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算命学余話マガジン #G105~G110

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『算命学余話』G番号の、2024年から執筆している最新記事#G105~G110をまとめました。今後#G101~G104も加えて合計10回分を収録する予定ですが、先行するU番号・R…
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#算命学余話

算命学余話 #G110 「良きストレスと訓練」

 前回の算命学余話#G109「大金が仇となる」で模擬鑑定したギャンブル依存症の人物が数年に亘って賭け続けた総額は200憶円を超えていたけれども、それでも回収率は78%ほどだったので負け損は62億円に留まったということです。競馬や競輪など合法賭博の愛好者の感覚では、「8割回収できたら大勝ち」だそうです。なるほど。ただ今回は金額が膨大なのと、他人のカネを使って賭けていたことが問題で、いずれにせよ少額で済んでいたなら「8割勝った」と自慢できる賭博話で終わっていたはずです。盗まれた方

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算命学余話 #G109 「大金が仇となる」

 世間では野球界の綺羅星、大谷翔平選手の通訳による大規模窃盗事件が不思議な空気をまといながら報じられています。日本人全般の大谷選手への愛情が巨大なせいか、通訳に対する非難も遠慮気味であるように感じます。窃盗の被害額が膨大であるにもかかわらず、盗まれた大谷選手の懐事情はさして困っていないだろうし、物理的に誰かを傷つけたわけでもないし、どこかの元社長や元議員のように海外へ飛んで罪を逃れようと姑息なまねをしたわけでもない。そもそも通訳氏はあまり悪人に見えない風貌だし、ギャンブル依存

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算命学余話 #G108玄 「『本名で死にたい』背景」

 世間を騒がす殺人事件等が起きると、昨今の報道は視聴率を上げるためにことさらショッキングな側面を繰り返し強調したり、犯人の人格や人生を安易に総括して全否定したり、或いは「こんな人間を生んだ今の社会に責任がある」という政治批判の方向へと意図的に誘導したりするので、必ずしも真実に向き合わないまま、人々は事件をやり過ごすことになります。  稀に気骨のあるジャーナリストや作家が、ブームが去った後も根気強く取材を重ねて、事件の真相や犯人の半生、その内面にまで踏み込んで、事件に至る道のり

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算命学余話 #G107 「甲辰を考える」

 前回の余話#G106では、正義と名誉を司る官星を軸に「尊厳」について考察してみました。読者の中には、納得していたく感動した人と、実感できずに読み流したり、反発したりする人とに分かれたかもしれません。五徳の分配を考えると、納得できた人の方が少数派になると思います。そこでバランスを取るべく多数派におもねり、官から一つ戻った禄にフォーカスしてみます。  時事ねたになりますが、ここ30年ほど空前の経済発展でイケイケドンドンだった中国が、とうとう不動産バブルの崩壊に行き着きました。建

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算命学余話 #G106 「正義の認識」

 前回の余話#G105で取り上げた画家、中園孔二にかかる生前エピソードと命式について、読者の反応を見ると、どうやら彼と同じ官星を宿命に持っている人ほど感動が深いという印象を、私は受けました。あくまで個人の印象ですので、一般論として通用する見立てであるかは定かでありません。しかし、例えば私は宿命に官星がありませんが、恐らくそのせいで、官星を主星に持つ人たちや、官星を多く持つ人たちほど強い共感や深い感動、「思い当たる節がある」という気付きに至らなかったのではないか、と自己分析して

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算命学余話 #G105 「献身の裏の感性」

 夭折の画家、中園孔二の伝記『穏やかなゴースト』の中に、印象的な記述がありました。それは、彼の元恋人だった女性の思い出で、彼と会うたび彼の方から「君はこれが好きでしょ」と音楽その他を提示され、それが自分の好みにドンピシャだったというくだりです。特にこちらの好みを細かく伝えていたわけでもないのに、彼は超人的感性で相手の好みを察知し、それを何でもないことのようにさらりとやってのけた。恋人の方はそうやって毎回好みのメニューでもてなされるため、彼と一緒にいるのが嬉しくなる。でも彼に一

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