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どこまで行ってもお茶の時間

覚えてる、けど、思い出せない。
忘れない、でも、思い出さない。

お知らせは一方的で、お知らせがお知らせしてくれるお知らせは私には全く必要じゃないお知らせで溢れている。インターネットを繋がりだと思えないのはマジックミラーみたいなもので、こっちからは見えてるけど相手は鏡に映った自分を見ているだけで、それを相互だとは思えないから。それは相手にとっても同じだろう。断裂してる相互関係を分かり合えてる相互だと錯覚させる言葉と関係と共感めいた偽物の自己愛が犇めき合ってて一方通行で渋滞中。賑やかな孤独のパレード。

心を殺される度に泣くのをやめて笑うのを選んだのは自分だけど、その度にちりちりと世界が、他人が、自分が少しずつ燃えていくのを感じる。薬で火傷は治らない。

ハンドバックの形をした香水瓶に好きな甘い香りがキラキラと輝いている。これに世界を漬け込んだら少しは世界のこと好きになれるかも知れない。嫌いな人に振り撒いたらもしかしたら嫌いな人も好きになれるかも知れないと思ったのだけれど、きっと嫌いな人から漂う好きな香りなんて嗅いだら私は憎くて苦しくて発狂してしまうだろう。

狭い心の世界をゆっくり殺意が満たしてく。他人への殺意で私は自滅してしまう。本当は誰のことも恨みたくないし、呪いの言葉でインターネットを飾りたくはない。蜂蜜に48時間ずっと人間を漬け込んだら骨まで溶けて全て消えてしまうみたいなことを何かで読んだ気がするけれど調べても出て来ないので夢の中の本で読んだのかもしれないし、72時間だったかもと思う。

あつあつのワッフルに人間が骨まで溶けた蜂蜜をかけたもの、それに冷たい17歳のアイスクリームを添えて、美味しい紅茶を淹れて待ってるから、皆んなも着飾って来てくれると嬉しいな。紅茶は少しアーモンド臭がするかも知れないのだけれど気にしないでね。イチコロよ。

(ゴスロリは定番化したけどロリータパンクはそれほど浸透しなかったわねとか考えながら藁人形に釘を刺すようにTシャツに鋲とスパンコールを撃つ鬱うつつ。)