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10年躓いた漫画家志望者がなにをしたか(超精神論編)

 私は10年以上漫画が描けない感がある時間を過ごしてきました。その間の私は、漫画とは自己治癒であり、自分の心が必要としなければ描くことができないと考えていました。つまり漫画を描けないのは心のせいだと思っていました。大丈夫ですか。ついてこれてますか。ゆーて、そういう風に考えてる人って案外多いんじゃないかと思います。その考えに基づき、当時はありとあらゆる精神的・心理的アプローチをしまくったので、記録がてらに書きたいと思います。効果はあったかなかったかは全くわかりませんが…。あえての精神論を書きたいと思います。信じなさい…信じなさい…

・ダイアログインザダーク
・座禅
・阿字観
・潜在意識ヒーリング
・マインドブロックバスター
・箱庭療法


ダイアログインザダーク

100パーセントの暗闇の中で視覚障碍者の方にアテンドしてもらいながら様々な体験をするイベントです。(公式サイト)視覚障碍者の方が暗闇の中だと頼もしすぎて先入観が覆されます。これは私の解釈ですが、暗闇では自我が取り払われるため、かなり心が無防備になります。初めて一緒に行った人のことはめちゃくちゃ好きになってしまいます。婚活にめちゃくちゃオススメです。私は暗闇から再び光の下に帰ってくる幸福感にハマりまくってしまい、三回行きました。徐々に効果は薄れていきました。それどころか自我が取り払われるため普段は隠されている自分の嫌なところが丸見えになる事態に…。最後は、もう…ええかな…みたいな気分になりましたが、自分を嫌というほど知ることができました。

座禅

禅宗の修行法です。「喝!!」みたいなのはなかったですが、お寺でお坊さんに見守ってもらうヤツをやりました。一時間ぐらい座って頭が超すっきりしました。嘘です。当時少し気になっていた普段着が着物の激渋年下男性と一緒に行ったので修行どころではなく、雑念だらけでした。(その男性とは全然うまくいきませんでした)


阿字観

阿字観とは密教の瞑想のことです。こちらも高野山の宿坊に申し込み、修行僧に交じって体験させていただきました。頭がすっきりしました。


潜在意識ヒーリング

歯医者みたいな大きな椅子に座り、ヒーラーが催眠をかけます。半分眠っているような状態になりながら潜在意識にアクセスしていきます。私の心の中には大きな樹があり、ドアをあけると、メガネの仕事できる風リーマンがいました。ふたたびドアをあけて地上に出ると私の昔の実家につながっており、そこにいたインナーチャイルドを抱きしめることができ、きれいな涙がツーっと流れました。なんだこれは。そのときの私の解釈ですが、私は小さい頃から周囲に「優秀になれ!」と育てられたので、私の中の優秀像が樹の中にいた仕事できる風リーマンだったのかなぁと思いました。知らんけど。漫画関係ないけど。


マインドブロックバスター

当時流行っていた心のブロックを外す療法です。トラウマを聞き出すなどの深堀りはせず、ただ自分の願望のブロックになっているものを催眠的な状態下で「外す」…という感じです。私は「漫画が描けない」と「彼氏ができない」を外してもらいました。
私の解釈ですが、マインドブロックバスターはケジメみたいなものだと思います。おそらく「これがブロックになっている」という認識ができる時点で、本人の中でブロックの解除に対する行動はすでに始まっているんだと思います。(深刻なブロックは本人も抑圧しているので容易に認識できないと思いますし、認識できても心の防壁になっているパターンもあるので、専門家のサポートなしにうかつに外すのは危険だと思います)なのでブロックを言語化して外しましたよ、と第三者に宣言してもらうことで自分の中でケジメをつける的な…。そういうものなのかなと思いました。


箱庭療法

カウンセラーの見守りのもと、砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置いていき、遊ぶことを通して行う心理療法です。無意識に登場人物や出来事を置いて遊ぶ漫画と、箱庭は似ているのではないかと考えていました。(今はもっと「意識多め」で漫画を描いています)当時のガチの写真があるので掲載しながら自分の解釈を付け加えていきたいと思います。(カウンセラーはサポートしてくれるだけで解釈をしないので私流です)


心の分断・分裂


2016年1月26日

これは、「心の分断・分裂」を表していると思います。海辺から脅威が迫っているのに、陸地に置かれたものたちはそっぽを向いていて団結してくれません。逃げるボートだけがあります。怖いですねー。こんなことをリアルタイムで考えながら作っているわけではありません。全て置き終わってからあとから考えます。


性の目覚め


2016年4月2日

これは「性の目覚め」だと思います。神々に見守られている真ん中の穴は女性器です。これは作りながら恥ずかしくてウワーっとなりながら、しかしこう置かざるを得ない感じでした。この写真を見ると今でもちょっと怖い感じになります。また、ちょうどこの頃からぼちぼち漫画が描けるようになってきました。


治癒


2017年5月3日

治癒」です。楽しげで、置くものも増えてエネルギーに満ち溢れた感じです。これを置いたとき自分の中でなにかにケリがついた感じがしました。

試したことは他にもありますが書きたいことは以上です。
精神論に傾倒することは「旅」に似ていると思います。人間誰しも旅に出たいときがあるし、旅でしか得られないものもたくさんあります。しかし毎日旅ばかりしていたら日常がなくなってしまう。ぶっちゃけ、一番漫画に効いた感があったのは東京ネームタンクで型を学んだことでしたが、旅のお土産のご利益があったのかもしれないし、まずはアタマで考えず、心の赴くままにいろんなことをやってみたらいいと思いますよ…。信じなさい…信じなさい…

※2021年12月27日初出

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