第3回 流れの中のポイント
どこで誰と出会って何があるかわからないなって思う。
I:開業するまでの期間で、今考えても大事だったなと感じることは何かありますか。
J:人との出会いであったり、仲間って本当に大切だなって事かな。今までいろんな人と出会って、そこでいろいろな事を勉強させてもらって。本当に誰一人欠けても僕の今はないのかなって思う。先輩はもちろん、いつも一緒にいる後輩たちから学ぶことも多いしね。
けど僕にとってはやっぱり千野さんの存在は大きいし、いろいろな事を見させてもらっている。僕が千野さんに良くしていただいているのも、たまたまだと思うけど、そのたまたまを作ったのは小さい1つのきっかけだったりとかで。
それによってこれだけいろんな出来事が生まれて、繋がって。すごい感謝している。だからどこで誰と出会って何があるかわからないなって思う。
I:その時その時でピンとくる感覚があるんでしょうね。
J:そうだね。なんかそういう感覚だったり、直感はすごいもってるなって思う。
今自分の会社をやっていくなかでお世話になってる会社があって。そこの代表の方は高校の時、教育実習で教えにきてた先生なんだよね。そっからまったく連絡とかもとらず、都内のバーで飲んでたらたまたま出会って「すみません。○○さんですよね?」って。
最初に出会ったのが高校生の時だから、13年越しかな。そこから今では一緒に仕事させてもらってる。かなりビックリしたね。
I:お顔を覚えてらっしゃったんですね。そして、よくお声をかけられましたね。
J:うん。覚えてて、そういう時は声かけちゃう。
I:僕なんかは、街で知ってる人を見かけても「やばっ」て思って、ついつい知らないふりしちゃうこと多いです(笑)。そうやってチャンスを逃してるんでしょうかね(笑)。
J:ははは(笑)。
0からスタートで観客を楽しませたり、湧かせることがパフォーマンスなんだ
I:話が少し戻りますが、ダブルダッチのどんなところにハマったのでしょうか?
J:そこはすごい不思議に思われるんだけど、正直3年生になるくらいまでは自分自身全然ハマった感覚はなかったんだよね。大学2年の時、コンテスト (DOUBLE DUTCH CONTEST)でベルギーに行ったことがきっかけだね。
日本でパフォーマンスをすると、顔と名前を知ってくれてる人がいるから良くも悪くも、「JOHNさーん」って呼ばれるけど、海外ってそれが全くないじゃん。その時から0からスタートで観客を楽しませたり、湧かせることがパフォーマンスなんだってことが分かって、そこからダッチにハマったね。
I:それはとっても意外です(笑)。
J:よく言われる。これだけ長くダブルダッチを続けてると「ずっと好きだったんですよね?」って前提で見られるよね。けど全然(笑)。
1年生の時からダッチにのめり込んでたら今違う生き方をしてたんだろうなって思うし、それはそれでいいのかなって思う部分もあるけど、今の自分の生き方も嫌いじゃないからね。今のままでよかったのかなとも思うよ。
I:ジョンさんはいい意味で流れに身を任せている感じですね。
J:うん、だいぶ(笑)。でもただ流れてるだけではなくて、ポイントポイントで掴みどころは確実におさえてると思っているよ。それが掴めてるから今の状態があるのかなって。多分流されるがままだと、今何もない状態になってしまっているんだろうなって思う。
I:どこに行き着いてたんですかね。
J:普通に実家帰ってるのかもしれないね。
I:そうですか。ポイントがどこなのかアンテナを張っておくことが大事なんですね。
J:そう。ポイントをおさえる嗅覚は昔からあると思う。たまたまかもしれないけどね。嗅覚があるっていうか、そこに敏感になろうっていう感覚はずっとある。何かチャンスや面白いことがありそうだったら必ず足を運ぶとか。顔を出したり、話を聞いたり。
その積み重ねが会社になり、人生になり。この先長いけど、そういうポイントをつかめればなるようになるのかなって。
人脈、人との繋がり、仲間
I:将来流れによっては整骨院と全く関係ないことをしてる可能性もありますか?
J:どうだろ。こんな感じの性格だしあるんじゃないかな(笑)。
整骨院だけなら個人事業主でもいいと思うんだよね。可能性を広げるために株式会社という形をとったってのもあるから、違うビジネスをしてるのかもしれない。もちろん、Emotionをやりつつだけどね。
整骨院はベースとして。
I:Emotionを継続しながら違うビジョンを?
