ディスガイアというゲーム

私のお題箱に『オススメのディスガイアのナンバリング教えて』という無謀な質問が届いたので答えていきます。その為にnote登録しました。
すこし長くなるよ?

最初に結論として私のオススメはダントツで初代、2、4のどれかです。理由は単純に名作だからなんですが、一つ一つ解説していきます。ついでに他のナンバリングもね。
前提としてディスガイアはどのシリーズも共通して、『悪魔のラブストーリー』が根幹に据わっています。そこに悪魔らしい邪悪なおふざけや、脳天気なおふざけ、更におふざけ、そして少しのせつなさを足したものがディスガイアです。

まず初代ですが、まさにディスガイアを象徴する作品。軽いノリのおふざけと、キュッと心がせつなくなるシリアスが半々の割合で混在しています。ストーリーは魔王が死んでしまった魔界が舞台、主人公は魔王の息子ですが微塵も尊敬されておらず、従ってくれる部下はエロい格好した貧乳クソ生意気メスガキ悪魔だけ。悪魔らしく暴力と横暴によって自分が次期魔王であることを主張しに行きます。
シナリオの内容は全体的にモラルというものがなく、非常にふざけていますが、後のシリーズに比べたら初代はかなり真面目です。重苦しさも上位です。作品を象徴するのは『悪魔の愛』です。マジで本編でずーっと愛について語ってくる女が出てくるので耳に愛タコができます。
初代の特徴として、後のシリーズより『悪魔っぽさ』が強いです。非常に雰囲気がおどろおどろしく、BGMも薄暗めで、魔界を冒険してる感がある。
シナリオは胸を打つ展開というよりは、ジワジワと心に染み込んでくる物静かな感動に身を任せるような心地良さがあります。薄暗くも暖かく、儚くも力強い、そんな哀愁に浸らせてくる。
あ、それとゲームとしてはシンプルに難易度が高いです。SRPG初心者にはちょっとキビしいかもしれないです。

次は2を紹介します。実はディスガイアシリーズは世界観は共通ですがストーリーの繋がりはほぼありません。何故なら"魔界"というのは星の数ほど存在し、それぞれ舞台となる魔界が違うからです。
宇宙には沢山の魔界が浮かんでおり、魔王もその数だけいます。2ではそんな大量の魔王達の中でも突出した強さを持つ魔王神ゼノンの打倒を目指す青年が主人公です。
主人公の母親は天才召喚士であり、序盤から直接ゼノンを召喚してぶっ倒す計画を立てますが……なぜか召喚されたのはメッッッチャ顔が良くてデカパイのお姫様。どうやら間違ってゼノンの隠し子を召喚したようです。主人公はゼノンを倒すため、箱入りだった姫様は直接ゼノンに会うため、冒険をします。
前作よりもギャグ風味が増え、非常にドタバタとした面白空間が絶えません。が、もちろん真面目な話も多いです。シリアスの方向としては、初代が『せつなさ』の方向に舵を切っていたとすれば、2は『男臭く熱苦しい熱血展開』と『吐き気を催すほどの悪趣味な胸糞展開』です。2は皆のトラウマゲームにもよく名前が上がります。難易度は普通にゲロムズいです。初代をクリアしてても苦戦するかもしれません。ちなみに作品を象徴するのは『男女の愛』と『親子の愛』です。

3は学園モノです。魔界が丸ごと学園になってる世界です。OPは校歌斉唱です。
これまでのシリーズで散々と描写されていますが、悪魔というのは非常に残虐なことを平気でします。しかし本人たちが邪悪な性格をしている訳でもありません。悪魔というのはとにかく『無邪気』で『自由奔放』、自分が楽しい事しかしないだけなのです。なので他人なんかどうでも良く、常に自分のことだけ考えて傍若無人に生きています……と、3はそんな悪魔の性格に隠されていた"矛盾点"について、深掘りしていく内容です。
1と2では悪魔に愛があるのかについて語られましたが、今作は悪魔に友情は存在するのかという物語なんですね。
主人公は変態マッドサイエンティストの少年でヒーローオタク。超勇者オーラムという英雄を非常に特別視しており、勇者の力の源となる絆の力を解明するため、勇者を捕獲および解剖しようと目論んでいます。
作品としては1や2よりも更に更に更にギャグが増えており、本編の9割はおふざけです。ふざけすぎ!はい、ふざけすぎなので人によってはシナリオの好き嫌いが別れますが、間違いなく3が一番キャラのクセが強いです。一見の価値はあります。
ゲームの難易度的にはかなり優しいです。シナリオの雰囲気も変わったし、この辺から一般受けを狙ってる感じはあります。
作品を象徴するのは『友愛』、つまり『絆』

4はめちゃくちゃオススメです。恐らく最近のディスガイアファンの大半は4から始めたんじゃないですかね? 私は熱心な懐古厨ですが、そんな私ですらディスガイアで最も面白いナンバリングを聞かれたら4と答えざるを得ません……悔しいですが事実は事実です。
今作の主人公は吸血をしないヴァンパイア。そして舞台は魔界ではなく地獄です。地獄というのは魔界の牢獄のようなもので、そこで働く獄卒は魔界の底辺職です。めっちゃ馬鹿にされる仕事です。しかしその仕事に誇りを持っている主人公は地獄の改革、及び再教育を目論んでいます。なんなら地獄の管理を怠ってる腐った政府も粛清だ!魔界大統領に直接抗議に行ってやる!って感じです。
私はこの作品について綺麗に解説できるほど口が達者では無いので、ぜひ自分でプレイしてみて欲しいのですが……せめて足りない言葉を尽くすなら、色々と原点に回帰した感じはありますね。作品を象徴するのはまさに初代と同じ、『悪魔の愛』です。(実はもう1つ愛があるのですが、それを語るとネタバレに……。)
さて、今作では愛に関する要素というのは終盤まであまり出てきません。愛が根幹ではあるが、メインではないって感じです。
主人公だけに焦点を当てるのではなく、仲間にも活躍の場が多いってことです。そしてディスガイアというゲームにおける様々な要素をギュッと凝縮した、まさに集大成のような作品。シナリオの爽快感がハンパないのが特徴です。正直、これでシリーズを畳むつもりで作ったんじゃないの?と思ってます。
とにかく魔界、悪魔、そして天使と人間、そういったものに対する哲学を感じる作品でした。あとシンプルにシナリオが熱い!かっこいい!

