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「和泉愛依の中動態」の附則

附則 ー あなたがこの文章をあなたの通常の活動時間帯に読んでいたなら、あなたは2人のアイドルを得る。

色々と恵まれて

 自分で言うのもなんだが、前記事「和泉愛依の中動態」は大変よく書けた文章だったと思っている。

 それは文章の質や内容という点でもそうなのだが、なによりも記事が出たタイミングにも恵まれていた。記事を公開した時点でシャニマスの中で開催されていたイベント「薄桃色にこんがらがって」はそれ自体が多くの点で素晴らしいシナリオだったが、特にテーマに関して和泉愛依についての私の主張に(深いところで)通じていた。実はこれは、シャニマスのほとんどのシナリオに通底していて、一つの強力な方向性と言っていいと私は思っている。

 その方向性に従った結果と考えれば、和泉愛依と「薄桃色にこんがらがって」から共通の「匂い」が漂うのは当然なのかもしれない。だがこれは理想の話で、その実現は容易でない。だからこそ、困難を乗り越えて卓越した一貫性を見せているシャニマスのシナリオの素晴らしさは際立っている。「和泉愛依の中動態」は多くの人々が感じていたその一貫性に『中動態』という名前をつけるための(勿論それ以外にも目的はある)文章だったわけだが、結果的には「薄桃色にこんがらがって」の素晴らしさによって逆に説得力を与えられてしまった。タイミングに恵まれていた、とはこのことである。

附則

 ただ、文章のいいところだけを見つめ、望外の幸運に感謝しているだけではいけない。私は今後もストレイライトと和泉愛依の動向次第でいくらでも文章を書くつもりなので。ということで、以下は『附則』というか所謂オフレコ、あとがきみたいなものであると思ってもらいたい。

 まず最大の反省点、これは記事レベルでのものだが、中動態についての説明があまりにもがさつだった。

 私は中動態について、

1 それがどういうものか(そもそもの概念としての説明)

2 それがどのようなものと見なされてきたか(例えば、中動態がどのように訳されているか)

3 それをどのように応用できるのか(『中動態の世界』でどのように中動態が扱われているか)

の3段階で説明したつもりだった。そしていずれの段階においても最低限の説明はできているように思う。が、所詮最低限である。もう少し具体的でわかりやすい表現の仕方があったように思えてならない。

 こうなってしまった理由はいくつかある。第一に、中動態について詳しく語り過ぎても却って話がややこしくなるだけだろうと考えていたこと。第二に、【メイ・ビー】和泉愛依の実装からそれなりの時間が経っていたので、できるだけ早く記事を公開したかったこと。そして第三に(これが一番大きい)、私自身がまだまだ中動態について理解できていないこと。これは一朝一夕でどうにかなる問題ではないので、機を見て色々な学習をしていきたいと思っている。なんだこの決意表明。

先入観?

 もう一つの大きな反省点として、記事単体を超えた、自分のストレイライトへの考え方に疑問が生じつつある。……その考えを当たり前とした先に「和泉愛依の中動態」はある訳だから、これを見直すということはもしかするとこの記事の内容を大きく見直す事態になるのかもしれない。

 疑いが生じているのは、芹沢と黛の対立軸で芹沢を「能動」と置いたことだ。確かに彼女は、関心のある物事に集中するあまり自分を蔑ろにしてしまう傾向が見られるが、それは彼女が他者への関心に満ち溢れているということを意味しない。彼女の、自分の関心のある物事に集中する傾向は、能動というよりも中動的であると言えないだろうか?黛が受動的であることに引っ張られて、私は芹沢について勝手な先入観に基づく勘違いをしていたのではないか?

 芹沢と黛の対立構造は私のストレイライト観を支える屋台骨とも言えるもので、故にそれを再考する意味もまた重大だ。ただ、私の現在の観測では、この再検討は和泉愛依のストレイライトでの立場を見直すことには結びつくものの、彼女のアイドルとしてのあり方への見解を見直すほどのものではない。だから、「和泉愛依の中動態」の中核を成す部分はそう簡単に覆されないだろう。

自由奔放

 冷静に考えてなんで自分が和泉愛依が好きかっていうとやっぱりギャルだからなんですよね。何言ってんだこいつ。でもギャルいいですよね。アイマスにはアニメのシンデレラガールズから入ったんですけど、大槻唯と鷺沢文香さんが出てきたところで「!!!」となったんですよ。初めは鷺沢さんをはじめとしたクールのアイドルを追いかけてたんですけど(もちろん今も好き。あと塩見周子はすごくいい)、なんか違うな…ってなった後にRadio Happyで大槻唯に堕ちたんですね。塩見周子、大槻唯、そして和泉愛依……いつだって時代は自由奔放な女子の手の中にある、のかもしれない。

 

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