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現代になぜヤクザ映画なのか?!映画「ヘルドックス」

映画「ヘルドックス」見てきました。

岡田准一主演と坂口健太郎がタッグを組んで臨んだ映画で、また、監督が僕が日本人監督の中で最も注目している監督ということで、見に行ってきました。

原田監督作品

原田監督作品は映像に力があって、思わず魅入ってしまうところが特徴で、作品自体も硬派のものが多い。
例えば、

燃えよ、剣

検察側の罪人

関ヶ原

日本のいちばん長い日

突入せよ あさま山荘事件

クライマーズ・ハイ

どれも好きなんですが、一番を選べと言われたら中でもクライマーズ・ハイかな。

ストーリー

主人公の岡田くん演じる兼高が捜査のためにある暴力団に潜入し、ちょっと暴力に狂った坂口健太郎演じる相性とコンビを組んで、その組の中でのし上がっていくという話。

岡田くんをはじめとした豪華俳優陣の迫力あるアクションシーンやスリリングなストーリー展開などとともに、途中で吉原光夫さんの圧倒的な歌唱力で歌うシーンが見どころです。

感想


最初から最後まで、暴力的なシーンや残虐なシーンのオンパレードで見ていてちょっと気持ち悪くなるほど。そして、暴力団の縦の絶対的な上下関係や若い衆がボスのために住み込みで働いているところなど、ちょっと現代的な感覚ではついていけないところがあったりしたにも関わらず、最初から最後まで目が離せなかった。

これは映像に力があったのと、キビキビとしたストーリー展開などの影響ではあるものの、なにかよくわからないが不思議な魅力があったのは確かだ。中毒的ななにかだ。

現代においてのヤクザ映画の意味

暴力が否定され、平和的なこの現代の中であえてヤクザ映画にチャレンジしたことの意味合いも少し考えさせられた。

なぜ、ヤクザ映画なのか、
なぜ、暴力満載の映画なのか、
なぜ、人がたくさん死ぬ映画なのか。

現代社会では、暴力は徹底的に排除され、暴力団は反社会的存在として扱われ、暴力団と関係を持っただけで芸能人は社会的な制裁を受けるようにまでなっている。しかし、こうした社会が平和で素晴らしい社会かというとそうではなく、なんとなくではあるが、ストレスや不満をため込む不穏な感じを受けている。

やはり、平和とは暴力の否定ではなく、暴力と隣合わせという現代社会へアンチテーゼを投げかけてるというのは言い過ぎなのかな。

ともかく、この現代社会にちょっとした爆弾を投げつけてみようという意図を感じた。

最後に

この映画を見たら、クライマーズ・ハイを猛烈に見たくなった。あの映画はとてもいいんですが、現在は配信されてないようですね。

ということで、原作の「クライマーズ・ハイ」を読んでます。やっぱり、いいですね。今度、書評書きます。


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