平成時代に一番心と耳に残った音楽たち

平成元年から31年、この31年間の私の年齢は12歳から42歳。中高生時にはバブル再来を期待しながらも大学卒業時には就職氷河期に絶望し、21世紀に入ってもどうにかこうにかして令和までたどり着いた。

青壮年期の大半を過ごした平成の時代、色んなことにハマっては飽き、買っては捨ててきた中で唯一ずっと好きなことが音楽。履歴書で書くところの「音楽鑑賞」。

若いころは年を重ねれば音楽から興味が離れるのかとも思ったけど、独り身なのもあって今も新しい音楽を見つけては楽しめているのは村上春樹で言うところの「小確幸」、小さくとも確かな幸せ、だと思う。

そんな自分を通って行った、または今でも心に残り続けている音楽の中でも特に印象に残っているアーティスト&アルバムを年代順に書き留めておこうと思う。洋楽含めるとキリがないのでとりあえず邦楽縛りで。。。


1.Original Love 「結晶」

1992年発売のOriginal Love 2枚目のアルバム。発売時には知らなかったけど数年後の高校生の時に友人に教えてもらって聞き始めたのがきっかけ。おそらく90年代に一番聞き、いわゆる「渋谷系」を聞き始めたきっかけとなったアルバム。

これ以降のアルバム「eyes」や「風の歌を聴け」も大好きだけど、このアルバムは繊細でJazzyなメロディに田島貴男氏のまだ力強さよりも透明感が強い歌声が綺麗に合わさった殊勲のポップ・アルバム。今の自分の音楽的嗜好の大きなベースとなっている、自分の中では大切な一枚。

Original Loveは「Desire」ぐらいまで熱心に聞いたかな。離れてしまったきっかけは田島氏の音楽的嗜好と自分の好みに距離ができたと共に、当時のベストアルバム連発はやっぱりやり過ぎだったと思う。そんなにお金使えないよ。。。

最近Twitterをフォローしているので、ライブに行きたい気持ちになってる。

2.Cornelius 「69/96」

1995年発売のCornelius 2枚目のアルバム。小山田圭吾が小沢健二と結成したFlipper's Guitarは、Corneliusを聞いた後に聞き始めた。

このアルバムは初回限定版のソフトビニールのジャケット、そして何よりパワフルで様々なジャンルの音楽の坩堝ともいえる楽曲が強烈に印象に残っている。この後の「Fantasma」や「Point」はより実験的な音楽に変貌していったけど、このアルバムは彼の強烈なエナジーを感じさせてくれる。

高校生の頃、普段日本の音楽なんて全く聴かないアメリカ人の友人にCorneliusの1枚目のアルバム「THE FIRST QUESTION AWARD」を聞かせたところCool!と言ってハマってたのが今でも何故か覚えている。

また彼のリミックスアルバム「CM2」でBlurの「Tender」をリミックスした曲は今でもよく聞くお気に入りの曲。

3.GREAT 3 「Richmond High」

1995年発売のGREAT 3のファーストアルバム。爽やかに駆け抜けるようで、どこかメランコリックな雰囲気もあるサウンドで、ロックとポップの間を自由自在に行き来しているような感じのアルバム。

高校生の頃よく聴いたのはメローな雰囲気の「Oh Baby」。骨太なギターのリフで始まる「I Believe In You」も好きだけど、このアルバムは全編捨て曲無しで最後まで良質なメロディのロック&ポップを味わえる。

GREAT 3は4枚目のアルバム「WITHOUT ONION」ぐらいまで聴いていたけどこのファーストアルバムが自分の好みにも合ってたのもあって一番よく聴いた。

4.BONNIE PINK 「Heaven's Kitchen」

1997年発売、スウェディッシュ・ポップの第一人者トーレ・ヨハンソンがプロデュースしたアルバム。彼が作り出すポップスが母国でヒットした後、次に受け入れられたのが日本だった。原田知世の「Blue Orange」も当時よく聞いたアルバム。

このアルバムに入っている「Silence」、「Lie Lie Lie」、「Pendulum」は特にお気に入りで何度も聞いたなぁ。当時髪の毛が真っ赤のショートカットで、後々紅白に出るようになるとは想像もつかなかった。

90年代後半は彼女の他にもbird、SAKURA、Double、wyolica、ACOなど個性的な女性シンガーが多かった記憶が。

5.椎名林檎 「無罪モラトリアム」

90年代後半、大学生の頃に宇多田ヒカルやAikoと共に今でも輝き続ける女性シンガーソングライターが数々と世の中に出てきた中で当時一番聞いていたのが椎名林檎。

特に「歌舞伎町の女王」、「丸の内サディスティック」を含む1999年発売のこのファーストアルバムは、そのPVがネットで見られるようになった時代背景もあってそのビジュアル面でのインパクトも含めて大学時代に一番聞いたアルバムかもしれない。「本能」のナース姿も当時話題に。

東京事変と共に今でもたまに彼女のアルバムは聞くけど、一番好きな曲はアルバムに入っていない「眩暈」。ともさかりえに提供した「カプチーノ」も好き。

6.m-flo 「ASTROMANTIC」

2004年発売のm-floの3枚目のアルバム。m-floは衝撃的にカッコよかったデビュー曲「been so long」から聞き続けてきたのにLISAが抜けてどうなることかと思っていたところにリリースされたのがこのアルバム。"m-flo loves Who?" スタイルでは初のアルバム。

