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怪談・THE私51 搾取依存性
※個人の怪談です。
コミュニティに所属している時にどうしてもハッスルする人が現れる。
微笑ましい光景ですけれども。
私は解滴 榾建、女子大生。
あれもやらなきゃ、これもやりたい。
そんな時に囁いてくる声の主は美しいと思える存在ですか?
約束だけしかしないらしい神でも、分かりやすい優しさを垣間見せる悪魔でもありません。
あなたは…誰かに日常を奪われ慣れてしまっていますか?
搾取依存性
弱い人間の存在が自分達の私服を肥せ、そして普段では味わえない蹂躙感を手に入れる。
必ず何処かにその手の人間はいる。
無知蒙昧、純粋無垢。
お陰でまた太ってしまったものだ。
「老けたなあ。」
自分でもつまらない啓発本や薄っぺらい話と着込んだスーツと清潔感を維持していても、鏡を見れば一歩ずつ死へ近づいている証拠がシワとして鏡に映っている。
だが辞められない。
芸能人の裏を命懸けで手に入れたくなる最初は社会派のルポライターを目指そうとして転向した奴らと同じ。
鏡の自分に本音を話す。
独り言ではない。
ボイストレーニングだ。
「こんだけ稼げても体脂肪率は減らないんだ。
忙しいアピールしているつもりが本当に忙しくなってしまった。
俺が死んでも誰も涙なんてながしゃしない。」
ソノトオリ
「な、なんだと?
いや、今の声は?」
ミニクキ ニクノカタマリト オノレジシンヲミトメルコトガデキタニンゲンハ キサマガ ハジメテダ
な、なんだ?か、鏡から?
鏡に映るしょうもないおっさんである自分の姿が酒の神バッカスの絵、「グイード・レーニ」のように膨らむ。
ワレハ キサマノニクタイヲ エサトシテ ニンシキシタ
オモイアガル ヒツヨウハナイガ エラバレタノハジジツダ
ソノニクノカラダトヨワキモノヲイタブルコトニ
ナンノタメライモモタヌ キサマヲ クッテミタイノダ
鏡から伸びた触手が老いた自分の身体を纏い、そして引きずり込もれる。
代わりにクローンのように自分が現実世界へ現れる。
「もう蹂躙感は充分味わえた。
人間は死ぬ時に良い人になると聞く。
それが本当かどうか…この醜い身体と仕事を改善し、タダの人間如きとは違う生活を送ってみせよう!」
今、自分は触手に包まれ何処かの世界で繭となる。
クトゥルフ…しかしクトゥルフに昆虫はいないはず?
一体ここは何処だ?
***
如何でしたか?
他者を巻き込む依存性になってしまった者の末路とその後。
私もアニメにおける薄い本と、怪談のネタ探しのためにこの手の啓発本やノウハウ本の作者を輪郭ごと学習するために利用している。
もしかしたら、私も学習依存性なのかもしれません。
だから語る。
怪談を!
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