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新弾で強化された【インフェルノイド】解説



《1. はじめに》

こんにちは。どつです。
関東で遊戯王しています。かっこいいデッキが大好きです。
カオスルーラーが逝きました。
挫けません。

若い子は知らないかもしれませんが、僕は9期にインフェルノイドが登場してからドラグーンオブレッドアイズ時代くらいまで不定期に使用していました。正統なテーマとしての強化は”実質”初めてで非常に嬉しいです。
新規のスペックも役割は違えどカード単体のスペックとしては十分であり、久しぶりに使用・考えるに至りました。

テーマとしての愛着もあり(シングル戦ですが)YCSJでは過去2回決勝トーナメントに上がり、CSでの優勝・入賞も多数させて貰った記憶があります。

デッキの構造上、万人が好き好んで使うテーマではないと思います。しかしそう言った、構築がテンプレート化されていなデッキがどのような考え方・プランを取り、デッキを構築しながら結果に結びつけられるかの事例の一つとして、糧にして頂ければ幸いです。

今回解説するインフェルノイドは1枚で大量の墓地肥やし能力を持つ魔法カードで膨大なアドバンテージを稼ぎながらワンショットキルを目指す、
俗に言う【芝刈りインフェルノイド】です。
スネークアイ関係の登場と今回の新規カードにより、極端な例で言うと、芝を刈らずとも『篝火』1枚から煉獄の狂宴やリンク4のインフェルノイド・フラッドを展開することが可能になりました。
しかし、構築を40枚程度に抑える場合、素引きしたくないカードが他の展開デッキより明らかに多くなる点と、展開中ほぼ全ての手札誘発を重く受ける点がネックになり、同系の【R-ACE】や【スネークアイ】、【炎王】への差別化が難しいと判断し、素引きしたくないカードを引いても”1枚通れば勝ち”を目指せる芝刈り型を選択しました。
逆に60枚にして先行を取る事も考えましたが『増殖するG』が重く、無効に出来る指名者、止まるための『煉獄の消華』や『天底の使徒』が引き辛くなってしまう矛盾をクリア出来ず一旦断念。但し、どちらも要所要所で参考になる部分が非常に多く、構築に活かしています。


今シーズンは篝火を展開の起点とした墓地利用デッキが強く、シェアも多いため『ディメンション・アトラクター』的なカードが少なく、また【堅実な妨害+リソースを回すデッキ】が中心であり魔法無効を連打出来るような展開もいないため、環境的にも非常にオススメなデッキです。

今回も大会で勝つことを目標にした構築・展開・プラン等をnoteで解説記事にまとめました。

本編では、【インフェルノイド】自体の動きがよくわからない方へ向けた”基本的な動き・カードの役割”・採用理由
大会で勝ちを目指すにあたってデッキの”展開方法・ワンキルパターン・各デッキ対面で気をつけるべき事”など実戦的なことについても多く解説していますので、様々な方が読んでも楽しめる内容になっていると思います。

基本的な記述の前半部分に関しては全て無料部分としていますので少しでも【インフェルノイド】に興味を持たれている方は是非、読んで見て下さい。
後半部分は新規の展開プランや勝率に直結するサイドチェンジも含めているので有料とさせて頂きました。
今回掲載したレシピ以外の型も使用したいと悩むくらいには一長一短です。
良く言えば環境に合わせて変化させられる強みを持ったテーマと言えます。

それではご覧下さい!

※以下、インフェルノイドはノイドと呼びます。
※また、8000打点を捻出する事をワンキルと呼びます。


《2.芝刈りインフェルノイドの基本的な動き方》

本構築は基本的に後攻を選択します。
通常のデッキ同士の対戦では先行妨害数が後攻の手数を上回ると勝負がついてしまいますが、インフェルノイドは特殊召喚に制限がないため大量墓地肥やしが通ればその後に大量の攻め手を用意出来るため、実質「相手の妨害数」イコール「何でも無効or魔法無効枚数」になります。
そのため、墓地肥やしの妨げになるカードを下級ノイドやそれをコピーしたデカトロンで踏んで行き『名推理』、『モンスターゲート』、『隣りの芝刈り』、状況によっては『煉獄の虚夢』を通し、膨大なリソースから固有の除去効果やリンクモンスターを用いて盤面を荒らしワンショットキルを狙うのが基本的に目指すゴールとなります。

