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ツイキャスの没案-スラムハーフ-

※個人の体験です。

幾つの頃かは忘れましたが、多分幼少期。
両親の友人が飲み会をしていたので子供を家に残すのは危ないという理由で連れていかれた。

その時にクリっとした目のハーフの少年が人気のない階段の踊り場に私を誘い出して喧嘩を売られた。
そしてPRIDE全盛期だったからなのか、プロレス第二ブームだったからなのかはよく分かりませんが口での言い合いも含め組み技を食らわせられました。

格闘技等を当時知らなかった私は

「何かあったら歳上である私が責められる!」

と思って向こうが気が済むまで戦う羽目になったことがあります。

「見た目通りのやんちゃな人っているんだ。」

と俯瞰でもしないとこちらが責任を問われるので口と手を動かすビジュアル少年の組み技をひたすら解く作業を何時間も行った。
色んな意味でこの子の家庭事情を察せられたが私は唯一の必殺技である「年齢差!」でひたすら組まれれば解き、組まれれば解きを繰り返していました。
歳下だけあってやたら口も回っていたのかもしれませんが手より口が動くタイプというのも幸いしていたので

「こりゃ時間かかる。」

と苦笑いで対応。
今思えば同世代と喧嘩慣れしていたのでしょう。
誰にも邪魔されない場所で歳上である私を狙うというその荒削りで打算的な考え。
他の攻撃をされなかった事だけは良かったかもしれない。
勝敗は覚えていませんでした。

何年か経過してまた親達の飲み会に夕飯を省く為に渋々行く羽目に。

そこではほぼ何も変わってないが目つきだけ変わってヤンキーになったあの人間がいた。
お互いほぼ覚えていなかったのですが向こう側と会話することは一切なかった。

もしかしたらあの面倒な組み技を解く作業で私は勝ったのだろうか?
誰かと話していると思って聞こえた会話は他校との喧嘩がどうとか。

この話も随分昔で朧気ですが

「ここまで人って成長しないのか。
しかもクリ目じゃなくなってるし。」

人違いの可能性もありましたがその人の親らしき人と何分か会話出来たので多分この方々があの人の身内かもしれない。

何となくあの人の家庭事情を察したので出来れば永遠に関わりたくないですし、関わる事もないですがもう年齢差が通じなくなったのであらゆる防衛手段を取得する事を決めました。

「私は、人の嫌がることを進んで習得するの。」

ですがこの記憶らは古過ぎて本当に自分の過去なのか不明瞭。

ただハーフっぽい顔が視界に入る度に警戒する癖と

じっくりと観察して自衛手段を確立させた物語を書いてみたい。

という構想を考えては保留にする経験もあったので概ね事実なのでしょう。

だとしたら一人で私に挑んだ(※誰もいない場を選ぶヤバさはあるけれど)人間が成長して徒党を組むという陰湿さはヤンキーにも備わっちゃうんだと実感したので

私はソロだけど合理的かつ多数派な考えはお互い様ね。

「今、幸せですか?」

というセットを嗜んでいきたいと思い出したこの頃。

その時に狛枝凪斗の狂った台詞を唱えるか

ドナドナを奏でるか

暗い題材の文学書のタイトルを呟くか…

もうそれらを短編小説で書いてしまった方が良さそうだ。

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