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太乙丹田力

私が高校生の時の話。
ある日、帰宅途中に本屋で立ち読みしていたら
急に身体がカーッと熱くなり…。
何だろうと思って周りを見てきましたが、
誰もいないし、特別な暖房設備もありませんでした。

気のせいかなと思ったのですが、
いくつかある本棚の一箇所に近づくとカーッと熱くなり、
離れるとその感じは消えるという妙な体験でした。

もう一度、その熱感が発生する本棚に近づいて見ると
ある本が目にとまりました。

その本を手に取ってみるとなんと表現すれば良いのか分からないような
強烈なパワーが全身に駆け巡りました。

千円もしない普通の本だったので早速購入して呼んでみました。
その本には著者の発するパワーで
病気も人生のトラブルも解決できると書いてあり、
多くの体験談が収められていました。

当時、身体には特に問題も無く、人生のトラブル?も感じていなかったので
効果を体験することも無く、何だか嘘くさい本だなというのが正直な感想でした。

ただ、その本を手にする度、強烈なパワーのようなものを感じるのは確かでした。

時間の経過とともにその本に対する興味も薄れ、本屋で始まった不思議な体験のことは忘れていました。

10年ほど過ぎた頃、整体院を始めて気の研究を進める内に
ふと、本屋で出会った強いパワーを発する本のことを思い出しました。
よく読んでみると、時々、会場に人を集めてデモンストレーションをやっているようなことが書いてありました。

面白そうなので会場に行ってみると、著者は既に亡くなり、後継者の方が活動を引きついで居られたようでした。

会場の一番後ろの席に座ってデモンストレーションが始まるのをぼんやりと待っていたら、私の後ろに誰かが立つ気配を感じ、奇妙な声が聞こえてきました。

すると、私の腕から指先に向かって導火線を伝う炎のような感じでピリピリジンジンする感覚がゆっくり移動し始めました。

よく考えてみると一番後ろの席は壁にほぼくっついていて、人が立てるような空間はありませんでした。

今、思い起こしてみると、それは一種の伝授だったんだろうなと思います。

その団体はたぶん今も活動されているかも知れないので本の名前も集まりの名前も書かないでおきます。

最近、あまり使う機会が無かったのですが、夢の中でこれからは必要になるからしっかり使っていきなさいというアドバイスをもらったようです。


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