医師のキャリアアップを考える:女性医師のこれから
女性医師の現状
現在医師になる世代はほぼ男女比は同数と言えるのではないでしょうか。
当然女性医師数は過去20年でも右肩上がりです。
その女性医師がどのような診療科を選択するか、これは男性医師にも同じことが言えると思いますが、それぞれの興味やライフプランの中でどのような専門領域を選んでいくのか、私自身その傾向を注意深くみています。
診療科の選択とライフプラン
以前より女性は妊娠・出産・子育てがあるため医師としてのキャリアには障害となると言われていましたが、もはやそれも間違った認識です。
もちろん男性は妊娠・出産は出来ませんが、子育てはもはや女性の仕事ではなく両者が協力して行うべきでしょう。
そもそもそれがキャリアの障害となるような医療現場は淘汰されるのは時間の問題と思われますし、そうでなければいけないと思います。
当然女性医師が育児に関わる時間や労力は非常に大きなものです。
しかしパートナーである男性側にも十分に(同等に)、その時間と労力に従事できる職場環境と男性自身の意識改革が必要です。
これは当事者のみならず、職場全員に関わることだと思っています。
女性医師の視点?
また臨床現場における女性医師としての視点、などという言われ方もありますが、そもそも患者さんの半分は女性(婦人科や乳腺外科など女性患者が多い診療科は別として)であり、女性に特化した視点などは存在しません。
性差よりは個人差、各々の興味や指向、自身で考えるライフプランの中で診療科を選んでもらいたいと私自身は強く思っています。
女性に向いているから、とか子育てしながら出来るから、という理由で診療科を選んでもらいたくはありません。
外科系の診療科に進む女性医師
私が外科医になりたての頃(25年以上前)では、外科医局に所属する女性医師は1-2名でした。
いまでは少しずつその人数は増えている印象があります。
しかしただでさえ外科医のなり手不足が叫ばれている現状において、業務量や拘束時間の多い外科系医師の業務改善は待ったなしです。
女性医師が働きやすい診療科は男性医師も働きやすいはずですし、医療界全体で考えていく必要のある問題といえるでしょう。
この問題は別の機会に考えてみたいと思いますが、個人的に外科系医師なるために必要な医師個人のもっとも大切な要素は、外科診療に心血を注げる熱量を持てるかどうかであり、男女の違いはないと思っています。
女性医師のこれから
男性医師の育休の取得に関する話題が出ないような普通の職場になってもらいたいと思う一方で、女性医師のみならず今後の医療の現場を担っていく若い先生方が、生き生きとそして自分の目標に向かって頑張って働きつづけられる社会になってほしいですし、我々の世代の責務だと思っています。
それにしても、これまで私が出会ってきた少々お気楽な(普段はバイト生活で海外旅行三昧、とか医師免許証は身分証明書と言い切っていた)女性の先生たちは今頃元気にしているのでしょうか。
もはや知るよしもありませんが…
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