《3. 新規獲得により強化された部分》


◎インフェルノイドリンクモンスターの存在
各種リンクモンスターやスネークアイなどによって道中強化された部分については一旦省略します。
【芝刈りインフェルノイド】は大量の墓地肥やしを行う事が出来ますが、制約によりフィールド上のレベル・ランク上限が設けてあり無限湧きが出来ないデザインになっています。
(墓地のノイドが無限でもワンキル出来ない。)

レベルによって除外は1〜3枚


が、後にリンクモンスターが登場し『アークロード・パラディオン』、『アクセスコード・トーカー』等のレベルを持たない高打点+上級ノイドでワンキルする事が出来るようになりました。
しかし、『煉獄の消華』使用後は特殊な例を除き上級ノイドが3体以上並ぶことはないため、消華⇒虚夢で墓地を肥やした場合にワンキル出来ない事がネックでした。今回登場した初のノイド名称リンクモンスター『インフェルノイド・フラッド』は要求値こそ高いものの、消華適用後にモンスターだけでワンキルする事が出来ると言う新たな概念を獲得しました。
消華と共通のレベル制約があるため、下級+上級×2で3体供給した上で召喚権や『ワン・フォー・ワン』のようなカードが必要になりますが覚えておいて損はないでしょう。


◎先行の煉獄の虚夢が可能に
レシピは後述しますが後攻を選択するにあたって、
これまでは先行の妨害性能が低く、大量墓地肥やしや『インフェルノイド・デカトロン』を駆使した場合でも『PSYフレームロード・Ω』+『インフェルノイド・リリス』程度にしかならず、妨害の要となる『煉獄の狂宴』は後攻で腐るため枚数を絞っていました。
そのため展開デッキに敢えて後攻を選ばれた場合、上からワンキルされる可能性がある弱点を持っていました。強力な反面、相手の盤面依存である虚夢が先行で役に立たなかったのも大きいです。

しかし、今回『インフェルノイド・イヴィル』が登場。素材が緩いため先行時も虚夢の効果で簡単に正規融合が可能、かつおまけの墓地肥やしと煉獄サーチまでついており、先行時の【虚夢が腐る点】【狂宴にアクセス出来ない点】が一気に解決しました。そのため相手視点ではむやみに先行を押し付けると妨害持ちリンクモンスター+狂宴+最上級ノイドの妨害を構えられるリスクがあるため雑に後攻を選択する事が難しくなりました。

このように存在しているだけでデッキ自体の概念に影響が出るカードは貴重でインフェルノイドにおいては【インフェルノイド・ティエラ】を退かせる【旧神ヌトス】、レベル7複数でワンキル出来る【オッドアイズ・アブソリュートドラゴン】そして歴代のリンクモンスター達が挙げられます。
他の2枚の新規魔法カードはテキスト通りの活用法の認識ですので採用解説時に触れていきます。

(また、詳しい動き方については後述の《7.展開(ワンキル)方法》で解説していますのでそちらをご覧ください。)


《4. 芝刈りインフェルノイドの構築について》

新規カードが公開されてから調整を重ねた、現状のデッキ構築になります。私の活動圏である関東の大会に参加することを考え、構築しました。
こちらを基に解説を進めていきます。

◎芝刈りデッキの考え方
読まれていて気付いた方もいると思いますが、芝刈りを採用する上で、
必ずしも60枚にする必要はありません。そのため60枚というデッキ名は敢えて使わないようにしています。たまにドローソースや役割が薄いカードで60枚ぴったりにされているレシピを見かけますが、落としたいカードでカサ増ししない限りは墓地肥やし時の期待値は上がりません。芝刈りを引く可能性を少しでも上げるためにも削れるところは極力削りたいです。
とは言え、今回は1枚1枚吟味した結果60枚になってしまいました。自分の動きに関与しないカードは環境を見て減らしたところです。

※この考えはあくまで推理ゲートが絡んでいる場合ですので60GSのようなやりたい事を詰め込んだ結果60枚になったデッキ(本命は展開であり墓地肥やしではない)場合は除きます。
上記を加味して今回の推理ゲート芝刈りタイプの理論上の採用枚数を記載します。

