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コロナ禍を乗り切る!店内の人数をリアルタイムで分析するアプリ「Atsumaritai」

コロナ禍を乗り切りたい

コロナ禍の影響で、社会人1年目によく行っていた定食屋さんや今でもたまに行っていたレバニラ炒めが美味しい店が閉まってしまいました。新型コロナは、ウイルスなので憎む対象ではないですが、それでもやっぱりやるせません。何とかエンジニアである自分に何とかできることはないかと探し、1つのアプリ「Atsumaritai」を作りました。

アプリの概要

アプリのランディングページのURLは以下です。

Atsumaritai は、スマートフォンのカメラに写っている人の数をリアルタイムで分析し、分析の結果をリアルタイムで公開することが可能です。

以下の画像は、カフェ店内の人数を Atsumaritai を使って分析している様子です。

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このように分析した結果を自動生成されるサイトで公開することが可能です。

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混雑状況によってバリエーションは3つ用意していて、AI カメラが停止中も含めると4つのバリエーションがあります。

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利用想定例

飲食店経営者のAさんは Atsumaritai を使用して、店内の人数をリアルタイムで分析し、その結果を自社HPで公開します。
Aさんの店によく行くBさんは、来店する前に店のHPを見て、店内のリアルタイムの人数を把握します。混んでいないことを確認して来店します。

コロナ禍により、密を避けた行動が重要です。
店やジムのオーナーは、Atsumaritai によって店内の人数をリアルタイムで公開することによって、顧客は人が少ない時間を見計らって来店することができます

小規模な飲食店などで使ってもらいたい

小規模な飲食店とは、あくまで商用施設と比較して、という意味です。また、飲食店に限らず、人が集まる場所を経営されている方に使って頂きたいです。Atsumaritai は、スマートフォン1台で導入できる、というところに焦点を当てて開発を進めました。今、一番普及していて、シンプルに導入できるものがスマートフォンであると考えたためです。

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スマートフォンのカメラを店内全体が写るように置いて、分析ボタンを押すだけで設置は完了し、分析がスタートします。とてもシンプルです。もし、2階建ての店でも複数台のスマートフォンで Atsumaritai は分析することができます。1階に1台、2階に1台のスマートフォンを置いて、店内の人数をカウントすることができます。

ある日の昼食で店が混んでいた...

元々の着想は、いつも行く飲食店が混んでいたたため、できれば混んでいないときに行きたいなぁと思ったからです。もちろん、12~13時の昼の時間帯を避ける、ことはしていますが、いつも行く飲食店は10人ちょっとしか入れない店なので、同時に3人グループの客が3組来れば、それでほとんど満席になってしまいます。小規模な店では、運悪く密になる、ということはけっこう頻繁に起きてしまいます。密を避けるためにコンビニでササッと買って自席で食べる、という手もありますが、いつまでもそんな生活していると飲食店がなくなってしまいます

また、なかなか客足が戻らない店にも使ってほしいです。いつも行っていたボルダリングジムに自粛明けで久々に行ったときにスタッフさんが「なかなか客足が戻ってこないですねぇ」とボヤいていました。Atsumaritai は店側の、「密じゃないアピール」にも使えます。密じゃないことが顧客もわかれば自然と足は向くはずです。密じゃないならボルダリングだって、何だって今まで通りすればいいんです

作った動機 ~その1~

今書いたような体験はアイデアの着想ではあるのですが、そもそもはめちゃめちゃ簡単に作れるからです。

作り始めたのは以下のニュースを見てからです。なので今日(2020/06/30)でちょうど2週間です。ちなみに開発者は2人ですが、お互いに仕事はあるので作業時間は平日の夜と土日です。正味な開発期間は4MDといったところです。

なぜ、このニュースを見て作り始めたかと言うと、少なくとも半年~1年は密を避けた行動が必要になってくると確信したからです。

私は悲しいことに自粛中も出勤していたので、自分はコロナに既に抗体があると思っていましたし(そういう人は多いと思います)、また、アメリカでは知らずの間にコロナに発症し(重症化せず)、抗体を持っている人が多い、ニュースもあったりしました。そのため、意外とコロナ禍は半年以内には収束するんじゃないかなぁ、という甘めの考えをもっていました。

