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真面目なやつら

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それなりに真面目にかいた文章です。
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【おみくじ】

☟☟ ☟☟ ☟☟ ☟☟ ☟☟☟☟☟☟ ☟☟☟ ☟ 大吉

誰がアイヒマンになりうるか

※この文章は以前にレポートとして大学に提出されました。 ハンナ・アーレントは『イエルサレムのアイヒマン』で凡庸な人間がその無思想性ゆえに組織的な悪に加担しうることを見抜き、こうした悪意のない主体による悪を裁くことの難しさを浮き彫りにした。 国家や企業など巨大な組織が他の集団に人道的な被害をもたらすとき国家や企業による組織犯罪が行われたと言えるだろう。ナチス政権がユダヤ人に対して行ったことはまさに国家による組織犯罪だったと言える。しかし、組織犯罪を可能にするのは組織の構成員

ロシア・アヴァンギャルドについて

桑野隆『夢見る権利 ロシア・アヴァンギャルド再考』を読む ※この文章は以前大学のレポートとして提出したものです。 はじめに 1910年頃から1920年代末にかけて「ロシア・アヴァンギャルド」と呼ばれる芸術運動あるいは文化現象が展開された。ロシア・アヴァンギャルドはそれまでの芸術と異なるいくつかの特徴を持っていた。その中に現在と現状への強い否定的、懐疑的な態度とそれゆえの新しい価値観や世界観への探究心、他所を志向する態度という精神性をあげることができる。こうした精神性はロ

いまロシアへいくということ

2023年にロシアへ行くと言ったとき少なからぬ人々に止められた。なにがあるかわからない、情勢がもう少し落ち着いてからにすべきだ、死んだらどうする。などウクライナ情勢に関するニュースによる「ロシア=戦争」というイメージからくる心配を彼らは抱いているようだった。あれだけニュースで報道されればかつてこの国にいたことのある自分でさえ内政が不安に感じられる。ましてメディアでしかロシアを知らない人にとってはなおさら不安だろう。そして制裁に関する報道はさもいまロシアに行くことが不可能である