J:うん。Emotionは大切な場所だから継続させたいかな。けど継続することって難しいよね。 なんでもそうだけど、今つらくても我慢したら先があるって思っていて。ずっと続けていれば、どこかでうまくいかないタイミングもあれば、うまくいくタイミングもある。
何かを始めたことによって、違う何かの幅が広がることもある。おもしろいと思えるものならやっておいて損はないと思うけど、やらないと損だと思う。いつかどこかで振り返った時にやっててよかったなって思えるように。
I::どうなるかわからないからやってみよう、と。
J:うん。どうなるかわからないからやるけど、でも「どうにかしようとはする」、絶対。僕って最初はなんとかなるさ人間だったんだけど、今は「なんとかする」っていうマインドになってきている。
I:会社を興したいっていう人にこれだけはやっとけ、ということがあるとしたら何でしょうか。
J:お金はなくてもいいから、人脈は絶対持っておいたほうがいい。人脈ってよく聞くけどイマイチわかんないじゃん。けどなんだかんだ僕の場合は人脈、人との繋がり、仲間だと思うね。
I:人脈ってわかんないですよね、ちょっと怪しげな(笑)。
J:会社やってみると、今まで出会わなかったような方とたくさん出会うんだけど、会社をやる前からその出会いがあったら、もっと面白いことできたんだろうなって。
I:例えば、困りごとがあった時に協力してくれる人、でしょうか?
J:困りごと、というより何か始めようと思った時に、この人と一緒にやったら面白いものがつくれそう、ってとこかな。今30歳だけど、同期に仕事の相談をすると、それを形にできる年代になってきているからすごい楽しいよね。
I:JOHNさんの同期ってまだダッチシーンにいる人多いですよね。会ったりしますか?
J:そうだね。結構まだやってる人多いかもね。みんな仲いいんじゃないかな。
同期だと、TMY、SHIGE(Who is Respected?)とかも毎週顔合わせるし、CIRQUE DU SOLEILでやってる、Ryo-chin、HKR(alttype)とかは帰国したら会うし、SUSUMU(Bud)は沖縄にいるけど結構連絡とるかな。Budのみんなは飲み会メインだけどね。
そのほかにもITR(Who is Respected?)とかKEN(狛江ダブルダッチクラブ)だったり結構多いかな。
I:人とのつながり、大切ですね。
J:絶対大切だね、あった方がいいと思う。例えばだけどダッチの人脈だけでもいいと思う。
仲間信じて突っ走ってほしい
I:ダッチャーだけで括っても、今は違うことをやってるって人多いですもんね。
J:うん。ダッチのイベントやコンテストとかってあの形であることが普通の感覚になってるけど、あの規模のイベントがある事を普通にさせてるって。すごい事だと思うの。
それに組み立てるところから、運営、パンフレットのデザイン、VJ、MC、DJ、ジャッジ。全てをダッチ関係の人間でできるってすごい事だと思うんだよね。そこをまずわかって大会のステージに立たないと審査の点数とかの問題じゃないと思う(笑)。
I:そういった裏方のお仕事をされている方のお話もぜひ伺ってみたいです。
J:僕自身も可能ならこの企画で純さんや、千野さんヤスさん(OVER THUMPZ)達にも、お話聞いてほしい。あとは、ダブルダッチのクリエイター陣ってすごいと思うの。だからそういう方々にもその視点の話を聞いてほしいかな。
I:最後にメッセージをお願いします。
J:僕自身ダブルダッチに出会えてすごい良かったなって思います。この出会いが僕の人生を変えてくれたし、僕自身を作ってくれたと思う。大学生でダブルダッチだけやってていいのかな。って不安になって辞めようとか考える子もいると思うんですが、その4年間って思いっきりぶつかれる青春だと思うんです。
辞めるか迷うくらいなら仲間信じて突っ走ってほしいです。その時一緒に走った仲間って、社会人になって苦しいときにきっと横にいてくれると思います。
I:1つの目標に向かって助け合い突き詰めていく。それって社会に出ても必要なことだと思います。
すごい難しいことなのに、ダブルダッチのシーンでは当たり前になってますよね。
J:ダブルダッチに影響を受けた1人として、この僕のダブルダッチに影響を受けた人生の判断は今のところ良かったと思う。そしてこれからもずっと良いままだと思う。
これからも仲間と一緒にまだまだ楽しいことをやっていきたい。
J:今後のJOHNさんのご活躍も楽しみにしています。
I:最後までお付き合い頂きありがとうございました。
そして今回取材してくれたイケポンに感謝です。
(おわり)
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