先のニュースを見て、「さすがに自分も抗体持っていないんだろうなぁ」と思い、少なくとも半年~1年の間は密を避けれるようなアプリを作れればと思い、開発に至りました。

また、今日(2020/06/30)ワクチンの治験が始まったニュースがありますが、ワクチンの開発がどれだけ順調に行っても、半年~1年は密を避けた行動が必要であることには変わりません。

作った動機 ~その2~

「AIによって密を検知するカメラ」は、既に多くの企業が開発し、リリースされていますが、全部、導入コスト高いです(安くても10万円はかかると思います)。コロナ禍で苦しんでいるのは、大規模な商用施設から小規模な飲食店の全てです。世にある「AIによって密を検知するカメラ」では、小規模な飲食店での導入はハードルが高いです。しかも売上が全くたたないこの時期にさらに投資する判断ができるところはどれほどあるでしょう...

この高い導入コストが、「作った動機2」に繋がるのですが、開発するサービスの構成を考えたときに導入コストをかなり抑えることができそうでした。そして、世にある「AIによって密を検知するカメラ」との差別化にも繋がると考えたからです。Atsumaritai はスマートフォン1台あれば導入できます。今の時代、スマートフォンは最安であれば1万円くらいで買うことができます。もし、手元に前は使っていたけど今は使っていないスマートフォンがあれば、それでもOKです。

世にある「AIによって密を検知するカメラ」の導入コストが高くなる要素は以下の2つなのですが、これらを解決することができたので、導入コストを抑えることができました。

1. 深度センサー付きカメラ

2. 処理能力の高いハードウェアが必要

1つ目の深度センサー付きカメラについてですが、多くの「AIによって密を検知するカメラ」は、深度センサー付きのカメラを使用しています。このカメラがちょっと高いです。世にある「AIによって密を検知するカメラ」の多くは、深度センサーを使って「密」であるかどうかを判別しているのですが、小規模な飲食店にはどう考えてもリッチすぎる機能です。例えば、20人入れる店に15人いれば、その15人がどういったポジション取りをしていても店内は密であることはほぼ確定です。小規模な飲食店がターゲットである Atsumaritai に深度センサー付きカメラは不要です。カメラはスマートフォンについている一般的なカメラを使おうという判断をしました。

2つ目の 処理能力の高いハードウェアが必要、についてですが、これは技術の発展により、処理能力の高いハードウェアは必須ではなくなってきています。通常、人がいることを判別するには姿勢推定という技術が使用され、これには処理能力の高いハードウェア(GPU)が必要でした。しかし、2019年にGoogleがJavaScript製の姿勢推定ライブラリをOSSとしてリリースしました。これはブラウザで動作するため、スマートフォンでも動作可能です。もちろん、処理能力が低い分、人の判別精度が低かったり、ラグが1秒程度あったりという制限はありますが、これらが許容範囲である方に Atsumaritai は使ってもらいたいです。世にある「AIによって密を検知するカメラ」の多くは、処理能力の高いハードウェアを使用しています。商用施設であれば厳密さを求められるかもしれないので別ですが、多くの小規模な飲食店では、これらはリッチすぎる機能ではないかと考えています。

必要なもの

既に軽く言ってしまいましたが、スマートフォン1台あれば導入可能です。スマートフォンの条件としては、インターネットに接続可能であることです。WiFiに接続可能、あるいはSIMカードが入っていればOKです。

また、使い方の詳細や Atsumaritai の制限については本アプリの「使い方」ページをお読みください。

注意事項

利用規約とプライバシー ポリシーは必ず読んでいただきたいですが、大切なことを2つピックアップすると、1つ目は、顔や体などの個人が特定可能な写真の取得(サーバーへのアップロード)は行っておりません。2つ目は、現時点(2020/06/30)ではサービスの利用料金は発生しません

まとめ

現状はβ版です。ちょっとづつ使っていただき、改善していきたいです。そのため、もし、Atsumaritai を使ってもいいよ、という店のオーナーさんがいらっしゃればご連絡ください。自社HPへの埋め込みコードの記載など導入には少なからず作業が必要なので、そこのお手伝いは致します。もしよければ bouldering.qr.app@gmail.com までご連絡ください。



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