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道徳授業まとめ

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道徳の授業に関する記事をまとめています。
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2019年11月の記事一覧

主体的で対話的で深い学び④

前回までで、主体的で対話的で深い学びという言葉から考えられる、7つの学習の姿について書いていきました。今日は、いよいよ、主体的で対話的で深い学びのある授業とはどのような授業であるのかを明らかにしていきたいと思います 前回までの②~⑧授業の様子をまとめると ②主体的で対話的だけど、浅い学び →深まりきらずに堂々巡り ③主体的であるが対話的でなく深い学び →講演会の学び ④主体的であるが対話的でなく浅い学び →活動そのものが目的となった状態 ⑤主体的でなく対話的で

道徳科での主体的で対話的で深い学び③

前回の記事では学びの形態のうちの三つについて考えました。今日の記事はその続きになります。 ⑦主体的でなく対話的でないが深い学び  主体性はなく、対話もないが学びは深い。中々に創造しにくいかもしれません。これは、所謂、私たちが受けてきた高校の授業や塾の授業と言えるのではないでしょうか。講義形式の授業の一般的な様子と言ってもよいのかもしれません。もちろん、講義形式の授業であっても、主体性を持つかどうかはその人次第なので、興味を持って聞いているのであれば、主体的であるが対話的で

道徳科での主体的で対話的で深い学び②

 昨日の記事では8通り考えられる、学びの形態のうちの二つについて考えました。今日の記事はその続きになります。 ④主体的であるが対話的でなく浅い学び  主体性はあるけれども対話がなく、学びも浅いものとなっている状態。道徳科の授業に当てはめてみると、役割演技をすることが目的となってしまった授業ではないでしょうか。役割演技をしたけれど、その演技を基にした話し合いがなく、「〜さんは、頑張って演技をしていた」「〜さんの声が大きかった」「良かった」といった言葉がけのみがあって話し合いが

道徳科での主体的で対話的で深い学び①

新しい学習指導要領では、主体的で、対話的で、深い学びを通して子どもたちに力をつけさせていくことが明記されました。 今までは、3つのうちの深い学びの部分のみが示されていて、方法は現場に任せるという形をとっていましたが、今回は深い学びに至るまでの方法も大切だということが示されたわけです。 さて、この主体的で対話的で深い学びが道徳科ではどのように実現されていくのかが様々な研究会や附属小学校で研究されているわけです。 今日は、僕なりの考えを書いてみたいと思います。 まず、単純

道徳科の授業での発問

道徳科は何気に発問の研究が良くされている教科です。一時間一本勝負という処が、ここぞという発問を生み出す要素になっているのかもしれません。 今日は道徳でよく出てくる発問について紹介します。 道徳での発問は主に4つです。 ①中心発問 ②基本発問 ③補助発問 ④切り返しの発問 それぞれについて説明します。 ①中心発問  道徳科の授業の中で最も大切な発問です。他の全ての発問はこの中心発問に集約されていき、それを補うように配置されていなければなりません。この発問が面白

学級経営と道徳

今日は学級経営と道徳教育の関係について書いていきます。以前のnoteでも書きましたが、道徳教育は学校教育全体を通して行われるものであり、道徳科の授業の中だけで完結するものではありません。(じゃあ、道徳科の役割は?というかたはこちらへどうぞ。) そして、日々の活動の基盤となる学級経営も道徳教育に大きな影響を与えています。 日々の学級は道徳的実践の格好の練習の場と言ってもよいでしょう。学級を作っていく時には教師主導のもと、学級のルールや雰囲気が作られていきます。共同的な学習を