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算命学余話マガジン #U51~U60

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
¥3,600
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#算命学

『算命学余話』U番号目録

(※この目録をマガジン未購入でも無料で閲覧可能にするため、便宜上100円の有料記事とします。以下、記事全体を無料公開(いわゆる「試し読み」)部分に設定し、便宜上付け加えた最後の一行のみが有料部分にしてあります。この一行のためにわざわざ100円払うことなく、無料部分をお楽しみ下さい。)  『算命学余話』は、算命学を学ぶ人のための読み物です。入門レベルから進んで中級以上の鑑定技術を知りたい方や、算命学の理念について理解を深めたい方、或いは算命学にはさほど興味がないけれど人生につ

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算命学余話 #U60玄「宗教と民族の運命」/バックナンバー

 小説というのは著者の経験を基に組立てられるものなので、娯楽小説でもない限り、作家の思想が経験則に基づいて述べられています。その実体験が苦痛に満ちているほど読者の心に迫るものがありますが、やわな苦痛だと却って失笑を買うことになります。  今の日本は平和で豊かな時代が続いているので、例えば流行りの鬱病などは贅沢病ともいうべきで、たとえどんなに当人が苦しんでいると訴えようとも、空爆されて手足をもがれた民間人や冤罪で老人になるまで監獄に入れられていた人に比べれば、手を振って一笑に付

¥900

算命学余話 #U58「無駄のない自然の活用」/バックナンバー

 『チェルノブイリの森』の報告によると、放射能汚染により立入禁止となった広大な区域は今や野生動物の楽園だそうです。人間の入植により棲息範囲を狭められた動物はこの百年ばかりの間に絶滅危惧種になっていたけれども、人間が去ったお蔭で個体数が回復し、順調に増えているのです。穀物を守るために人間が駆除に邁進してきたネズミが大繁殖した結果、それを捕食する肉食動物が域外から集まってきて、生態系は一挙に回復。しかもネズミがこれ以上増えようと繁殖しても食べ放題のエリアが限られるため、個体数は飽

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算命学余話 #U57「金白水清と木秀火明」/バックナンバー

 グロスマンの『万物は流転する』の考察の中には、図らずも算命学の理論を思わせる仮説が記されており、算命学を研究する者としてはハッとさせられます。グロスマンはユダヤ系ロシア人なので歴史的に一神教が思考パターンとして浸みついており、多分ユダヤ教ではなくロシア的な体質から「希望」に対する一元的な信頼(これがロシア人に忍耐力と同時に隷属性を付与し、また一途という聖性と美を育んだ)を手放すことができないのですが、たとえその希望が幻であったとしてもこれを失っては人は生きて前へは進めないの

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算命学余話 #U56「守護神#1 甲/春」/バックナンバー

 69回目の終戦記念日です。日本においては平和の時代が還暦を経過して九年目になりました。60年を干支の一巡りとする算命学では、60年毎に同じ性質の年干支がやってくるため、世相もまたそれを追いかけるように似たような様相を示すと考えていると同時に、60年間不変のように見えた価値観や常識、善悪の区別といったものが転倒する契機だとも考えています。  戦争を肌で知っていた世代が社会の中枢だった頃の日本は高度成長期であり、経済や労働という分野に移行したとはいえ何となく戦闘モードが続いてい

¥600

算命学余話 #U54「裏返った陰転の姿」

 無添加石けんとEM石けんの効用について解説する前に算命学余話を挟みます。このEMに係わる健康や環境保全の話は、算命学の陰陽思想に実によく寄り添っているからです。  EMというのは有用微生物群の略で、要するに数種類の善玉菌を集めた集合体のことです。よく知られている善玉菌といえばヨーグルトを作る乳酸菌や、味噌や醤油、酒を作る麹、大豆を納豆に変える納豆菌など発酵食品を思い浮かべるといくつも出てきます。我々は通常の食べ物と一緒にこうした菌類を食べて健康を支えています。だったらいっ

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算命学余話 #U53「多様な家族関係の弊害」/バックナンバー

 余話では前回と前々回で、たまたま家系論と家族の力学についての算命学の基本理念を解説しましたが、奇しくも最近のニュースでは生物学上の親子関係が法律上の親子関係に敗れるという裁判判決が伝えられました。どの報道も「家族関係の多様化により…」という言い訳がましいフレーズで当判決への驚きを暗に伝えておりましたが、こうした事件、つまり父親とは血がつながっていなかったという事件は、別に現代社会にだけ生じた珍事件というわけではありません。太古の昔からどこにでもあった事件なのですが、たまたま

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算命学余話 #U52「陰陽と強弱論」/バックナンバー

 前回の余話では算命学が他の占いと一線を隔している家系論について少し論じてみましたが、意外と購読者が多かったので、こうしたテーマに興味を寄せて算命学を学んでいる人もそこそこいるのだなと、ちょっとほっとしました  算命学はタロットや星占いのような華やかさがなく、理詰めで組み立てられているため理解には理論の蓄積が求められ、従ってインスピレーションも必要なくインパクトの薄さは否定できないのですが、習得すれば誰でも同じ答えを導き出すことができますし、そこから別のテーマに位相を変えても

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算命学余話 #U51「家系の存続と洩気」/バックナンバー

 前回の余話#U50で例題として挙げた故ベレゾフスキーについて、うっかりしていましたがこの人はプーチン大統領より6歳も年上でした。つまりプーチンの方が目下。政界への登場も、エリツィン時代からいましたからプーチンよりずっと先輩に当たります。鳳閣星中殺の「部下・目下に裏切られる」型にここでも嵌まっていたわけです。しかももの凄い裏切られ方でした。ドラマチック・ロシア政界。補足まで。  さて、今回のテーマは少し家系論について触れてみます。というのは、私が請け負っている運勢鑑定では恋

¥300