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107 - 用語集②「エーテル得てる説」

悲しさに飲まれるくらいなら
誤魔化されていたい
ばれないように
(『まばたきの途中』)

107(*106はこちら

Chantrapas(シャントラパ/以下”C”): テックボールってあるでしょう。

Johnny Cash(ジョニー・キャッシュ/以下”JC”): 知らない。


Teqball

C: サッカー卓球なんだけど、卓球台みたいにフラットじゃなく、ちょっと湾曲した台を使うんだよね。

JC: うん。

C: ダブルスで、足なりヘディングで。たぶんサッカーと使える部分は一緒。

JC: セパタクローみたいな?

C: セパタクローはバレーじゃん。サッカーバレー。ネットと地面。

JC: そうですね。

C: じゃなくて、カーブした卓球台を使うの。

JC: へえ。全然知らない。

C: ロナウジーニョとか参加してる。デザイン的に面白くてたまに見るんだけど。

JC: 面白そう。

C: それのキャッチフレーズが ”#WorldIsCurved” っていう。

JC: あぁん。はははは……ははははは!

C: わざわざカーブした卓球台を作って……。

JC: はははは。うすうす何が言いたいか気付いたけどね。ふふふ。

C: とんだクソスポーツだなと。

JC: 天蓋の外側で楽しんでるって考えればいい? そしたらめっちゃ大人。

C: 神々の?

JC: そうそう。殿上人の言語。

C: なるほどね。いや、なるほどじゃないけど。

JC: はははは。面白いね。ドームですからね。

C: 見る?

JC: 見たい見たい。

C: こういう……。(Instagram @teqball

JC: 全然ドームじゃないね。はははは。「スポーツとはなんぞや?」って意外と去年取り組んだ話題だね。もう少し深追いしても良いんだろうね。

C: そうだね。まあ今日は用語集だよ。用語集②。

JC: うん。

doubles studio用語集②「エーテル得てる説」

C: 「エーテル=得てる」説。

JC: あぁぁ。

C: これは大きくフリーエネルギーの話かな。

JC: そうだね。エーテル前提をみんなもった方がいいよ。呼吸法とか気とか、レイキとか言うけど……まずエーテルがある、ということだよね。さっきCが「水が分かる」と言ったけど、

C: うん。

JC: 自分はエーテルだと思うのね。呼吸をすることでエーテルが身体の中で循環している。だから常にエーテルで身体が「満たされている」と考える。満たされるべき、と考えるようにした方がいいんじゃない? と思うのね。

C: ふん。

JC: 内容物じゃなくて、エーテルという空間。

C: それがインターネットなんだよ、さっきのわたしの言い方だと。

JC: そうなの?

C: 「水で分かる」が2022年までの考え方ね。病床での考え方は、

JC: うん。

C: 身体のインターネットが遅くなる。内外の交信が乱れる。

JC: なるほどなるほど。インターネットと例えた言葉がエーテルってことね。

C: そうそう。

JC: そう、WiFiです。Bluetoothの人もいるじゃん。

C: それは……完全にゼロイチの話だけど。

JC: ははははは……。

C: 完全なゼロイチ。苦い話だよ。

JC: うん。もしエーテルって言葉が嫌なら、好きな言葉に置き換えたらいいけど。

C: 結構おんなじ話ってこと。全然嫌じゃないよ。

JC: はははは。

C: あ、でも確かに色んな意味を連れてきちゃうよね。それぞれに思い浮かべるエーテルがある。

JC: 自分は……いわゆる「未知数のn」ってのがあるでしょう。アインシュタインが言い出したのかな、結局ね。それエーテルのことでしょう。それの存在さえ認めれば……それこそ世界はニコラ・テスラになってたわけだよ。

C: うん。

JC: その”n”がいわゆるエーテルだと思うのね。それの中に自分がいて、それを皮膚という薄い「膜」が、自分と自分じゃない場所を作り出している。ただそれだけのことで。

C: うん。

JC: どれだけその膜を薄くするかによって、開放度が変わってるくるんだと思う。もし「開ける感覚」に憧れを持つ人達がいるんだとしたら、どんどん薄く、どんどん強くしていかないといけない。皮膚をね……なんの話? ははははは。

C: いやいや、合ってる。

JC: だから『器官なき身体』と言い出したのは、そこに凄くインパクトがあったのね。ドゥルーズとかはそれを「襞(ひだ)」だって。「バロック」だって。

C: うん。

JC: 面白い思想だなぁ、今からでも……これからまさに有効だなと思う。

C: 襞ね。

JC: 襞……なんの話! これ書いたって何も分かんないよ! ますます。

C: ますます。

JC: うん。テーマを忘れちゃった。

C: 襞の話しようよ。面白い。

JC: うん。

「襞」

C: ドゥルーズがサーファーとの共感について話していたけど、「彼等は波の襞に入っていく」みたいな事を言っていた。

JC: うん。

C: 入れるんだね、襞って。

JC: 襞に入る……襞って上と下が表面でしょう?

