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腕トラ主催公演: 「坂道のララバイ」

体温を感じられるような繋がり方がいいよな

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テレホンカードが出てきたばかりの1982年。「電波」の利用はまだ民主化されていない。待ち合わせの時間に相手が現れなかったら、心配で1時間も2時間もその場所で待ち続けていたような時代。

手紙も相手が読むのは書いた数日後だけれど、そのタイムスリップ感もまた、愛おしかった。一手間かけないとコトバが届かないことが前提だから、数行だけの絵葉書でも、ふとどこか遠い場所で、わたしのことを思い出してくれて、わざわざ投函してくれたことが伝わった。長めのお手紙ならば、書くネタ求め、日常に潜む小さな宝物(蛇の抜け殻的なものも含む)を数日かけて集めて書いてくれたと思いをはせることができた。

だからと言って、技術の進化を憂いているわけではない。昔はよかったなんてノスタルジアに浸る趣味もない。SNSがあるからこそ繋がれた人々も沢山たくさんいるわけだし、現にわたしもたくさんの人と繋がり続けていられている。

ただ、見失いそうになるんだ。きっとどんな命も電波以上の繋がりを求めるのだ、ということを。

技術インフラが高度化しているからこそ、体温を感じられる世の中という言葉が刺さる。そして、体温以上に体温を感じられる方法なんて無いことも、改めて認識させられる。

「ララバイ」のマスター、シゲさんに惚れない人なんて、1人もいないはず!これは作家さんの理想のお父さんの姿なんだろうな、と思っていたら、演じていたのが作・演出の方だったww そりゃ理想形になるわww 

最近ダイハードな作品が続いたので、ちょっとホッとした。

トップ画像は、ララバイ店内を兼ねたカフェスペース。天井から吊るされたランプ群が、ここで灯された思い出の数々の象徴のようだった。


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