◎通常召喚出来ないインフェルノイド
まず芝刈り・名推理・モンスターゲートで墓地を肥やした際に、ノイド自体の枚数が少ないとリソースが増えないため前述の魔法のカードパワーを底上げする必要があります。
理想論としては【デカトロン以外の全てのノイドを3枚ずつ】になります。
1~10レベルまでの合計30枚、まずはここをスタートに考えます。
ただ、実際のところ本命を通すためにノイドで盤面を荒らす必要があります。そんな時に手札に来ても正直活躍しない効果を持つノイドもいくつか存在しているため、それらを不採用にしていきます。
とは言えノイドは種類参照や狂宴やシンクロ召喚のレベル合わせのため1枚入れておくと展開やキルルートに幅が出る場合があります。
その結果、最終的に出来上がるのが
【基本3枚・触れるから1枚・不要なため0枚】の枚数構成になります。

◎通常召喚可能なモンスター
極力少ない方が推理ゲートの落ちの期待値はもちろん高いですが、1~2枚採用だと素引きした時や初動被りの際に連発出来なくなる可能性があり難しい所です。
マッチを通して煉獄の狂宴は打つ機会があるため狂宴から最大妨害数を捻出するためにデカトロン2枚は必須と考え、3枚目、4枚目のカードは方針に寄って調整するのが良いでしょう。こちらは後ほど個別に触れます。

◎魔法・罠カード
名推理・モンスターゲート・隣の芝刈りを最大枚数。
煉獄の消華・虚夢を最大枚数、サーチ先の狂宴を1枚。
※虚夢が効かないデッキが多い場合は1枚初動が減るため後手型の本構築を使う事が誤りです。環境適応が大事です。

ここまでが構築の基盤となります。
この先はノイドモンスターと環境に応じてデッキを厚くするよりも採用するメリットが勝ると判断したカードがプラスされていきます。では個別解説に移ります。

《5.採用カード解説(メイン)》

次に採用しているカードたちの採用理由・役割についてです。基本的なことについての記述が多いので、既に【インフェルノイド】について熟知している方は飛ばしてください。

【インフェルノイド】

◎『インフェルノイド・デカトロン』

墓穴でコピー先が狙われても効果は消えません。

唯一の通常召喚可能なインフェルノイドです。主に下級ノイドをコピーして相手の妨害を踏み越えます。盤面に脅威がない場合はリリスをコピーし、『灰流うらら』等の手札誘発をケアして魔法の発動に繋ぎます。
また、召喚可能な点はメリットでもありレベルの制約でこれ以上展開が出来ない状態から盤面に追加出来るのでネヘモスやリリスで全体除去をした後に召喚。妨害数を増やしたり、リンク素材にして制約を解除する事が可能です。

特に炎属性リンクの強化が追い風で上級+リリスの盤面にデカトロンを追加し、リリスを置いた状態で『灼熱の火霊使いヒータ』や『炎魔刃フレイムタン』から『賜炎の咎姫』を経由し最終的に『原子生命態ニビル』をケアした状態でリンク4まで到達する事が可能です。

今回は狂宴用の2枚に加えて『ワン・フォー・ワン』、後述の『原罪宝-スネークアイ』も採用しており、推理ゲートの前にデッキから呼び出す事を考慮し最大枚数積んでいます。

◎『インフェルノイド・シャイターン』

かわいい

便利なレベル1ノイドです。特に確定で魔法罠を構える【R-ACE】に対して有効です。現在では殆どありませんがセットされたモンスターもバウンス可能なので昔は【サブテラー】や【シャドール】相手に活躍していました。
『リンクリボー』や『サクリファイス・アニマ』の素材になるため自主的に墓地に送れるためスペックも高く、最大枚数の3枚採用。

◎『インフェルノイド・ベルゼブル』

効果使用後も殴れます

相手の表側バウンスです。妨害持ちモンスターの露払いもそうですが、魔法罠にも触れるため【ピュアリィ】のマイフレンドやストリートに対して有効です。テクニックとしては押し付けた『溶岩魔人ラヴァ・ゴーレム』等をバウンスしたり出来ます。破壊に耐性のある環境の中、バウンスの評価は高く、最大枚数の3枚採用。

