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算命学余話 #U10「回転法から局法へ」/バックナンバー

 算命学余話第10回は、2回に渡って考察してきた回転法から派生して生まれた局法について考えてみます。
 その前に、回転法の止星が人生の目的を意味していることから重要と指摘しましたが、補足すると、止まる星とは逆に始まる星である「始星(これもしせいと読む)」もまた宿命によっては重要な働きが課せられています。始星は文字通り「星を回した」時の最初の星のことで、「リアカーを引っ張る」時に一番力が要るのが引っ張り始める瞬間であることから、物事を始める時の原動力として強弱がキーになる場合があるのです。仮に次のような人体図があったとします。

    |石門星|天堂星
玉堂星|玉堂星|調舒星
天報性|龍高星|天庫星

 これを回転法に則って星を回すと、水→木→火という順番で回るので、水性である龍高星・玉堂星(2つ)が始星、火性の調舒星が止星となります。

 以前解説したように、人体図のマス目の場所にはそれぞれ意味があり、陰占の意味合いと連動しています。人体図の右手(ここでは玉堂星が入っている)は陰占の日支を通して出てくる星の場所で、日支は配偶者を意味しています。また腹部(ここでは龍高星)は陰占の月干を通して出てくる星の場所であり、月干は子供や目下を意味します。そして中央は月支を通して出てくる星で、陰占では月支は社会や家系を意味しますが、人体図では自分自身・本質を意味します。

 つまりこの人体図では、物事なり人生の大事なりを始める時に係わる星は龍高星と2つの玉堂星の合計3星であり、一見してリアカーを引くのが楽そうですが、この人が若年であったり未婚であると「配偶者」も「子供」も意味合いが薄れ、人体図の右手と腹部は事実上活用できないか、活用が鈍ると考えられるのです。

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