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格ゲー初心者が気にする事柄

その昔、バーチャファイター4EVOという格闘ゲームがあった。
ゲームセンターでカードシステムを導入した格ゲーであり、アイテムによってキャラクターをカスタマイズしたり、カードに自分の戦績を記録出来たりと、当時としては画期的なゲームであった。

そして2004年、満を持して続編であるアップデートタイトル、バーチャファイター 4 ファイナルチューンド、通称VF4FTがリリース。
4EVO同様、大ヒット間違いなしと思われたが・・

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ここからはあくまで筆者の体験に基づく所見である。
筆者の地元のゲーセンでは4FTはお世辞にも流行ってるとは言い難かった。少なくとも4EVOよりも過疎っていた感じが体感としてあった。

ではなぜ過疎っていたのか?
知り合いに4FTを誘ったときに彼はこう言った

「戦績が見えてるのが嫌だ」

VF4シリーズはカードに戦績が記録されてるのだが、試合開始時に試合数、負け数、勝率が表示されるシステムとなっていた。
当然負けが続くとその戦績がダイレクトにゲーム画面に表示され、第3者にも晒されることになる。それが嫌だと言うのだ。

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言われてみれば上級者はともかく、初心者は最初のうちは負けるのは当たり前。
その負けを続けていくうちに、いろいろ試行錯誤し上達していくのだが、カードシステムによりその負けの記録が残り、なおかつプレイすると第3者にそれが見えてしまうというのは、初心者にとってはかなりのストレスであろう。

筆者が知る限り、上級者は負け星や勝率をさほど気にしせず、初級者ほどこれらの戦績を気にする傾向が、実感としてあった。
そして昨今の格闘ゲームのオンライン対戦では、勝率や勝ち負けにこだわるランクマッチを敬遠し、プレマやロビマと言われるマッチングの方でプレイする人も多い。

戦績がデータとして残るというのは上達を実感できる要素でもあるが、悪い戦績を他人に見られてしまうという負の側面もあり、それが理由で初心者がゲームから離れてしまうのは、ゲームにとって損失といえよう。

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少子化が叫ばれ、どのメーカーも初心者を取り込むことにやっきになってはいるが、重要なのは初心者が本当は何を考えているかを知る事であり、そういった観点に立てば、例えば戦績の表示のオンオフを選べるようにしたりと、細かい部分での配慮こそが必要なのではなかろうか。

(了)



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