◎『インフェルノイド・ルキフグス』

デッキ融合と嚙み合わない。。

モンスター破壊です。一応自分のモンスターも破壊出来ます。かつては虚夢を打つ前に先置きしておいて融合体への誘発を貰った際に破壊してレベル制限の解除をしたりしましたが、リンクモンスターの登場でその役割は消えてしまいました。現環境では破壊が除去として評価が低い点、エクストラから出たモンスターを破壊すると虚夢が機能しない点を考慮し、デカトロン及び狂宴、イヴィルの選択肢用として1枚採用。
※貼ったレシピは種類参照の幅を広げるためベルゼブルと2-2にしていますが1-3で問題ないと思います。

◎『インフェルノイド・アスタロス』

一番便利

魔法罠破壊です。自分のカードも割る事が出来るので虚夢で大量展開した後に破壊する事で打点半減の制約を解除出来る優秀なモンスターです。
ほぼ全ての対面に1体は腐ることなく繰り出す事ができ、更にチェーンを組まずに特殊召喚可能な1800打点なので基本逃げられてしまいがちな『S:Pリトルナイト』に対して攻撃を仕掛けるのも有効です。文句なしの3枚採用。

◎『インフェルノイド・アシュメダイ』

ランク6はいつか日の目見そう

今回不採用です。相手の妨害を踏める効果ではなく、同じ2枚コストであれば他のノイドが優先されます。今後、今のリンクモンスター群よりレベルを活かした実用的なシンクロ・エクシーズモンスター等が登場した際は候補になるかも知れません。

◎『インフェルノイド・ベルフェゴル』

狂宴デカトロンでネヘリリ落とすとこいつが主人公になる

攻撃宣言時に相手を少し苛立たせる効果を持ちます。とは言え妨害を踏める効果ではなく、同じ2枚コストであれば他のノイドを特殊召喚することが優先されますが、狂宴でデカトロンを2枚出す際にレベル6のこのカードが必要になります。狂宴とイヴィルの落とし先として1枚のみ採用。

◎『インフェルノイド・ヴァエル』

シクパラ頭一つ抜けて高い

上級組のエース。戦闘が必要ではありますが、対象を取らない除外と言う最高クラスの除去効果を持ちます。相手が守備表示モンスターで固めている場合はデカトロンで直接コピー、コピー後のレベルも8なので落としたヴァエル自体も特殊召喚し攻撃する事で2枚分除去する事も可能です。
(ターン1はありません。また1体ずつ個別に発動、処理していきます。)
昔から効果無効を受けたデカトロンからΩになったりと役割が多く、文句なしの3枚採用です。

◎『インフェルノイド・アドラメレク』

ラルクじゃないよ

ワンショットキルのハードルを下げてくれる便利な1枚。相手モンスターを実質ないものとして換算可能です。リンクモンスターにはほぼ確実に3000以上のライフカットを可能にし『ダークリベリオン・エクシーズ・ドラゴン』や『アンダークロック・テイカー』等と組み合わせる事でワンショットキルが可能です。半面、ペンデュラムモンスターのように墓地に行かないモンスターを破壊しても連続攻撃は成立しないので注意が必要です。
昔は『アクセスコード・トーカー』への手札誘発を防ぐためにアドラメレク、ネヘモス、『トロイメア・ユニコーン』で盤面に8000打点を用意する事がありましたが、現在は咎姫のお陰で使用する事はなさそうです。
強力ですが妨害を踏めず、デカトロンでコピーすると展開が出来なくなるため、虚夢やイヴィルの選択肢として1枚採用です。

◎『インフェルノイド・リリス』

リリスをリリース

出た時に大嵐、効果で天罰。動く要塞のようなモンスターです。
デカトロンでコピーされ魔法の発動、展開の終盤に登場しニビルケア、先行時に添えられて妨害と多くの役割があります。羽根が強い現環境で弱いはずはありませんが3体除外で出て来て効果無効が直撃したら目も当てられないのでリソースの確認とエスケープ手段は確認してから使いましょう。発動時から処理で場所が変わる手札誘発のようなカードを無効にしても除外はされません。デカトロンのコピー、デッキ融合ティエラの素材としても触る回数が多いため最大枚数の採用。

◎『インフェルノイド・ネヘモス』

旧シクが。。

登場時モンスター破壊と魔法罠無効。【神碑】や【ラビュリンス】のような相手には無効効果がかなり刺さりますが大多数のデッキにはリリスを繰り出すことが多いです。後に説明しますが、この無効効果は自分の魔法も無効に出来るため、変則的な活用方法があります。リリス同様触れる機会が多く最大枚数の採用。