5は4から凄く間を空けて出された久々の新作です。時間を置きすぎて世間での絵柄の流行も様変わりしており、それに合わせてキャラデザがキラキラ可愛く派手になってます。ディスガイアといえば不気味さの中にある退廃的で蠱惑的な雰囲気が魅力でしたが、今作はやけにキャッチーです。キャラが派手に可愛い。
シナリオとしてはまぁなんというか、スケールがでかいです。ただでさえスケールのデカい話ばっかりのディスガイアでもブッチギリで規模がデカいです。そのわりに難易度はかなり低くなっています。
ディスガイアらしく悪魔や魔王が出るのですが、今作の登場人物は大半が魔王であり、魔王それぞれの必殺技みたいなシステムも追加されて派手です。全シリーズでもトップクラスに派手。それぞれ重めの背景を持った魔王が集まり"復讐"をする。そんなゲームです。
今作は4と同じようなパーティメンバー全体に焦点を当てた話なので、作品の象徴と言えるほどの要素は拾いにくいのですが……要素が強いのは『家族愛』と『師弟愛』ですね。

6はね、ディスガイア初のフル3Dのゲームです。グラフィックが3Dってことです。今まで違ったのかよって?ハイ、会社自体が懐古厨みたいなモンなので2Dに拘ってました。
シナリオとしてはまぁギャグ調が強めの最近のディスガイアって感じです。あと正直クソゲーです。
ゲームの難易度が非常に低くなった上に育成要素がヌルゲー化して作業感もエグく、序盤のシナリオも単調で一辺倒でつまんない。普通にクソゲー認定されてます。うん、まぁ、褒められるのは本当にフル3Dなことくらいですね。あとキャラが可愛いのは相変わらずです。
キャラクターがわちゃわちゃしてるのを見るのは楽しいので、ディスガイアが好きなら買って良いです。が、マジでゲーム部分が虚無だし序盤のストーリーも薄味です。

7は神ゲーらしいです。らしいというのは、私はやってないからです。6で心が折れた私は新しいディスガイアに手を出すのを躊躇っています。
ディスガイアは私の人生そのものなので、自分の中で新作の存在が重くなりすぎ、軽い気持ちでプレイできなくなっています。私が今の感性でディスガイア7をやって本当に楽しめるのか?自分の感受性が錆び付いてて、昔のシリーズほど熱中できないんじゃないか、そういう不安で買えずにいます。もしプレイするなら、多分録画してYouTubeに初見プレイを上げます。
ゲームの内容として私が知っているのは、まぁ主人公が悪魔で、シナリオは愛が主題でしょ?それはディスガイアの確定事項なので調べなくても分かります。
あと、なんというか、神ゲーらしいです。ディスガイアにしては珍しくネットの評判が良いです。信じられません。5くらいからずっとネットの風当たりが強かったディスガイアに何があったの?
ハードはPS5なので、最新のゲームかつクオリティが高いと言うことで、こちらもオススメ出来るかもしれませんが、私はやった事ないので強く言えません。

あとオマケとして、ディスガイアD2というゲームもあります。これは初代ディスガイアの後日談を一本のゲームにしたもので、ボリュームもかなりあります。というか普通に正統ナンバリングに数えても良いと思います。
シナリオはかなり質が高く、ゲーム本編も面白いのですが……そんな事より、D2は出てくるキャラはマジでエッチです。とんでもないです。主人公がTSしてボインボインの姉ちゃんになって、そのまま男に戻れなくなって過激なグラビア写真集とか出される人気アイドルになったりします。エグち。あと普通にエンディングで泣いた。
それと本作に限っては『作品を象徴する愛』は言葉にするだけで重大なネタバレを生むので言えません。

最後に私の独断による内容の格付けを載せておきます。マジで個人の偏見まみれなので見ない方が良いです。

・難易度
2>1>4>>3>>D2>5>>>6
《7は不明》

・せつない度
1>2>4>D2>3>5
《主に作品での要所要所での心臓キュゥ〜度を重視した。7は知らんし6は途中までしかやってないから除外》

・陰鬱度
5>2>1>4>3>D2
《作品全体の雰囲気を評価してるだけなので、全体的には暗くても記憶に残るのは楽しいイベントばっかりだったり、逆に全体的に明るいのにメッチャ辛いイベントが思い浮かんじゃうのもある》

・熱血度
4≧2>>>>>3≧5≧1≧D2
《どのシリーズもクライマックスはめっちゃ熱いです。正直どれも僅差……なんですが、2と4だけはアツさが飛び抜けてます。スクライドとかグレンラガンくらい熱い。は流石に言い過ぎ?》

・ゲーム本編の面白さ(オススメ度)
4>2>1>5>3>6
《7は最新作で神ゲーという情報があるので選択肢としては4のすぐ右隣でも良いかも。D2に関しては先に初代をやってないと意味が無いので除外》

さて、どうかな?参考になったかな?
次から私にディスガイアの質問をする時は、この熱量が帰ってくることを覚悟するんだよ。

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