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《Q&A》音大受験について

【受験の流れ】

・音楽大学や音大附属高校を受験する場合、受験校の先生に学ぶことが最も合格への近道です。ですが音大の先生は多忙な方も多く、レッスンの回数があまり取れない事も多いようです。
 私はだいたい1~2年で基礎を固め、数曲弾けるようになるまで担当し、受験の1年前に志望校の先生を紹介するようにしています。場合によっては受験まで私と音大の先生のダブルでレッスンというケースもあります。実際これまでにこの流れで音大合格者を輩出しています。
 音大に合格する=プロになれる、という事ではありません。実際、卒業後楽器を辞めてしまう人がほとんどですから、将来本気でプロになりたいのか、どれだけ苦労を出来るか良く考えて進路を決めましょう。

《1》音大を受けたいのですが、どこが良いですか?

 《回答》あなたのレベル、目標、家庭の経済状況によって選択肢はさまざまです。私は一度演奏を聴かせて頂いて、現在のレベルと伸びしろ、ご両親の経済状況、大学側の先生との相性など考えてから決めるようにしています。 入学したい学校もあるかもしれませんが、希望を伝えたあとは先生の判断に任せるのが良いと思います。
 それから、【音大に入る=プロになれる】ではありません。むしろ苦労した挙句音楽の道を離れる人が圧倒的多数であるという現実をしかり捉え、自分にどれほどの覚悟があるかよく考えましょう。

《2》途中で気が変わったらどうすれば良いですか?

 《回答》音大を受験するとなれば、ご両親、レッスンの先生など自分ひとりだけの問題ではなくなります。途中で投げ出したりする事が無いよう、まず音大受験を決める段階でどこまで本気なのか、真剣に検討しましょう。

《3》受験に楽器は必要ですか?

 《回答》学校の部活の楽器を使えるのであれば、早い段階で購入する必要はないと思います。ただ受験が近くなり、部活も引退してからは自宅での練習に楽器が必要になるでしょうから、その前にご両親や先生と相談しましょう。弓だけは最低限のものを早目に購入すると良いと思います。
  
《4》音大を卒業していないとプロにはなれませんか?

 《回答》ただ音楽の道だけで生計を立てられるようになる事を「プロ」と呼ぶなら、音大に行かなくても方法はたくさんあると思います。それが「オーケストラに入る」「ソリストになる」という目標なら、音大に入る事が近道だとは言えるでしょうね。
 一つ知っておいて欲しいのですが、音大に入学してくる人たちもみんな「プロになりたい」と思って入ってきます。音楽大学では音楽の様々な知識を身につけ、オーケストラで活躍中のプレイヤーにレッスンを受け、刺激を得る事が出来ます。良い成績を収めればオーケストラの仕事に呼んで貰えて、早くから現場の厳しい空気を経験出来ますし、そこからオーディションを受けてチャンスを物にした人だけがオーケストラに入団出来ます。音大でも、1学年からプロは数人誕生するかどうかです。音大に入ってすらそのような厳しい環境なので、音大に入らずにプロの道を目指すとなると、血の滲むような努力が必要になるでしょう。

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