【必須級通常魔法カード】

◎『隣の芝刈り』 

デッキ枚数を増やす制約を敢えて作ることで高出力の墓地肥やしを可能とした縛りカードです。効果の仕様上、他の墓地肥やしより先に発動します。


◎『名推理』『モンスターゲート』

今回の型での必須カード。モンスターゲートはリリースが必要な代わりにレベル制限で動けなくなった上級や、『CONTAIN!』によって不要になったモンスターを盤面から退かすことが可能です。

◎『ワン・フォー・ワン』

腐りがちな手札のノイドをデカトロンに変換出来ます。デッキのデカトロンが減ることも上記の名推理・モンスターゲートの期待値UPに貢献します。
他の墓地肥やしカードを通したい時には先に発動しデカトロンで露払いをしますが、余裕があればレベル制限を満たしてから発動・追加したいです。

◎『原罪宝-スネークアイ』

環境で大活躍の1枚。モンスターゲート風のワンフォーワンです。永続魔法や不要なノイドをコストにすることでデカトロンを呼び出すことが可能です。墓地効果もあり、スネークアイ、ディアベルスターモンスターを採用している場合は墓地肥やしの後でデカトロンをサーチすることが可能です。
元々『蛇眼の炎燐』とセットで3枚採用していましたが、他のカードにスロットを割く必要があり、減らしました。優秀ながらターン1もあるので1枚採用。

◎『三戦の号』

相手依存のカードはあまり好きではないのですが、ノイド自体が相手に妨害を強いる+魔法カード1枚1枚が必殺級のパワーを持つため相手も止めざるを得ない点を評価し採用しています。名推理をうららで止められたら芝刈りでおかわりみたいな分かりやすいカードです。強力ですがこのカードの採用によって最初に触れた採用枚数比が歪みます。引きたいので3枚採用。


【ギミック強化カード】


◎『簡易融合 』

イヴィルを呼び出します。墓地が越えていれば①も有効活用、そうでなくともリンク1プラス兼煉獄サーチは余りにも強力です。エクストラに余裕があれば『ミレニアムアイズ・サクリファイス』での誘発ケアや『沼地のドロゴン』による耐性付与もしたいですが、デッキが厚い中での制限カードに対してEXデッキ2枠は捻出出来ず今回はイヴィルのみ。今後ほぼ必須枠になると思います。


◎『合成獣融合』

イヴィルが相当緩い条件で出る為、手札で腐りがちなノイドを無理なく混ぜる事が出来ます。数ある融合カードの中で合成獣融合は場と手札どちらも混ぜれる速攻魔法な点が強みで、今期の環境TOPであるR-ACEの罠、『無限抱影』や『エフェクトヴェーラー』、リトルナイトに狙われた際に回避する事が可能です。このカードが腐る魔法だらけのハンドは元々強く、ほぼノイドだけのハンドであれば適当なドローソースよりも効果が期待できると踏んで採用しました。

◎『ダーク・フュージョン』

号からサーチ可能な融合カード。悪魔族しか出さないので耐性持ちのイヴィルを出すことが可能です。素材が必要ですが簡易融合単体より圧倒的なリターンを得られます。

◎『墓穴の指名者』

デッキ枚数厚くしているのに手札誘発対策と言った点では正直矛盾していますし、実際歴代ずっと不採用にしていました。が、昔と違い『PSYフレーム・γ』は制限で実質機能していなかったり、【炎王】ギミックや【ラビュリンス】、相手の咎姫など後手からもほぼ腐らずに打つことが出来るので採用しました。なんだかんだGもうららも重いですし2戦目以降は『アーティファクト・ロンギヌス』も警戒が必要な点も大きいです。


【ギミック外の後攻用カード】

この枠はパワーカードの素引き確率減少と相手によっては効かない可能性もあるため本来ならゼロにしたい枠です。環境上位デッキに対し、
・ないと芝刈りを1枚打ったくらいでは勝てない
・無対策だと詰んでしまうカードが採用されている
場合に採用しています。
10期くらいまでは入れなくても全然勝てましたが、今は各デッキやカードのパワーが高く比較的多めになっています。時代ですね。