C: うん。

JC: 上下のラインが走ってて、その間に細かいバイブレーションがあって……そこを読み解いていくと上と下が見えてくる。

C: うん。

JC: だから、物事を深く知ろうとなると当然その「襞」の部分を見ることになるから、当然アップダウンがあって、それはある程度は仕方ないわけですよ。考えたいんだったらそれは諦めようよ。それでもやんなきゃ……だから面白いんじゃないの? という。

C: 試してくるね。

JC: 上のライン、下のラインのどちらかを見せる社会になってるでしょう? だからゼロイチに見えちゃう。実はその襞の中にみんないるのに、ゼロイチの考え方をバーッと走らせて、それを先行させることによって人類をコントロールするわけでしょう? 誰もそんな風に生きてないのに……「襞の中」にいるのにね。

C: うん。

JC: って、ポストモダンは言ってる。ははははは。何十年も前に言ってる。

C: そしてまだ有効なんじゃないかと。

JC: これから益々ね。それがまず「個人」に渡されることがスタートだし、その先に「脱個人」になっていくことがこれからのステップだから。それ「やろう」って、もうなってるのに……なってない国があるよ、ってことだよね。本当は目指しているのは脱個人なの。新しい自由って自分を捨てることだって、そこまでもうテーマが行ってるのに、まだ自分を守れ……マスクしろって。くくく。

C: そうね。

JC: うん。凄い距離間ですよ。感じるのは。

C: <悲しさに飲まれるくらいなら誤魔化されてたい>だよね。橋本愛さんが歌ってたけど。

JC: あぁ。

C: それよりも<まばたきのような永遠を感じて>いたい、だったっけ。

JC: 大事なことだね。まばたきなんですよ。

C: どっちとも取れる歌詞で面白かった。まばたきにすら永遠があることに真実を見つけることも出来るし、真実など知らずこの瞬間も誤魔化されていたい、ということにリアリティをもつ人だっているじゃん。

JC: うん。

C: 当然後者の方が引っ張る力が強いから……。

JC: そうなんだろうな。

C: 過去というのが多くの人にとって憧れの対象になったでしょう? よく「コロナ前に戻りたい」みたいな言い方に出会ったでしょうよ。

JC: 結構多かったね。

C: もう聞かないけどね。今なんて、なんならマスクさえしてたら何事もなかったみたいにミンナ過ごして、あちこちどっか行ったりしてる。

JC: 平気で咳するもんな。はははは。

C: 近いよって。前髪揺れてますよ! 自分の息が縦に行くから。ははは。

JC: すぐそこで喋るね。

C: マスクしてれば……あれ、何の話だっけ。逸れたね。過去とは何か、か。

JC: うん。

C: そう。過去も今だ、過去もまた未来だ。一緒に連れて行く。

JC: うん。

C: 「前」と比べ続けるのはね、過去に生きる、まさに。これはしんどいですよ。

JC: そうね。もう刷新して生きるしかない。生きてください、としか言えない。「いずれは死ぬんだ」というところからストーリーが始まるけど、そこに予備的な知識とか、わざわざ哲学とか思想を多くの人が使ってなかった。その認識がちょっとずつズレが出て……「自分は死ぬんだ」という当たり前の事を受け入れなきゃいけなくなった。けっこうそれもしんどいの。

C: うん。

JC: だから……ちょうど2年目の冬にみんな風邪引くだろうと思ってたよ。

C: 引きました。ははは。

JC: 思った通りになった。みんなしんどくなるよ。だからみんなに……梅干しを配ってた。

C: ははははは。しましたよ梅流し。効くもんだね。

JC: おばあちゃん世代の知恵だけど……いつの間にか製薬会社にヤラれたんだろうね。

C: まあ年末年始楽しんだ分しっかり返しが来るなと。

JC: 来るね。はははは。正月寝たきりみたいなのは基本。

C: 用語集ならないなぁ。はははは。

つづく


2023年1月22日 doubles studioにて録音

ダブルス・ストゥディオ
Johnny Cash (thinker/artist) & Chantrapas (designer/curator)
#doubles_studio_talk でトーク部分を一覧表示できます。

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