このアルバムでm-floがloveしたのはPIZZICATO FIVEの野宮真紀、Dragon Ash、Crazy Ken Band、Crystal Kayなど錚々たる顔ぶれ。その中でも一番カッコよかったのが坂本龍一とのコラボ「I WANNA BE DOWN」。今聞いても古さを感じない。

7.YUKI 「joy」

2005年発売のYUKIの3枚目のアルバム。JUDY AND MARYの時からポップな楽曲&キュートな歌声が好きで、熱心ではないけど聞いていたのにソロになってからはちょっと遠ざかっていた、そんな時に知ったのがこのアルバム。

JUDY AND MARY時代よりも楽曲はもちろん歌声からも大人の女性の落ち着きが感じられてより聴きやすくなった。特に「WAGON」はメロディとYUKIの歌い方がピッタリとマッチして大好きな曲。

YUKIで好きなのはこのアルバムと「うれしくって抱き合うよ」。3,4曲目の「COSMIC BOX」と「ランデヴー」が素晴らしい。こっちのアルバムは「joy」よりもYUKIの情感がよりダイレクトに伝わってくる印象。

8.クラムボン 「LOVER ALBUM」

90年代後半、R&Bブームで特に女性シンガーやそれを擁するバンドを色々と聞く中で、その括りで聞き始めたらR&Bとは全然違うけど耳に心地の良いメロディと歌声にいつの間にかハマっていたのがクラムボン。

アルバムが発売されるたびにチェックする、という意味ではアーティストの中で一番長く聞き続けているのがクラムボン。彼らのアルバムリリースもここ10年ぐらいはそれほど頻繁には行っていないけど、ライブにも何度か足を運んではいつも幸せな気分になって帰路につける、これからもずっと自分たちのペースで音楽を続けてほしい素敵なバンド。

2006年発売のこのアルバムはカバーアルバム。「波よせて」、「サマーヌード」が良すぎるのと、オリジナルアルバムは一枚選ぶのが難しかったのもあってこのアルバムをチョイス。

9.Perfume 「GAME」

2008年発売のPerfume 2枚目のアルバム。

Perfumeを知ってハマったのが「ポリリズム」が発売する少し前で、このアルバムの発売で齢30を超えて初めてアイドルのファンになった。

以前読売新聞の企画で平成の名盤の一枚として取り上げられていたのも納得の、1曲目から最後まで極上のテクノポップが並ぶ傑作アルバム。特に「シークレット・シークレット」はPerfumeのそれまでの歴史を表現したPVも含め、今でもPerfumeの中で一番好きな、最高の一曲。

10.Special Others 「PB」

うろ覚えだけど、たぶんPerfumeとの対バンがきっかけで知った横浜のインスト・バンド。彼らの音楽に触れて他のインストバンド、SAKEROCK、toconoma、bohemianboodooなども楽しむようになった。

2009年発売のこのアルバムは初めて手にした彼らのアルバムで、その後すぐにROCK IN JAPANで生の演奏を聴いてどっぷりハマり、もう10年以上アルバムが出るのを、そしてライブに行くのを楽しみにしているバンド。

インストで心地の良いメロディからテレビの番組でBGMとしてよく使われているので、それを聞くたびに番組内容関係なくちょっとテンションが上がる。

11.相対性理論 「ハイファイ新書」

今ではもうやらなくなった習慣、タワレコで新譜を試聴、をして速攻でデビューアルバム「シフォン主義」を購入して聴きまくり、2009年その熱が冷めないうちにリリースされたのがこのアルバム。

彼女たちのキャッチーなメロディと乾いたギター、そしてやくしまるえつこのウィスパーボイスが不思議な浮遊感を感じさせてくれた。

そしてこのバンドもちょっと変わったPVが印象的。特にこのアルバムに入っている「地獄先生」のただただナースが病棟の屋上で煙草を吸うだけのアンニュイな空気が漂うPVが強烈に印象に残っている。

12.眉村ちあき 「ぎっしり歯ぐき」

色物かと思いきや「東京留守番電話ップ」や「宇宙に行った副作用」のような凝ったトラックを編曲までこなす一方で、「おじさん」や「なんだっけ?」のような感情に訴えかける曲まで作れる平成の最後に滑り込んできた、ただの天才弾き語りトラックメーカーアイドル。

2020年2月時点では世間的にはまだ”即興ソングが面白い”、という認知しかないと思うけど編曲までこなせるアーティストとしては群を抜いてスゴイ。女性シンガーソングライターとして90年代後半の宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko以来、久しぶりに楽しみなのが出てきた。

このアルバムが30曲入り、次の「めじゃめじゃもんじゃ」が18曲、そして最近発売された「劇団オギャリズム」が15曲、1年間でこれだけリリースする多作っぷりなので、これからどこに向かうのか本当に楽しみ。


相対性理論から眉村ちあきまで10年空いてしまった。。。この10年間もSuchmosやAWESOME CITY CLUB、cero、星野源、七尾旅人など(全員男性!)気になるアーティストがたくさんいたけど、最近はYOUTUBEで気に入った曲だけをセレクトして、アーティストの名前すら覚えていないケースも増えているのも確か。あと年齢の影響も。。。今までの様に特定のアーティストをずっと聴き続けるという事は減っていくのかもしれないけど、まあそれも時代の流れなのかもね。

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