スカーレット97~99話

第17週「涙のち晴れ」前半

始めはほんの小さなすれ違いだと思ってたのに…

どうしてこうなった?どこからこうなった?

ずっと考えてしまう週ですよ…

何も言わないふたり


三津と八郎さんが仲良く(っていうか、これは

三津が八郎さんにくっついてただけで、八郎さんは

起きるまで気づかなかったと推察)寝てたのを見た喜美子が

何か言うかなぁ…と思ったけど、言わない。

でもって、顔近づけてた三津に直前で気付いた八郎さんも

何も言わない…初見ではここの流れにハラハラしつつも

どっちもスルーしてるから

「いや言わないんかぃッ!!」ってツッコミ入れてました…が、

これ、何も言わないほうが三津にはこたえるかもなぁ…

特に八郎さんに関しては、三津も謝ろうとかアクション起こしてるのに

学生時代の雑魚寝みたいって片付けられちゃって。

謝ることすらできないように仕向けてますよね?

(てかこれ、三津が謝ったとしたら

八郎さんどうするつもりだったんだろう?)

喜美子が居るから、自分に気持ちが向くことは絶対ないんだろうけど

全く気がないっていう意思表示されるのはキツイよねぇ。

(もちろんその恋を応援する気はないけども)

それでもグイグイ来る子だったら、さすがにわたくしも

罵ってたと思うけど、引き際が見事だったので

三津にはどこかで幸せになってもらいたいな…とも思いました。

何と言っても喜美子と圭介さん、直子と牛田さんの関係にも

ちょっと似てる部分もあるからなぁ…

でも喜美子と八郎さんは結婚してるので、三津のことはやっぱり

そこまで好きにはなれなかったなぁ…💦

男だったら…


三津ね、川原工房を去り際にこう言うんですよ…

「男だったら良かった」

これはきっと、男だったら八郎さんに出会う前に

どこかに弟子入りしてたかも、と言う意味とか

男だったら八郎さんに恋することはなかっただろう…とかが

含まれてると思うんだけど

もし三津が男だったら…

確実に喜美子に惚れてたんちゃうん?

…そんなツッコミしてましたw

ただ、この「男だったら」が

じわじわと喜美子にも関わってくるんですよねぇ…


エピの重ね方よ…!


新聞の取材が来て、喜美子の穴窯なのに

写真に映ってたのは八郎さんだけとか、

喜美子のことは何も書かれてないとか、

マスコットガール:ミッコーの時の

フカ先生のポジションに立たされる喜美子…いやぁ

こういうエピの重ね方がほんと…巧いなぁ…

それにしてもハチさん、まずは可愛がってもらえって言うけど

喜美子はもう「穴窯で作った作品で」「誰かを励ましたい」って方向しか

見てないから、電気釜で作品作れって事自体がもう

ナンセンスになっちゃってるのよね…!

しかも女の自分では注目されないって言うなら

八郎さんの名前で世に出せばいいとまで。

もう穴窯しか見えてない喜美子…あの炎を見つめる目が

だんだんと狂気さえ見えてきた気がして

初見ではホント、怖かったなぁ…!


貧乏の経験値の違い


この前半で、武志のために貯めてたお金を使おうとした喜美子に怒り

八郎は武志を連れて家を出てしまいます。

初見では、受け止めるには重すぎて

観終わってからも、しばらく胸にずっしりと鉛を抱えてるような

重苦しい感じがありました。

何と言っても、八郎さんの「普段は穏やかな人が、怒りで声を震わせてる」様子が

あまりにもリアルで、あぁ八郎さんこんなに怒ってるのに…

喜美子の穴窯やめるわけじゃなくて、資金繰り考えてやるって話だよ…

ふたりとも落ち着こうよ…と思ったりしてました。


再見なので、幾分冷静にこの流れをみていて

ふたりを分かつことになったのはなんだろう?

ずっと考えてました。

いくつも小さなことが重なったことで

八郎さんは家を出ていくことにしたんだろうけど

そのなかのひとつに「貧乏の経験値の違い」って

あるような気がしました。


八郎さんは食べるものがなくて

フカ先生の絵を売り、そのお金を

白いご飯と卵にかえて家族で食べた…というエピがありますよね。

でも、喜美子はそもそも白いご飯をまともに食べられるような

暮らしをしてなくて、高校にも行けなかった。

一方八郎さんは、両親を早くに亡くしてるけど

親代わりのお姉さんが学費を出してくれて

大学まで進学できている。

ここから、川原家のほうがより貧乏だったってことは

よくわかります。それでもまつさんは腐ることなくあの常治を

支え続けた…そのまつさんを見続けてる喜美子は

「支える」ことがどれほどの重みがあるか

肌で理解してたんじゃないかなぁ。


確か、八郎が一方的に喜美子に入った大量の注文を

断った時(それも明確に断ったわけじゃなく、他の注文もあるのに

できるのかなぁと、依頼者にこぼしただけだったけど)

喜美子が火がついたように怒った時がありましたよね。

あれだって、八郎を「支える」ために

自分が身を粉にして大量注文を作っていたのに

横槍を入れられたからなのでは。

なんか、支えるって聞こえはいいけど

八郎が考える「支える」と

喜美子が考える「支える」は、ここでやっと

大きな違いがあったんだなぁ…と見えた気がします。

もし、喜美子レベルで支えるつもりなら

八郎さんが大量注文受けるとか、あちこち回って

資金繰りするとかも出来たかもしれないけど

喜美子が言うように「信じる心」が足りなかったんだろうなぁと。

初見では「そんなん信じるほうが難しいで…」と

思ったりもしましたが…

今も、まつさんレベルで出来る人はそういないと思ってます💦


だって、まつさんときたら穴窯にはお金がかかると喜美子から聞いても

ニコニコして、しゃぁないなぁ〜とか

お父ちゃんで慣れてるから〜って気にもとめないテイだったのは

あの常治を支え続ける…信じる心があったから。

いやぁ…このまつさんと同じことが

八郎さんには出来るわけがないよなぁ…と再見して

しみじみ思いました。


それと、結婚10年経っても

互いのみかんの剥き方知らなかったっていうのもね…

初見では、ほのぼの話してるふたりに

へ〜そっか、仲良くても知らないことって

あるもんだなぁ…なんて観てましたが

この後穴窯でふたりがぶつかるのを

知った上で再見すると

見てるようで見てない

伝わってるようで伝わってない

わかってるようでわかってない

…それぞれの夫婦にも、こういうことって

実はあるんじゃない?って我が身を振り返って

ヒヤッとするシーンとして映りました。

しかし…あれだけ仲の良い夫婦でさえ

こんな風に亀裂が入るんだ…と

再見でもやっぱり、しんどいですね…!

でも、後半…号泣必至なので

そこに心の元気をキープしておこうと思いますッ!!


ここまで読んでくださって、ありがとうございましたッ✨








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