◎『ハーピィの羽根帚 』

打てない対面がほぼありません。直近では他のデッキもメインに採用されてますね。

◎『ライトニングストーム』

羽根と近い役割ですが下級でモンスター踏んで号でサーチして~みたいな動きが出来ない点がネックです。【R-ACE】対面での調整で墓地肥やしで羽根が落ちて後ろ触れずに負けるパターンがかなり多く、誠意の採用。
【ピュアリィ】の『次元の裂け目』も一応見れます。

◎『三戦の才』

被りは許容出来ないものの号のサーチ先としてはやはり優秀。うららは大体貰ってそうですがニビルのチェック、アポロウーサの奪取、可能性の2ドローと役割は多いです。サーチ先として1枚。

◎『禁じられた一滴』

元々基本ギミック+一滴から構築をスタートするくらい評価高めです。苦手な過剰妨害系デッキのアポロウーサやバロネスを消せるのも大きいですが、一番の仮想敵はやはりどのデッキにも採用されているリトルナイトです。
ノイドについては虚夢の存在からEXから出たモンスターを逃がさず無力化する事が大事です。リトルナイトはデカトロン等を道連れにしながら虚夢までケアしてくるため対策必須。チェーンもさせないのはこのカードでしか不可能な芸当なので3枚採用。


【煉獄カード】


◎『煉獄の消華 』

後攻なのでほぼ虚夢をサーチします。フラッドの登場でノイドしか出せない制約下でも手札に寄ってはワンキル出来るようになりました。
上記でも触れましたが下級を含む3体を並べてから更にノイドの自己SS以外での1体追加なのでワンフォーワン、スネークアイ、デカトロンNS、三戦のコントロール奪取、簡易融合などが必要です。
②の効果は地味ながら強力で対象を取らない魔法効果での除外なので耐性持ちモンスターの数多くを突破する事が可能です。
スネークアイや後述の狂宴のコストになるため3枚。

◎『煉獄の虚夢』

元々通れば勝ちレベルの最強カードでしたがイヴィルのお陰で更に強くなりました。具体的に相手の場に依存する事なく発動出来るようになった事が1番大きく、先行時はもちろん、虚夢にチェーンして相手のEX召喚モンスターが場を離れてしまっても自分ノイドがあればそのままイヴィルまで繋がる点です。今までは虚夢チェーンリトルナイト等で完全に損して終了でした。
レベル制約を無視する効果も強力でワンキルパターンに貢献する場合が多々あります。

(詳しい動き方については後述の《7.展開(ワンキル)方法》で解説していますのでそちらをご覧ください。)

◎『熾動する煉獄』

まず、この手のカードの評価は低いです。『打ち出の小槌』同様にハンド1枚失ってマリガンしているだけなので抜いてしまった方が期待値は上がります。評価すべきはサーチ可能な点リソース回復です。三戦の号やイヴィルで触れる選択肢として考えと優秀です。リソース回復効果についてもワンキルが出来ずにターンを跨いだ際に役立ちます。サーチ先が余ったら加え、セットしながらリリスで割りながら相手に攻めれば無理なく墓地へ送れます。

◎『煉獄の決界』

こちらも新規です。打点向上、僅かなリソース回復、微妙なコスト踏み倒し。最初の印象はよくあるハズレ枠でした。が、回してみると1枚刺しておくと書いてある事以上に優秀でした。具体的には
・レベルの制約後に追加(消華の後にフラッドに向かう)
・リリスネヘモスで更地にした後にリンク展開
・キルルートへの貢献(除外コスト削減)
等が挙げられます。特に後攻時は消華とイヴィルの2枚から煉獄カードをサーチ出来ますがを追加の攻め手となり得るのはこのカードだけなので今回1枚採用しました。

◎『煉獄の狂宴』

後手デッキなので理論上不要ですが、ワンキルが出来ず盤面処理+蓋でターンを返す場合や先行を取る状況の際に役立ちます。サーチ先で1枚。


《6.採用カード解説(エクストラ)》

エクストラに関してこれまでは『強欲で金満な壺』が採用出来るくらいには依存度は小さかったのですが、必須級のEXモンスター2体追加と咎姫等の炎プッシュで大分動きに幅が出来ました。役割明瞭なカードが増えた代わりに雑に超融合やドラグマギミック、『インフェルノイド・ティエラ』で落とすカードを十分に採用出来なくなった事は一長一短と考えます。

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