましょう。

【食事のバランスの考え方】

では食事のバランスをどうすれば良いのでしょうか?という事が気になりますよね。厚労省や農水省は、容積比で主食:主菜:副菜=3:1:2を推奨していますが、飽食かつ糖質過多かつ蛋白質不足、運動不足気味の現代人の場合には、1:1:1を目安にするのが良いと思います。

・主食とは「米、小麦粉加工品など」の炭水化物供給源
・主菜とは「鳥獣魚の肉、卵、豆類など」の蛋白質供給源
・副菜とは「食物繊維、ビタミン、ミネラルなど」の供給源となる野菜、海藻、キノコなど
と言うイメージで良いと思います。

カロリー計算をしないと、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが分からないので不安だと言う人もいるでしょうが、運動による消費カロリーはあくまで酸素消費量からの概算なので、運動効果などとは全く関係なかったりしますし、総代謝量は運動の有無や強度に関わらず誤差程度しか変わらないとも言われています。

一番確実な評価方法は、朝起きてトイレで排泄してから、などの条件を一定にした体重記録を行い、その変化を見ることです。体重が増えていれば食べる量が多かった、減っていれば少なかった、と判断すれば良いんです。より体重を減らしたい場合は少なめの量を維持していけば良いですし、自分にとって一番体調が良いと感じるならば、その体重を維持する様に調整していけば良い訳です。

常に完璧な食事を心がける必要もありませんので、まずは平日はいつも通りのままで週末の1-2日だけこの基準の食事をする様な感じにして、慣れて来たら平日はこの様な食事にして、週末などの1-2日は自由な食事を楽しむ様にしていくと、無理なく習慣化出来ると思います。

【運動は体重が落ちてから適度に】

体重を減らすのに運動は意味が無いと言いましたが、ボディバランスを整えたり、余計な体内の炎症や免疫機能の暴走を和らげるのには有効です。体重の重い時の無理な運動は食欲を更新させるので苦痛が強くなりますし関節や腱を傷めるリスクが高いので、ある程度体重が落ちて来てから行う様にしましょう。

中にはダイエットをキッカケに運動にハマってしまい、毎日2-3時間筋トレしたり10km走ったり、50kmサイクリングしたり、という人達もいますが、体を追い込む様な激しい運動は「週1-2時間以内」にしておくのが、健康の為には良い様です。過度な運動は、動脈硬化やその他の病気の有病率や死亡率が高くなったり、免疫機能が弱くなると言うことを理解して行う分には良いと思いますけどね。それよりも、毎日体を可動域いっぱいにフルに軽く動かす習慣の方が、健康には良いです。

苦労なく痩せられてナイスボディになれたら良いなと言う人間の根源的な欲望を刺激する様な、いつまで売られるか分からないサプリメントを試すよりも、上記の様な工夫をした方が、リバウンドにもなりませんし、死ぬまでサプリメントを買う必要もありません。

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